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2022.10.14

住宅の火災保険料の相場はどのぐらい?保険料の決まり方を解説 はじめての住宅ローン

住宅を取得する際、必須となるのが火災保険です。

火災保険は万が一に火事が発生した際、その被害をカバーしてくれる保険です。

しかし、これら火災保険を活用するには継続して火災保険料を支払わなくてはなりません。だからこそ、相場を知ることが重要です。

今回は、火災保険がどのような保険なのかを解説しつつ、相場についても説明します。

特にここでは、火災保険料の決まり方などもわかりやすくまとめるので、初めて火災保険に加入するという方は、最後までお読みいただけますと幸いです。

記事の最後には火災保険料を抑える方法もまとめているので、保険料を安くしたいという方もぜひチェックしてみてください。

そもそも火災保険はどんな保険?

火災保険は簡単に言うと損害保険の一種です。

損害保険は、火災のほかにも風害・水害・雪害・雹害・落雷・爆発・破裂など自然災害による建物と家財の損失を補償する保険です。

補償内容によっては外部からの物体の飛来や落下、突発的な事故、騒擾などによる暴行や破壊、盗難による損害にも対応してくれるものもあります。

その補償対象は主に以下の2つです。

  1. 建物(付随する設備含む)
  2. 家財(家の中の物品全般含む)

火災保険でカバーできる建物は、物件本体とそれに付随する周辺設備も含まれ、家財も同様に家の中にある物品全般が含まれます。

自分が所有している不動産と家具家電などをカバーしてくれるのが火災保険となるわけです。

火災保険の相場は存在しない?

火災保険の保険料は条件によって異なるため、相場は存在しないといえます。

もちろん、保険会社が提供している火災保険を比較検討すれば、おおよその相場感覚というのは見えてきます。

しかし、火災保険の保険料は建物の構造や所在地などによっても大きく異なるため、相場を算出すること自体が困難です。

そもそも火災保険料の決まり方もほかの保険と比べて特殊なので、一概に「火災保険の保険料は○○円です」とは断言できません。

物件ごとのリスクによっても保険料が変わるので、まずは加入したい保険会社に相談してみるのがおすすめです。

火災保険料の決まり方とは

火災保険料はいくつかの要素を加味して決められます。

そのため、1つの要素から決まるというよりは2~3つ以上の要素で決まると覚えておきたいところです。

以下は保険会社が定めている火災保険料を決める要素の代表的なものです。

  1. 構造
  2. 所在地
  3. 評価額
  4. 床面積
  5. 築年数
  6. 内容

では、それぞれどのようなものなのか見ていきましょう。

1.構造

火災保険における建物の構造というのは「燃えにくさ」「壊れにくさ」などを表す住宅区分によって決まります。

建物は、その構造によって「構造級別」が定められており、それぞれ「M構造(コンクリート造のマンション)」や「T構造(鉄骨造の戸建て)」「H構造(木造の戸建て)」などで分類されています。

これらは「M構造⇒T構造⇒H構造」の順に保険料が上がっていく仕組みで、木造の戸建てが保険料も一番高いです。

次に、鉄骨造の戸建て、コンクリート造のマンションと続きます。

また、一般住宅(店舗併用住宅)にも「1級」「2級」「3級」と設定されており、等級が下がるほど火災保険料は割高になるのが特徴です。

2.所在地

火災保険料は建物が置かれている所在地によっても変動します。

火災が発生しやすい地域や火災に巻き込まれやすい地域ほど保険料も高くなります。

日本では、都市計画の際に火災が燃え広がらないよう細かく条件を定めている地域もあり、都市計画の時点で被害を抑えている地域は火災発生のリスクも低いです。

自然災害のリスクによっても火災保険料は変わってきます。

3.評価額

火災保険は建物と家財それぞれの対象ごとに加入するのが一般的です。

そのため、対象ごとに保険金額が設定されるのも特徴となります。

その際、建物の保険金額(補償額)は「同じものを立て直す」または「再購入できる」ことを前提とした再調達価額で設定するのが普通です。

同じく、家財の保険金額も「新品で手に入れられる」よう再調達価額で設定されます。

これらは評価額により価値が決まり、その評価額に合わせて保険料も設定されるのが特徴です。

どちらも評価額が高ければ高いほど保険金額(補償額)も上がるため、必然的に保険料も上がる仕組みとなります。

4.床面積

マンションも一戸建ても関係なく、火災保険料は専有面積や延べ床面積によっても変化します。

そもそも、専有面積や延べ床面積が大きければ大きい程、建物の評価額も高くなるのが普通です。

そのため、必然的に保険料も上がる仕組みとなります。

そこはそれぞれの床面積によっても保険料が左右されるということを覚えておきたいです。

5.築年数

保険会社によっては築年数も保険料に影響することがあります。

たとえば、大手保険会社を見てみると「築5年未満」「築10年未満」「築15年未満」「築20年未満」「築25年未満」「築25年以上」という風に築年数ごとに保険料が設定されています。

これら築年数に応じて適用される保険料率が変わる点にも注意が必要です。

6.内容

そのほかに火災保険料は保険の内容によっても変動します。

たとえば、保険金額(補償額)が充実したものを選びたいという場合は自然に保険料も高くなりますし、建物だけでなく家財も含めて補償してもらいたい場合も保険料は高くなります。

