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資金(ローン)について
2023.02.28
注文住宅を建てる際には多くの人が住宅ローンを利用しますが、審査に通らないケースは少なくありません。
その場合は、家づくりの計画が大きく変わることになり、数年間中断することもあるでしょう。そこで、この記事では住宅ローン審査が通らない理由と対策について解説します。
「住宅ローンの審査に通らない…」とお悩みの方は、ぜひ最後までお付き合いください。
【この記事でわかること】
● 住宅ローン審査の基準 ● 住宅ローン審査に通らない理由 ● 住宅ローン審査を通すための対策 |
住宅ローン審査の基準は、主に以下の通りです。
ただし、金融機関によってはさらに細かい項目を確認するケースもあるため、一般的な審査基準として押さえましょう。
住宅ローン審査は、事前審査と本審査の2段階となっており、事前審査を通過しなければ本審査を受けられません。
この章では、住宅ローンの事前審査に通らない以下7点の理由を解説します。
順番に見ていきましょう。
転職自体が審査にマイナスとなることはありませんが、転職回数が多かったり転職後の勤続年数が著しく短かったりする場合は審査が厳しくなることがあります。
ただし、グループ統合や転籍などにより保険証が切り替わり、結果的に勤続年数が短くなっている場合に審査でマイナスとなることはありません。
そのため、転職した理由は必ず担当者に伝えましょう。
住宅ローン以外の借入がある場合で借入した場合、総借入額が増えてしまいます。
金融機関の審査では、年間返済額と年収との割合を重視するため、他社の借入がある場合は審査が厳しくなる傾向があります。
住宅ローンの返済期間は35年もしくは40年で設定され、完済時の上限年齢は80歳に近いといえます。
そのため、40歳を超えて融資を受ける場合には、返済期間が短くなるか審査否決となるおそれがあるため注意が必要です。
個人事業主は、会社員よりも収入が不安定になるリスクがあります。
そのため、個人事業主で収入が不安定である場合は住宅ローンの審査は厳しくなるでしょう。
なお、金融機関が個人事業主に対して「安定している」と判断する基準は、確定申告が3期連続で黒字かどうかです。
個人事業主は、経費と税金のバランスを最適化するために、あえて赤字の確定申告にするケースもゼロではありません。
しかし、住宅ローンを組む予定の人は、確定申告の内容を黒字にすることをおすすめします。
スマートフォンなどの通信業者や消費者金融、税金などの滞納履歴がある場合は、審査が非常に厳しくなります。
事前審査を依頼し、1日以内に否決の連絡がある場合は、過去の滞納履歴が要因している可能性を疑いましょう。
このケースではいわゆる「ブラックリスト」に載っている可能性が高く、滞納額の返済月から最長約10年間住宅ローンが組めない事態にもなりかねません。
そのため、なるべく返済は滞納しないよう注意することが重要です。
一般的に、年収に対して10倍以上の借入額は返済が厳しいと判断され、融資額の減額もしくは審査自体が否決となるケースが少なくありません。
また、購入物件の価格とリフォームを含めた諸費用の総額よりも、はるかに多い借入希望額で審査を受けた場合にも同様に減額もしくは否決となることがあります。
そのため、住宅ローンの借入希望額は最低限の額で審査を受けましょう。
クレジットカードを全く使わない現金主義の人もいますが、住宅ローン審査においては全く返済実績がない人の信用度が低くなる傾向にあります。
なぜなら、電子マネーやクレジットによる支払いは現金よりも支払いが得になることが多く、「クレジットカードを使えない理由があるのでは?」と金融機関は考えるからです。
そのため、全く返済実績がない生活ではなく、光熱費や車のローンなどをクレジットカードで支払い、ライフスタイルに活かしていくことが重要です。
事前審査が通過すると本審査に進むことになり、本審査では購入物件の精査や納税の確認、健康状態のチェックがポイントとなります。
このように、事前審査と審査項目が大きく異なるため、事前審査を通過しても本審査で落ちる可能性はあります。
この章では、住宅ローンの本審査に通らない以下4点の理由を解説します。
順番に見ていきましょう。
事前審査を通過した場合、本審査で事前審査の内容を再審査することになります。
万が一、事前審査の申告内容と相違する部分があった場合、金融機関側は融資の判断を慎重に判断する傾向があります。
たとえば、事前審査から本審査の間に消費者金融で借入をしたり、税金の滞納があったりする場合は金融機関からの信用が落ちる結果となるでしょう。
そのため、本審査で落ちた場合は事前審査通過から本審査依頼までに何か変化がなかったかを確認することで、原因を特定できる可能性があります。
前述の通り、事前審査から本審査までの間に変化があると審査は厳しくなり、これは転職についても同じことがいえます。
グループ会社への転籍など、給与体系の変化がない場合を除き、転職は住宅ローン審査において「リスク」と捉えられます。
なぜなら、転職することで年収が変動する可能性があり、「そのまま転職を繰り返すかもしれない」と金融機関は懸念するからです。
そのため、「転職」は住宅ローン審査に大きな影響を与えることを理解しましょう。
築年数が古い物件や再建築不可物件など、「担保価値」が低い物件を購入する場合は本審査で落ちることがあります。
担保とは、金融機関が融資する代わりに物件に抵当権を設定する「保険」のことで、債務者が返済不能になった場合に、物件を換金し返済に充てる際の価値を指します。つまり、担保価値が低い場合は、いざというときに回収できる返済額が少ないといえるでしょう。
このように、担保価値が低い物件は事前審査の時点で判明することもある一方で、再建築不可物件は契約後に発覚するケースもあります。
そのため、住宅ローンを申し込んだ人の責任ではなく購入する物件が原因で本審査に落ち、物件を購入できないケースもありえます。
