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資金(ローン)について
2023.03.30
この記事では、年収別に住宅ローン借入可能額の目安をシミュレーションしていきます。
住宅ローンは、借入額が大きいほど高額な家を購入できます。しかし、その分毎月の返済に対する負担も大きくなり、年収に見合っていなければ支払いが困難となるおそれもあるでしょう。
そのため、住宅ローンの借入額は、年収によって大きく変動するといえます。
この記事では、年収別の住宅ローン借入可能額だけではなく、年収以外の決定基準も解説するので、ぜひ最後までお付き合いください。
【この記事でわかること】
● 年収別の住宅ローン借入可能額をシミュレーション ● 年収以外で借入額を決める基準 ● 低年収でも借入する方法 |
まずは、住宅ローンにおける借入額の基礎知識を紹介します。
購入する不動産の総額は、年収の倍率である程度決まっており、新築住宅と中古住宅で変わります。また、借入可能額においても年収からの倍率が基準となるため、この章で解説するポイントをしっかり把握しましょう。
なお、この章で解説する内容は『住宅金融支援機構』が公開しているデータを基に解説しています。
※参考:2021年度フラット35利用者調査|住宅金融支援機構
新築住宅を購入する際の総費用は注文住宅と建売住宅で差があり、注文住宅で7.5倍、建売住宅で約7倍です。
つまり、年収500万円で新築住宅を購入する場合は注文住宅で3,750万円、建売住宅で3,500万円が平均となります。
中古住宅の場合は新築住宅よりも価格が安いため、平均5.7倍と低くなります。
ただし、リフォームの規模によっては平均倍率以上になるケースも多いため、注意が必要です。
鹿児島県で家を購入する際、自己資金の平均額は約300万円です。つまり、不動産を購入する際の8〜10%程度を用意することになるでしょう。
ただし、低金利政策によって住宅ローンの金利が非常に低いため、あえて自己資金ゼロで購入する人も増えています。
そのため、どちらが資金計画として得なのか慎重に検討することが重要です。
銀行が住宅ローンを審査する際に、借入希望額が年収の倍率に収まっているかどうかを判断します。年収倍率を公開している金融機関はありませんが、おおむね8倍程度であれば問題なく審査通過できる水準といわれています。
そのため、借入希望額が年収の8倍以内かどうかを事前に把握しておく必要があるでしょう。
この章では、住宅ローン借入額の目安を年収別にシミュレーションします。
これから家を購入する際の資金計画にとって重要な指標となるため、参考にしてください。
なお、シミュレーションの際は以下を借入れ条件に設定します。
〈借入れ条件〉
上記を条件に設定した場合、年収別の借入可能額と月々の返済額は以下の通りです。
年収 | 借入可能額 | 月々の返済額 |
300万円 | 2,656万円 | 74,975円 |
400万円 | 3,542万円 | 99,985円 |
500万円 | 4,428万円 | 124,996円 |
600万円 | 5,313万円 | 149,978円 |
700万円 | 6,199万円 | 174,988円 |
※参考:2021年度フラット35利用者調査|住宅金融支援機構
※参考:鹿児島県の賃貸家賃相場・賃料相場を調べる|SUUMO
ここからは、年収別のシミュレーション結果をさらに詳しく解説していきます。
年収300万円の場合、借入可能額は2,656万円、月々の返済額は74,975円となります。
鹿児島県鹿児島市で3LDK〜4LDKのマンションを借りる場合、家賃の平均は7.8万円となるため、ほとんど同じ金額で家を購入できます。
そのため、鹿児島県では年収300万円台で家を購入しても問題ないといえるでしょう。
年収400万円では、借入可能額は3,542万円、月々の返済額は99,985円となります。
鹿児島県の建売住宅は平均3,050万円となるため、年収400万円台であれば問題なく購入できるといえるでしょう。
年収500万円では、借入可能額は4,428万円、月々の返済額は124,996円です。
