収納を増やせば家が片づくとは限りません。使う場所から遠い収納や、奥行きが深すぎる収納は、面積と予算を使うわりに日常では活用しにくいからです。
大切なのは収納量ではなく、『何を、どこで使い、どこへ戻すか』を家事動線と一緒に考えること。動画の内容をもとに、場所別のポイントを整理します。
※制度・金利・補助額などの変動情報は、2026年9月28日時点の公表資料をもとに確認しています。動画内の価格や数値は撮影時点の例を含みます。契約・申請時には必ず最新の公式情報をご確認ください。
この記事でわかること
- 収納量より使う場所との距離を優先する
- 持ち物を数えて必要寸法を決める
- 子どもの成長など暮らしの変化に対応できる余白を残す
動画の内容を読む前に
動画で紹介される人気収納の上位は、3位がシューズクローク、2位がパントリー、1位がランドリー収納です。どれも便利ですが、名前だけを間取りに足しても暮らしやすくなるとは限りません。使う物と動作が決まって初めて、必要な広さや棚の形が見えてきます。
なお『ランドリー』は住宅の文脈では、洗濯をする場所や洗濯関連の空間を表す言葉として自然です。ただし、収納そのものを指すなら『ランドリー収納』、洗う・干す・畳むまで行う部屋なら『ランドリールーム』と書く方が、読者には具体的に伝わります。
家事動線から収納を考える
買物から帰ったら食品をパントリーへ、洗濯後は乾かした場所の近くへ衣類をしまう。この移動が短いほど、毎日の負担は減ります。収納だけを間取りから切り離さず、帰宅・料理・洗濯・着替えの流れを書き出しましょう。
水回りは『しまう物』を具体化する
脱衣室にはタオル、下着、洗剤などが集まります。室内干しスペースとファミリークローゼットを近づければ、運ぶ・畳む・配る作業を減らせる場合があります。
ただし、朝に寝室で着替える家庭もあります。流行の間取りをそのまま採用せず、家族の習慣に合わせることが重要です。
玄関収納とパントリー
シューズクロークには靴だけでなく、ベビーカー、雨具、外遊び用品などが入ります。何を収納するか決めずに広くすると、通路だけが増えることもあります。
パントリーは食品の在庫量や買物頻度に合わせます。棚の奥行きを抑え、一覧できるようにすると買い過ぎの防止にもつながります。
子ども部屋は可変性を持たせる
子どもの持ち物は、入園・入学・部活動などで変化します。造り付け収納を固定しすぎず、可動棚や家具で調整できる部分を残すと、将来の使い方を変えやすくなります。
収納面積にも建築費がかかる
収納を増やすほど床面積が増え、建築費にも影響します。まず不要品を整理し、現在の持ち物を採寸してから必要量を決めると、過不足の少ない計画になります。
人気収納をわが家仕様に変える
シューズクロークは、靴の数だけで広さを決めないのがポイントです。傘、レインコート、ベビーカー、外遊び用品、防災用品など、玄関に戻したい物を書き出します。来客動線と家族動線を分ける場合は、通路のために使う面積が増えることも理解しておきましょう。
パントリーは、まとめ買いをする家庭には便利ですが、奥行きが深い棚は食品が二重、三重に並び、期限切れや重複購入を招きます。箱買いする飲料と小さな調味料では適した棚寸法が違うため、可動棚を基本にして、在庫を一目で見渡せる配置にします。
ランドリー収納には、洗剤、ハンガー、タオル、下着、部屋着などが集まります。洗濯機の近くに『洗う前』のかご、物干し近くにハンガー、入浴動線にタオルというように、同じ部屋の中でも使う位置に合わせて分けると、家事の行き来を減らせます。
ファミリークローゼットは、家族全員の衣類を集約できる一方、生活時間や着替える場所が違う家庭では混雑や遠回りにつながります。動画でも、寝室や洗面の近くなど配置によって使いやすさが変わる点が語られています。流行より朝と夜の動線を優先しましょう。
収納計画は持ち物の棚卸しから始める
まず現在の収納を写真に撮り、靴、衣類、日用品、季節物、書類、掃除道具などに分けます。『何畳ほしい』ではなく、必要な棚幅、奥行き、高さに置き換えると、図面上で使える収納か判断しやすくなります。
掃除機やロボット掃除機、プリンター、Wi-Fi機器などは、置き場所だけでなくコンセントや放熱、配線も必要です。扉を閉めたまま充電するなら熱がこもらないか、機器を取り出すときにかがみ過ぎないかも確認します。
収納扉にも面積が必要です。開き戸は家具や通路とぶつからないか、引き戸は壁側に引きしろがあるか、折れ戸は開いたときの出幅が邪魔にならないかを見ます。扉を付けずロールスクリーンで隠すなど、使用頻度に合わせた選択もできます。
子どもの成長や在宅勤務などで持ち物は変わります。造作家具を細かく固定しすぎず、可動棚や置き家具で変えられる部分を残しておくと、暮らしの変化に対応しやすくなります。空いている棚は無駄ではなく、将来の余白です。
比較・判断表
| 項目 | 確認すること | 注意点 |
|---|---|---|
| シューズクローク | 靴・傘・外用品を玄関で戻せる | 通路を広げすぎると面積効率が下がる |
| パントリー | 食品・日用品の在庫をまとめられる | 深すぎる棚は中身が見えにくい |
| ランドリー収納 | 洗う・干す・しまうの移動を短縮 | 湿気対策と家族の着替え場所を確認 |
| ファミリークローゼット | 衣類を一か所で管理しやすい | 時間帯の混雑、個人のプライバシーに配慮 |
| 個室収納 | 各自が自室で管理しやすい | 洗濯後に各部屋へ配る手間が増える |
打ち合わせで使えるチェックリスト
- □ 現在の収納を写真に撮り、持ち物を種類別に数える
- □ 大型品は幅・奥行き・高さを採寸する
- □ 帰宅、料理、洗濯、着替え、掃除の動線を書く
- □ 棚板の奥行きと可動範囲を確認する
- □ 収納内で使う家電のコンセントと放熱を考える
- □ 扉を開けたときに人や家具とぶつからないか確認する
- □ 湿気がこもる場所は換気と乾燥方法を決める
- □ 将来増える物のために可変性と余白を残す
よくある質問
まとめ
収納は『多いか少ないか』ではなく、使う場所に適切な寸法であるかが重要です。動画の人気ランキングをそのまま採用せず、家族の持ち物と一日の動きを図面に重ね、戻しやすい収納をつくりましょう。
国分ハウジングでは、土地・資金計画・間取り・住宅性能をまとめて相談できます。ご家族の条件に合う選択肢を整理したい方は、お気軽にご相談ください。
参考資料