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2023.01.27

住宅ローンの分割融資とは?つなぎ融資との違いやタイミングも解説

マイホームを建てる際は、ほとんどの方が住宅ローンを利用するでしょう。

一般的に、住宅ローンは引渡しの時に一括して融資が実行されます。マイホームを購入する場合は、引渡し以前に支払いが必要になるタイミングが何度かあります。

万が一、現金で支払えないときは、分割融資が選択肢の1つとして挙げられるでしょう。

そこで本記事では、住宅ローンの分割融資を詳しく解説します。また、つなぎ融資の違いも解説するので自分に合った融資方法を選択してください。

【この記事でわかること】

● 住宅ローンの分割融資とはなにか

● 分割融資とつなぎ融資の違い

● 分割融資を受けるタイミング

● 分割融資を受けるメリット・デメリット

● つなぎ融資を受けるメリット・デメリット

● 住宅ローンの分割融資ができるおすすめの銀行ランキング

 

住宅ローンの分割融資とは?

住宅ローンの分割融資とは、1本の住宅ローン契約で複数回に分けて実行される融資です。

ここでは、分割融資について内容をさらに詳しく解説していきます。

分割融資の内容

分割融資は前述の通り、複数回に分けて実行される点が特徴です。通常の住宅ローンとは仕組みが異なるため、内容を理解する必要があります。

分割融資の内容で、抑えておきたいポイントは以下の通りです。

  • 契約の総回数
  • 返済開始時期
  • 適用金利の決定時期

順番に確認していきましょう。

<契約は1回か融資時における複数回か?>

分割融資の契約は、金融機関によって1回の契約で良いところもあれば、融資の度に契約が必要な金融機関もあります。

契約が複数回の場合、融資の度に手数料や印紙代が必要になるので、事前に金融機関に確認しましょう。

<返済のタイミングはどの段階からか?>

返済のタイミングは、一般的に融資が実行された時点から、それぞれの融資への返済が始まります。つまり、最初に土地代金の融資を受けた場合、翌月あたりから返済が始まります。