このように保険はその補償内容を充実させるほど、保険料も比例して大きくなるのが特徴です。

一戸建ての場合の火災保険の相場

ここからは一戸建ての火災保険料の相場を見ていきましょう。

ただ、火災保険料の相場は一概に明言できないため、ここでは大手保険会社で木造一戸建て、所在地は東京で建築年月は2010年もしくは2021年、購入価格は1,000万円、建物のほかに家財の補償を希望することを前提としてまとめます。

▼建築年数が2010年の場合

保険料 おすすめプラン 標準プラン エコノミープラン
地震保険あり 8万7,570円 8万4,040円 7万8,110円
地震保険なし 3万9,670円 3万6,140円 3万210円

▼建築年数が2021年の場合

保険料 おすすめプラン 標準プラン エコノミープラン
地震保険あり 7万3,970円 7万1,200円 6万6,970円
地震保険なし 3万1,770円 2万9,000円 2万4,590円

このように保険会社によってはプランごとに相場が大きく異なります。

それでいて地震保険を付けるのか付けないのかによっても相場は違ってきます。

そのため、補償範囲をどこまで設定するのか考えて加入の是非を考えておきたいです。

なお、こちらは東京での相場であり、九州や沖縄となるとさらに火災保険料の相場が割増となる傾向にあります。

どうしても九州や沖縄は台風などの影響を強く受けるため、自然災害のリスクも高いです。

そのため、必然的に火災保険料の相場も高くなるということを覚えておきましょう。

賃貸物件の場合の火災保険の相場

ここからは賃貸物件の火災保険料の相場を見ていきましょう。

これらの火災保険料の相場も一口には断言できないので、ここでは大手保険会社で賃貸住宅、所在地は東京で建築の構造はM構造、借家人賠償責任保険金額が3,000万円で自己負担金が0円、同居人が居住する場合の被保険者に関する特約を適用するという前提でまとめます。

保険料 ベーシックI型 ベーシックII型 スリムII型
年間保険料 1万8,850円(地震保険1万2,400円分含む) 1万8,320円(地震保険1万2,400円分含む) 9,600円(地震保険6,200円分含む)

こうして見てみると、賃貸物件の場合は火災保険料の相場も低めに設定されていることがわかります。

そもそも、賃貸物件は他の住人がそれぞれ火災保険に加入するため、個人の経済的負担は少ないのが特徴です。

ただし、こちらも九州や沖縄など台風の被害が大きい地域では割増となる可能性があるので、注意しましょう。

マンションの場合の火災保険の相場

ここからはマンションの火災保険料の相場を見ていきましょう。

これらの火災保険料の相場も一言では表現できません。

そこで、ここでは大手保険会社でマンション、所在地は東京で建築年月は2010年、専有面積は60m2、建物の他に家財の補償を希望することを前提としてまとめます。

保険料 おすすめプラン 標準プラン エコノミープラン
地震保険あり 4万3,700円 4万1,650円 3万8,230円
地震保険なし 1万5,370円 1万3,320円 9,900円

比較的マンションの火災保険は割安となっています。

実際に一戸建てと比べて半額程度で火災保険に加入できるということもあり、お得感があるのではないでしょうか。

ただし、九州や沖縄はこれら相場も割増となる可能性が大きいので、そこは自然災害のリスクが孕んでいる地域では火災保険料も高くなると予想しておきましょう。

火災保険料の抑え方

最後に火災保険を抑える方法についてまとめます。

同じ保険であっても工夫次第で保険料は下げられる可能性があるので、少しでも高いと思ったら抑えられるポイントがないか見直してみるのもおすすめです。

1.保険期間を長くする

火災保険料は保険期間を長期に設定することで安く抑えられます。

現在は最長で10年間の契約が可能となっているので、早目に加入するのがお得です。

2022年10月からは最長10年契約が廃止されて最長5年契約となってしまいます。

そうなると、従来のような保険料の節約が不可能となるため、すでに火災保険に加入することを決めているのなら早目に済ませておくのが賢明です。

2.支払い回数を少なくする

火災保険料は支払い回数を減数することで安く抑えられます。

基本的に「取引回数が多くなる=毎回の取引手数料がかかる」を意味します。

そのため「月払い、年払い、一括払い」の順に安くなっていくわけです。

そのため、保険料をより節約したいなら、まとめて支払ってしまった方がお得です。

3.ネット保険を活用する

近年はネットで契約できる火災保険もあります。

これらネット保険は人件費や店舗費が抑えられるため、その分契約者が負担する費用も抑えられる傾向にあります。

実際にネット保険の中には相場よりも安い火災保険があるので、それらを優先して選ぶのもありです。

まとめ

住宅を取得するなら火災保険が必須となります。

特に日本では火災だけでなく無数の自然災害が発生するため、地震保険なども備えた保険が必要となるでしょう。

ただ、それら保険料の相場は加入する物件の状況によっても大幅に違うため、一概に「相場=○○円」とはいえません。

そこは加入する保険会社ごとに試算するのがおすすめです。

ただ、工夫次第では火災保険料も抑えられるので、ぜひ保険期間を長くしたり支払い回数を少なくしたり、はたまたネット保険を活用したりと工夫してみましょう。

そうすれば火災保険料も低く抑えられます。

 

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