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2021.08.30
マイホームを建築する際に必ず目にするのが「建築面積」「延床面積」「建物面積」「敷地面積」「土地面積」などの言葉です。
これらの建築用語は業界の人にとっては常識であっても、一般の方にとっては意味不明な言葉なのではないでしょうか。
面積などと聞くと「数学は苦手で…」とシャットアウトしてしまう方も少なくありません。
しかし、土地を購入して家を建てる場合は、これらの建築用途について知っておかなくてはなりません。
今回はそういった方に向けて、それぞれの面積に関する建築用語を紹介します。
頭がこんがらがってしまわないよう極力簡単な言葉で解説するので、ぜひ最後まで諦めずに読み進めてみてください。
この記事を読むことで面積についての理解が深まり、より素敵な家づくりにつながっていくはずです。
建築用語で面積に関するものとしては、建築面積・延床面積・建物面積・敷地面積・土地面積などがあります。
これらはそれぞれの言葉通り、面積に関する言葉となります。
ただし、難しいことは何もないので、1つひとつ詳しく見ていきましょう。
建築面積とは、以下の計算式で求められる面積のことです。
・建蔽率×土地面積=建築面積
建築面積は建物を上空から見た際の外周で求めた面積を指しています。
これらは水平投影面積とも呼ばれ、一般的な住宅においては1階部分の面積が建物面積となるのが基本です。
ほとんどは1階と2階を比べて、より大きい面積を建物面積とします。
そのため、1階よりも2階の方が大きい場合は、2階部分の面積が建築面積となります。
建物面積が水平投影面積とよばれるのは、真上から見た際の外周で求めた面積を表すためです。
これらは1階も2階も関係ないため、どちらの方が大きいかで違ってきます。
ただ、ほとんどの家は1階の方が2階よりも大きいため、多くの場合は2階ではなく1階の面積が建築面積となります。
なお、建蔽率はこれら土地面積に対して占める建築面積の割合を指しています。
そのため、しばしば建物面積は建蔽率の計算基準としても活用されるのが特徴です。
延床面積(建物面積)とは、以下の計算式で求められる面積のことです。
・1階の床面積+2階の床面積+…=敷地面積(土地面積)
延床面積は建物面積ともよばれ、建物の各階層の床面積をすべて足すことで計算可能です。
一般的な住宅においては1階と2階の床面積を合計すれば計算できます。
もちろん、3階がある場合は、それらの床面積も含めて延床面積(建物面積)とします。
つまり、これらは壁または柱の中心線で囲まれた部分の面積を指すものなのです。
そのため、多くの場合は壁または柱の中心を基準にして算出します。
なお、玄関や窓などは奥行きが2mを超える場合に算入されます。
そのため、家の内装や外装によっては延床面積(建物面積)が変わることも覚えておかなくてはなりません。
これらの計算は一般の方では難しいものも多いため、専門家への相談がおすすめです。
特に、不動産業者や建築業者などであれば、あっという間に計算してくれます。
敷地面積(土地面積)は少し特殊で、以下の計算方法で求められます。
・三斜求積
・座標求積
三斜求積は土地を三角形になるように分割して各三角形をメートル値に変換し、底辺と高さから求積する計算方法です。
また、座標求積は測量によって境界点の位置を座標値に変換し、求積する計算方法となります。
それぞれ土地の詳細がわかっていれば面積を算出できます。
しかし、これらの計算方法は数学が苦手な方にとってはハードルが高いかもしれません。
そのため、敷地面積(土地面積)について調べたいという方も不動産業者や建築業者に問い合わせてみましょう。
特に、敷地面積(土地面積)はそれぞれの境界によって誤差が生まれることもあるため、より正確な面積を把握する必要があります。
一般の方ではこれらに対応するのが難しいため、専門家に相談すると安心です。
物件の建築においては、延床面積(建物面積)に含まれないものが存在します。
広い家を建てたいということならこれら延床面積(建物面積)を極力圧迫しないようにするのがコツです。
そのため、延床面積(建物面積)に含まれないものを把握しておくことも重要です。
以下、その代表的なものについて簡単にまとめます。
おしゃれな家に欠かせないベランダやバルコニーやテラスは、壁から出ている部分のうち幅2mまでは延床面積(建物面積)に含まれません。
また、庇などの囲まれていない部分も幅2mまでは含まれないと定められています。
つまり、その範囲までであれば延床面積(建物面積)を圧迫することもないということです。