本審査では団体信用生命保険の加入に必要な告知書を記入する必要があり、告知書に記載されている病気の治療履歴がある場合は、本審査に通らないケースがあります。
また、健康状態は本人の申告ではなく、金融機関の告知書に該当するかどうかがポイントとなるため注意しましょう。
住宅ローンの事前審査や、本審査に落ちないよう対策することは可能です。
そのため、この章で解説する以下10点を対策し、住宅ローン融資を受けられるよう準備することが重要です。
順番に解説していきます。
滞納履歴などに不安がある場合は、個人信用情報を事前に確認しておくことが重要です。
個人信用情報は、CICやJICCなどの国が認めた機関に依頼することで、開示を受けられます。審査に通すための具体的な対策ではありませんが、信用情報に傷があるかどうかを確認しておくことで、現状を把握できます。
したがって、まずは個人信用情報を公的機関に確認しながら原因を特定し、具体的な対策を練りましょう。
頭金を多めに用意することで、借入額を減らすことも重要です。
金融機関が審査の否決を判断するポイントとして、申込者の属性や購入物件の担保価値などにおけるマイナスのリスクがあります。
このようなマイナスのリスクを補うためには、頭金を多めに用意し融資額を減らすことが重要といえるでしょう。
ワイド団信とは、メガバンクなどが扱っている団信の商品であり、病気を患っている人でも加入できる点が大きな特徴です。
また、フラット35はそもそも団信加入義務がないため、健康面で不安がある人はワイド団信を扱っている金融機関かフラット35を検討しましょう。
※参考:りそな住宅ローンワイド団信プラン
親子リレーローンとは、二世代にわたって返済するローンのことです。返済期間が短くなる場合や、健康上の理由で団信が入れない場合に子供が補完できる特徴があります。
そのため、完済年齢に近い人が二世代住宅を検討する場合は、親子リレーローンを検討しましょう。
万が一、住宅ローン審査で落ちた場合に備えて、金融機関を変更することも対策の1つです。
金融機関の審査基準は共通している部分も多いですが、独自に審査する機関もあります。
たとえば、転職後の勤続年数が短い申込者だったとしても、転職先が地域密着の企業であれば地方銀行に相談することで融資を有利に進められるケースもあります。
このように、万が一審査で落ちた場合は複数の金融機関で比較検討し、再チャレンジすることも手段の1つといえるでしょう。
クレジットヒストリーとは、クレジットカードの利用履歴のことです。
たとえば、頻繁にクレジットカードで多額の買い物をしている場合や、逆に全く利用履歴がない場合においては、金融機関の審査がマイナスとなります。
そのため、光熱費や車のローンなど毎月確実に返済できる項目に対してクレジットカードを利用し、審査のプラス材料にしましょう。
他社の借入がある場合は、なるべく完済後に審査を受けましょう。
前述したように、他社の借入がある場合は返済額が増加し、住宅ローン返済が厳しくなると金融機関に懸念されます。
仮に審査が通ったとしても、借入希望額から減額となるケースもゼロではありません。このような事態を防ぐためにも、他社の借入は完済してから審査を受けましょう。
転職は、住宅ローン審査にとって大きなマイナスとなるため、融資実行されるまではなるべく転職しないようにしましょう。
融資実行後に転職した場合には、金融機関からヒアリングを受ける可能性があります。
なぜなら、金融機関からすると収入の変動などの背景から、融資実行直後の転職が信用問題の調査対象となるからです。
そのため、転職と融資実行の時期はなるべく避けることが重要です。
前述の通り、購入物件の担保価値が低いと融資が難しくなるため、事前に購入する物件について調べておき、あらかじめ金融機関の担当者に相談しましょう。
そして、融資が困難などの回答であれば購入物件を見直し、確実に融資を受けられる物件を選ぶことが重要です。
金融機関に提示する情報は、正しくわかりやすい内容にしましょう。
当然ですが、虚偽申告があった際に、金融機関は審査に通さないことがほとんどです。
特に、団信の告知書に虚偽があった場合、融資実行後に契約違反と判断され融資の一括返済を請求されることもあります。
このように、住宅ローン審査を受ける場合は申告内容を正確に記載することが重要です。
最後に、住宅ローンの審査落ちに関するよくある質問を紹介します。
順番に回答していきます。
前述したように、住宅ローン審査を通す基準は「リスクとのバランス」が重要です。
そのため、申込者自体の審査結果が良くない状態であっても、実家が資産家であったり、銀行を事業用資金のメインバンクにしていたりなどのケースでは審査に通りやすいといえます。
ほかにも、何らかのプラス材料によって審査に通るケースもあるので、自身の情報は積極的に担当者へ伝えることが大切です。
住宅ローンが100%通る金融機関はありませんが、フラット35や大手の銀行は比較的審査が通りやすいとされています。
ほかにも、ノンバンク系の銀行は審査に通りやすいとされていますが、保証料や金利が非常に高くなるため注意が必要です。
住宅ローン審査に通らなかった理由は、原則教えてもらえません。
なぜなら、審査基準は非公開となっており、個人情報に問題があった場合は金融機関も正確に情報を把握できないからです。
そのため、個人信用情報やこれまでの滞納履歴などを確認し、審査に通らなかった要因と推測される項目は、全て洗い出してから対策する必要があります。
住宅ローンが通らないと家づくりを円滑に進められないため、万が一落ちた場合は理由を把握することが重要です。
そして、融資を受けられるかどうかを見極め、最適なタイミングで再度審査に臨みましょう。
国分ハウジングでは、家づくりだけではなく、最適な住宅ローンの提案もしています。お客様に寄り添いながらご相談を承りますので、住宅ローン審査に不安がある人は、ぜひ国分ハウジングまでお越しください。
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