金融機関によっては、引渡しまで元金を据置いて金利分だけを事前に支払う場合などもあるので、事前に金融機関に確認しましょう。

<適用金利はどのタイミングで決まるのか?>

分割融資の場合、基本的には最終回実行時の金利が、その後の金利として適用されます。

固定金利の場合は該当しないものの、変動金利の場合は土地代金の支払い時における金利よりも、建物引渡し時の金利が高くなることも考えられます。

いずれにしても、最初の金利プランを決める時の判断が大切であり、金融機関とよく相談の上でプランの選択を見極めてください。

以上のように、分割融資は通常の住宅ローンとは少し異なった点があるので、事前に確認しておきましょう。

住宅ローンの分割融資とつなぎ融資の違い

分割融資と同様に、支払い時期に応じて融資を受けられる商品に「つなぎ融資」があります。

両者の最も大きな違いは、ローンの種類といえるでしょう。分割融資は、1本の同じ住宅ローンですが、つなぎ融資は主体である住宅ローンが全く別のローンです。

また、分割ローンは融資にあたり抵当権を設定しますが、つなぎ融資は抵当権を設定する必要のない無担保ローンです。

上記の2点を違いとして押さえておきましょう。

住宅ローンの分割融資を受けるタイミング

分割融資は、土地や建物の支払いに合わせて実行されます。

注文住宅を建てる場合、まとまったお金を支払うタイミングは、主に以下の4点です。

  1. 土地の購入時
  2. 着手金の支払い時
  3. 中間金の支払い時
  4. 引渡し時

順番に見ていきましょう。

土地の購入時

土地を探して注文住宅を建てる人は、はじめに土地を購入しなければなりません。

手付金は自己資金で賄うケースが多いため、手付金を除く土地代金を分割融資で支払います。

着手金の支払い時

建築工事に着手した時に、建築費の1/3程度を着手金として建築会社に支払います。

着手金は、分割融資を受けて支払いに充てます。

通常、工事着手前に建築請負契約を締結し、その際に必要となる契約時金は自己資金で準備しましょう。契約時金の目安は、建築費の5〜10%程度です。

中間金の支払い時

建物が上棟したときを目安に、建築費の1/3程度を中間金として、建築会社に支払います。

着手時に設定した金利が変更になる場合もあるため、最終金利は引渡し時に確定します。

引渡し時

引渡し時に最終分割実行分で、残りの1/3に相当する建築費残金を支払い、登記を終えて総費用に対する返済がスタートします。

通常の住宅ローンはこの時点で一括融資が実行されるので、事前の土地代金や着手金の支払いはつなぎ融資を利用して賄うことが通常です。

つなぎ融資に関しては、メリット・デメリットなどで後述します。

住宅ローンの分割融資を受けるメリット

ここでは、住宅ローンの分割融資を受けるメリットについて解説します。

  • 条件次第では住宅ローン控除が受けられる
  • 住宅ローンと同じ金利で利用できる

自分の返済計画に対して、どのように取り入れていくのかを押さえましょう。

条件次第では住宅ローン控除が受けられる

住宅ローン控除を受けるためには、「借入期間が10年以上、土地を取得してから2年以内に住宅を建てて居住すること」の要件を満たさなければなりません。

つなぎ融資の場合では上記の要件を満たせないものの、分割融資であれば問題なくクリアできるため、住宅ローン控除が受けられます。

住宅ローンと同じ金利で利用できる

分割融資の金利は金融機関の住宅ローン金利が適用されるので、比較的低めになります。

つなぎ融資は、住宅ローンと全く別のローンで比較的高めの金利が設定されています。

住宅ローンの分割融資を受けるデメリット

住宅ローンの分割融資には、メリットがある一方でデメリットもあります。

  • 登記費用や手数料がつなぎ融資より高い
  • 建物や土地の抵当権における設定費用が必要になる

上記2点のデメリットにも注意しながら、検討するかを決めましょう。

登記費用や手数料がつなぎ融資より高い

つなぎ融資は無担保融資であるため、そもそも登記費用がかかりません。分割融資の場合は住宅ローンであるため、担保を設定するための登記費用が必要になります。

また、融資実行のたびに手数料が発生することもあり、諸費用負担が大きくなることは否めません。

建物や土地の抵当権における設定費用が必要になる

分割融資を受けるには、その都度抵当権を設定しなければなりません。

土地代金の支払い時には購入した土地に抵当権を設定し、建物の最終時金支払い時には建物に抵当権を設定する必要があります。

抵当権を設定するたびに、司法書士手数料と登録免許税を負担しなければなりません。

住宅ローンのつなぎ融資を受けるメリット

分割融資と同様に、つなぎ融資は注文住宅の支払い時に多くの人が利用しています。

分割融資と比較しながら、つなぎ融資のメリットも把握しましょう。

  • 一時的な資金不足を解消できる
  • 登記費用の登録免許税に減税措置がある
  • 抵当権を設定せずとも利用できる

順番に見ていきましょう。

一時的な資金不足を解消できる

住宅ローンは、通常引渡しの時に一括して実行されるため、土地代金や建物の着手金、中間金は一旦現金で立て替えなければなりません。

しかし、土地代金や建物代金の一部となると数千万円になるケースもあり、一時的とはいえ負担は大きいといえるでしょう。

つなぎ融資を利用すれば、土地代金や建物代金の一部を住宅ローンが実行されるまでの間、つなぎ融資で賄えます。

登記費用の登録免許税に減税措置がある

登録免許税の軽減措置を受けるためには、建物が完成している必要があります。しかし、分割融資では実行の段階で建物が完成していないため、軽減措置を受けられないでしょう。

つなぎ融資は抵当権を設定する必要がないので、登記の必要がなく登録免許税も発生しません。

つなぎ融資を利用した場合は、引渡し時に住宅ローンが一括にて融資実行された段階でつなぎ融資分は精算され、同時に抵当権を設定します。

この時点で建物は完成しているので、抵当権設定登記に伴う登録免許税は軽減措置が適用されて

借入額の0.4%が0.1%に軽減されます。(※)

