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家づくりコラム
2022.11.08
家を建てる際には地鎮祭が必要となります。
しかし、地鎮祭は住宅を取得する方以外には無縁のもので、ほとんどの方が一生で一度体験するかしないかの式典です。
そのため、どのようなものなのか知らない方も少なくありません。
今回の記事では、夢のマイホームを手に入れる際に知っておきたい地鎮祭について解説します。
初めて家を建てるという方も多いと思うので、できる限り分かりやすい言葉で地鎮祭について説明します。
別名鎮魂祭とも呼ばれる地鎮祭は上棟式とは別物なので、その点も含めてまとめます。
地鎮祭とは分かりやすく表現すると「建築を始める前に工事の安全を祈る儀式のこと」です。日本では古くから八百万の神々が住んでいるといわれています。
土地にも守り神がおり、建物などを作る際には挨拶が必要と考えられているわけです。
その際、神様から許しを受けるために行う儀式を地鎮祭と呼びます。
この地鎮祭は古くから安全祈願の儀式として執り行われており、今でも行われている風習です。
基本的には建物を作る予定の土地の四隅に青竹を立て、しめ縄で囲んで祭場を作った後に施主や工事関係者が参列するという流れとなります。
現代では省略化や簡略化が進んでいるものの、住宅を取得する際には必要な儀式の1つであると覚えておきましょう。
家を建てる際には上棟式という言葉も耳にします。
上棟式も地鎮祭と同じように古くから行われている儀式の1つで、工事が棟上げまで完了した時に行うものとされます。
そのため、儀式としては似たような意味合いを持つわけです。
しかし、上棟式は地鎮祭と似た儀式でありながらタイミングが異なるため、別物と考えて良いでしょう。
順序としては「地鎮祭→上棟式」となり、地鎮祭が工事の安全を祈願して行うのに対して上棟式は工事が一段落したことに感謝して行うものとなります。
ただし、上棟式のタイミングではまだ物件が完成していません。
そのため、引き続き完成までの無事を祈る儀式としても執り行われます。
前述の通り、地鎮祭は竣工検査の前に行います。
家を作る際はいきなり工事に入るのではなく、竣工検査というものが行われます。
工事を完璧に遂行するためには慎重な判断が必要となるため、竣工検査によって工事の詳細を再度確認します。
その前に行うのが地鎮祭です。なお、工事に着工する際は起工式と呼ばれる儀式を行う場合もあります。
起工式も地鎮祭と同様に工事に入る前に行うものなので、併せて覚えておきましょう。
基本的に、地鎮祭も起工式も工事の安全を祈るものなので、日付としては「大安・先勝・友引」などの吉日に執り行われます。
要は縁起の良い日に行い、工事の無事を祈るということです。
時間帯としては五千中に行われるのが一般的なので、その点も含めて予定を合わせておきましょう。
地鎮祭は工事の無事だけでなく「将来の安全・安心して暮らせるように」という意味も込められています。
そのため、何となく「やっておいた方が良いよね」と軽く考える方も少なくありません。
しかし、地鎮祭は必ずやらなければならないということではありません。
あくまでも古くから伝わる儀式であって、義務として決められているものではないのです。
昨今はよりコンパクトでシンプルな工事を求める人もいるため、手間や面倒はもちろん費用の面から考えて「やめておこう」と決断する方もいます。
地鎮祭に関しては工事を行う工務店やハウスメーカーが準備を行ってくれる場合も多く、現場諸経費に含まれていることもあります。
ただし、地鎮祭が必要かどうかの最終的な判断は物件のオーナーが行います。
伝統的な儀礼としての意味であればやった方が良いのかもしれませんが、不要な場合は、地鎮祭をしない方向で交渉することも可能です。
昨今は施主の思いも加味して地鎮祭を行わない建築業者もあり、自由に選択できるようになっています。
その一方、工事関係者だけで地鎮祭を行いたいと言われる場合もあるので、事前の打ち合わせなどで話し合っておくことが大切です。
地鎮祭は無料でできるわけではありません。
神主を呼んで執り行う場合がほとんどなので、神主への謝礼として数万円かかります。
その相場は2~3万円とされ、ほかにも儀式で使用するお供え物や挨拶で使用する菓子折り、粗品などに1~2万円かかります。
それだけでなく、神式で地鎮祭を行う場合は謝礼ののし袋の表書きに「玉串料」もしくは「初穂料」が必要です。
仏式で地鎮祭を行う場合も「お布施」が必要です。