ベランダやバルコニーやテラスがあるだけでおしゃれなマイホームになるだけでなく、制限を避けつつスペースを確保できるわけです。
そのため、2階部分など条件次第で広いスペースを確保できない場合は、ベランダやバルコニーやテラスを導入してスペースの確保を考えてみてはいかがでしょうか。
2mという制限があるものの、それだけの広さがあればテーブルやチェアを置いてリラックスできますし、ガーデニングを楽しむこともできます。
おしゃれな家にさらに欠かせないものがロフトです。
ロフトは建築基準法で小屋裏収納と呼ばれ、条件さえ守れば延床面積(建物面積)に含まれないものとされています。
その条件とは以下の通りです。
・高さが1.4m以下
・階層の床面積の半分以下
・はしごなどを固定しない
以上の条件を満たせば、ロフトも自由に組み込めるわけです。
もともとロフトは収納としての側面を持っているものの、昼寝をしたり読書をしたり遊んだりできるスペースにもなります。
そのため、上手に活用すれば延床面積(建物面積)に左右されずに、空間を無駄なく活用できるのではないでしょうか。
近年は、狭小な住宅であってもロフトを活用することで、十分なスペースを確保できる物件もあります。
容積率にも影響しないため、「ロフトを制するものは物件を制する」と言っても過言ではありません。
逆に広大な住宅でロフトを取り入れれば、さらなる容積率の有効活用が可能となります。
おしゃれな家には吹き抜けや中庭、出窓なども欠かせません。
これらも実は条件次第で延床面積(建物面積)に含まずに済みます。
たとえば、2階部分を吹き抜けにすると、その分の延床面積(建物面積)が算入されません。
そのため、1階部分からみるとものすごく開放的でありながら、容積率の影響を受けることもないわけです。
上手に吹き抜けや中庭を作れば、限られた土地であっても開放感のある家を作ることは可能です。
また、出窓などを取り入れることによって、さらに開放感を高められます。
出窓は採光をより高めてくれるだけでなく、インテリアやエクステリアを導入するスペースにもなります。
これら出窓も延床面積(建物面積)に含まれない場合があります。
ただし、出窓の場合は以下の条件があるため、事前に確認しておきましょう。
・高さが30cm以上
・壁との水平距離50cm未満
・見付け面積の半分以上が窓である
以上の条件を満たせば、出窓も自由に組み込めます。
よりオリジナリティやバラエティに富んだマイホームを作りたいなら、吹き抜き・中庭・出窓も活用してみてください。
屋外階段も条件次第で延床面積(建物面積)に含まれません。
一般的な住宅の階段は述床面積(建物面積)に算入されます。
しかし、屋外にある階段は例外です。
そのため、日本で設ける施主さんはあまりいませんが、屋外階段を設置したいということなら、延床面積(建物面積)の影響を受けないよう工夫しましょう。
ただし、物件によって屋外に開放されている部分の割合は違ってきます。
また、物件によって高さなどの条件を満たす必要もあります。
そのため、屋外階段を設置する場合は条件についても確認しなくてはなりません。
一般的な住宅で屋外階段を設置することはあまりないため、あくまでも例外の選択肢として考えておくと良いかもしれません。
ベランダやバルコニー、テラスなどがある物件は延床面積(建物面積)に含まれません。
しかし、その場合は建築面積がどうなるのか気になる方も多いはずです。
これらは柱の有無によって変わってきます。
まずは柱がある場合と柱がない場合で考えてみましょう。
物件の構造によっては飛び出ている部分を支える柱が必要となる場合もあるでしょう。
特に屋外階段を設置する場合においては、柱が必須となります。
このような柱がある場合、柱と住居で作られる四角形とその先端から1m後退したところまでを建築面積とします。
物件の構造によっては柱がまったくない場合もあるでしょう。
特に、柱がなくて1m以上突き出していない場合は他の延床面積(建物面積)と同様の計算方法で算出できます。
しかし、1m以上突き出している場合はその部分の先端から1m後退した部分までを建築面積に含めます。
家を建てる際には土地を購入する方が多いですが、いくら自分の土地であっても建物を好き勝手に建てて良いわけではありません。
建築基準法などによって定められており、容積率なども明確に決まっています。
そのため、建築面積や延べ床面積、敷地面積についてもきちんと把握しておくことが重要です。
ただ、これら面積の計算は苦手な方も多いので、もし住宅を取得したいと考えている場合は専門家に相談してみましょう。
住宅資金に不安がある、家づくりをしたいが何から始めれば良いか分からないなど住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。