この年収層になると鹿児島県だけでなく、福岡県で注文住宅を検討することも可能な借入可能額となります。そのため、家づくりの自由度が広がってしまい要望がまとまらなくなるのも年収500万円台だといわれています。
このように、購入できる不動産の幅が広がるからこそ要望を優先順位づけし、探すエリアや不動産を絞ることが重要です。
年収600万円では、借入可能額は5,313万円、月々の返済額は149,978円となります。
たとえば、二世帯住宅を鹿児島県内で検討する場合は、この年収層から現実的な資金計画を立案できるようになります。
また、親子ペアローンや夫婦の収入合算によって審査基準となる年収の底上げができるため、二世帯住宅などの比較的高額な住宅を検討する場合は年収600万円を基準にしましょう。
年収700万円では、借入可能額は6,199万円、月々の返済額は174,988円となります。建築するハウスメーカーを、比較的自由に選択できるようになるのがこの年収層です。
住宅ローン控除の控除額が最大になるのも年収700万円台となるため、該当者は積極的に利用しましょう。
年収以外にも住宅ローンの借入額を決める基準があり、年収と違って借入申込者が調整できる基準となっています。
年収倍率だけではなく、上記の項目についても把握しておきましょう。
返済方式には「元利均等方式」と「元金均等方式」があり、月々の返済額が変わります。
元利均等方式は毎月の返済額が一定となるため、返済計画が立てやすいメリットがあります。一方、元金均等方式は返済スタート時点の返済額が高く、返済期間が継続するにつれ返済額が減少する方式です。
そのため、将来の支払額を抑えられ、さらには元利均等方式よりも総額を抑えられます。つまり、同じ金額を借りるにしてもどちらの返済方式を選択するのかで総額が変わるため、審査内容が変わることになります。
このように、返済方式によって総額が変わるといった特徴を踏まえた上で返済方式を選択することが重要です。
返済負担率とは、年間の返済総額と年収の割合のことです。金融機関が公開しているデータはないものの、一般的に年収の30%前後であれば問題なく審査を通過するといわれています。
実際に住宅金融支援機構が公開しているデータでも、平均的な返済負担率は25〜30%程度となっています。
そのため、返済計画を立てる際にも返済負担率30%となるよう意識することが重要です。
※参考:2021年度フラット35利用者調査|住宅金融支援機構
金利タイプには「変動金利」と「固定金利」があり、変動金利の方が固定金利よりも金利と総額が安くなるケースが多くあります。
そのため、住宅ローンを利用する際には多くの人が変動金利を選択していますが、金融市場の変化によって金利が上昇するリスクを抱えることにもなります。
そのため、金利タイプについてはどちらが返済計画として安全であるのかを、慎重に検討しなければなりません。
たとえば、30歳で35年の住宅ローンを組むと定年前に完済できますが、40年だと定年後もローンは残ります。
定年後は年収が大きく下がるため、これまで通りに返済できない可能性もあります。そのため、老後資金を考慮した返済計画を立てることが重要です。
この章では、年収で低くても住宅ローン審査に通るためのコツを解説します。
年収をすぐに上げることは困難なため、この章で解説するコツを押さえながら少しでも審査に通りやすくしましょう。
この章でも解説したように、年収倍率によって不動産の予算はある程度決まります。そのため、年収やライフプランに合った家を検討することで住宅ローンは通りやすくなるでしょう。
頭金を多く用意することで、金融機関の審査では「堅実に貯金できる」などのプラスポイントになるため、住宅ローンの審査に有利となります。
また、不動産の予算は住宅ローンや頭金、援助の合算で構成されるため、頭金を増やすことで住宅ローン借入額を減らし、審査基準を下げることが可能です。
消費者金融の借入は、住宅ローンの審査を受ける上で大きなマイナスとなります。そのため、審査をスタートする前に返済するか「完済条件」で審査してもらうようにしましょう。
住宅ローンの借入額や審査通過の可否は、年収が大きなポイントになります。そのため、まずは自身の年収に合った借入可能額を確認することが重要です。
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