相場に関しては地域によって変わるので、担当者に相談しましょう。
ちなみに、地鎮祭に使用する資材などは建築業者が用意してくれるのですが、そのほかの「お酒・水・塩・米・野菜・肉魚」などは施主が準備しなくてはなりません。
ここで約1万円かかってしまうため、合計で4~6万円は必要と思っておきたいです。
地鎮祭の規模などでも変わるので、費用は余裕を見て10万円ほど確保しておきましょう。
地鎮祭の流れはそれぞれの地域ごとにも変わるのですが、一般的な流れは以下の通りです。
以上の流れで地鎮祭は執り行われます。
進行は担当者がやってくれるため、施主がすべて把握しておく必要はありません。
工務店やハウスメーカーに依頼する場合、その担当者が進めてくれるのでオーナーの方に何か負担を強いられるということはありません。
地鎮祭で用意するものは大きく分けて3つあります。
地鎮祭を執り行うためには会場設営が必要です。
大掛かりなものとなると、紅白幕や青白幕などが用意され、会場を取り囲うように設置されます。
人数が多い場合はテントを設置することもあり、併せてパイプ椅子なども設置されます。
地鎮祭を執り行うためには神事に使用するものも用意しなくてはなりません。
特に、祭壇やお供え物は必須となります。
祭壇など大規模なものは工務店やハウスメーカーなどの建築業者が用意してくれますが、お供え物などは施主が用意しなくてはなりません。
そのほかに、神主や工事関係者に支払う謝礼や交通費なども準備しておきましょう。
地鎮祭の後にはお神酒をいただくこともあるため、紙コップや紙皿などがあると安心です。
また、地鎮祭が終わったら近所への挨拶が必要となるので、菓子折りなど手土産なども用意しておきましょう。
地鎮祭は「これ」と言ったルールがあるわけではありません。
しかし、参列する場合は髪型や服装などのマナーに気を配りたいところです。
原則として地鎮祭は施主の髪型や服装に関して自由で構わないとされています。
そのため、私服で参加しても差し支えありません。
ただ、地鎮祭が終了した後は挨拶回りなどが必要となるため、できる限りフォーマルな服装が望まれます。
施主はスーツやジャケットなど綺麗な身だしなみで地鎮祭に参加し、そのまま挨拶回りをするのがおすすめです。
なお、地鎮祭後の挨拶回りは工務店やハウスメーカーの担当者と回るのが一般的なので、身だしなみを合わせると安心です。
無難に済ませたいならスーツやジャケットがおすすめです。
地鎮祭は基本的に外で行われるため、晴天や曇天であれば無事に執り行われます。
しかし、雨天の場合はどうなるのでしょうか。
雨天時の判断は神主をはじめ工事関係者が決めるのですが、実は雨の日の地鎮祭は縁起が良いとされています。
そもそも、地鎮祭はその土地に建物を建てる許可を神様からいただくための儀式です。
そのため、雨天の方が「雨降って地固まる」という意味から縁起が良いとされているのです。
さすがに台風や豪雨の場合は延期になることもありますが、通常の雨であればむしろ喜ばしいことと覚えておきましょう。
地域によって「雨によって祓い清められる」という考え方や「幸せが降り込む」「富が降り込む」という考え方が存在します。
そのため、地鎮祭の時に雨が降っても決してがっかりしないでください。
もしかしたら地鎮祭が終わる頃には雨も上がって虹がかかっているかもしれません。
地鎮祭は家を建てる際に必要となる儀式です。
その土地の神様に対して建物を建てることの許しを得るのが地鎮祭の目的です。
昨今は地鎮祭を執り行わないという方もいらっしゃいますが、日本に古くから伝わる伝統ということもあり、未だにたくさんの方が地鎮祭を行っています。
工務店やハウスメーカーによっては施主が参加しない場合でも自発的に行うところがあるくらいです。
夢のマイホームを手に入れるのは人生においても一大イベントです。
それほど地鎮祭は大切なものなので、予算や時間に余裕があるという方は行ってみてはいかがでしょうか?
国分ハウジングでは家づくり相談会を実施しています。
・マイホームを考え始めたけど、何から始めたらいいかわからない…
・マイホームに必要な資金って具体的にいくら?
・何にお金がかかるの?追加費用ってどのくらい必要?
・貯金を崩さずにマイホームを実現することって可能?
といった家づくりに関する様々な悩みを解消できますので、家づくりでお困りの方はお気軽にお問い合わせやご来場ください。
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