※令和6年3月31日までに新築、または購入した居住用家屋を取得するために取得資金の貸し付けを実行し、抵当権を設定した場合に適用

※参考:No.7191 登録免許税の税額表|国税庁

抵当権を設定せずとも利用できる

つなぎ融資は、住宅ローンを前提とする1年の短期融資であるため、抵当権を設定する必要がありません。

住宅ローンを組む金融機関と、つなぎ融資する金融機関が別の場合は、申込む際に住宅ローンを組む金融機関の融資証明書などが必要になる場合があります。

住宅ローンのつなぎ融資を受けるデメリット

分割融資と同様に、つなぎ融資にはメリットだけではなくデメリットも存在します。

  • 住宅ローン控除の対象外である
  • 金利が高い傾向にある

順番に見ていきましょう。

住宅ローン控除の対象外である

つなぎ融資の借入期間は通常1年間のため、住宅ローン控除において「借入期間10年以上」の適用要件を満たせず、住宅ローン控除を受けられません。

物件の引渡しを受けて登記が終わり、住宅ローンが実行されるまでの間に、年が変わってしまうような場合には、住宅ローン控除は翌年からの適用になります。

したがって、登記や住宅ローン実行の時期は事前に注意しましょう。

金利が高い傾向にある

つなぎ融資は無担保ローンであるため、住宅ローン金利よりも高くなります。

具体的には、2〜4%程度を目安としてください。

住宅ローンの分割融資ができるおすすめ銀行ランキング

住宅ローンの分割融資ができる銀行を一覧表にまとめておきます。

銀行 内容・金利(変動) 公式HP
みずほ銀行 ネット住宅ローン

0.375%(2023年1月)

みずほ銀行公式HP
三菱UFJ銀行 店頭個別対応

0.345%(2023年1月)

三菱UFJ銀行公式HP
三井住友銀行 土地先行融資

0.475%(2023年1月)

三井住友銀行公式HP

ここからは、各銀行の特徴などを詳しく解説していきます。

みずほ銀行

みずほ銀行では、ネット住宅ローンで分割融資が可能であり、適用金利は変動金利で0.375%、全期間固定金利で1.66%となります。

ただし、条件などにより利用できない場合があるので注意が必要です。

三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行で分割融資を利用する場合は、店頭で個別相談となります。

適用金利は変動金利で0.475%、全期間固定金利で1.81%となります。

ただし、みずほ銀行と同様に条件で利用できない場合がある点に注意しましょう。

三井住友銀行

三井住友銀行で分割融資を利用する場合は、土地先行融資を利用することになります。

土地・建物で個別に申込みが必要になりますが、金利も通常の住宅ローンと同じ変動金利で0.475%、全期間固定で2.49%となります。

住宅ローンの分割融資に関するよくある質問

ここでは、住宅ローンの分割融資に関するよくある質問をまとめました。

  • 分割融資はネット銀行でも受けられる?
  • 分割融資の途中で転職したらどうなる?
  • 住宅ローンの分割融資とつなぎ融資は結局どちらがおすすめ?

順番に回答していきます。

分割融資はネット銀行でも受けられる?

ネット銀行において、分割融資はほとんど受け付けていないケースが多いといえます。

分割融資は金融機関によって異なるものの、メガバンク系のネット銀行であれば取り扱っている機関もあるでしょう。みずほ銀行などは、分割実行の申込窓口はネット銀行になっています。

一方で、いわゆるネット系の金融機関では、楽天銀行がつなぎ融資を取り扱っている程度です。

分割融資の途中で転職したらどうなる?

分割実行の途中で転職すると再審査となり、結果次第ではその時点で一括返済を求められるおそれがあります。

したがって、分割融資中の転職はなるべく控えましょう。

住宅ローンの分割融資とつなぎ融資は結局どちらがおすすめ?

「どちらが良い」と一概に言い切ることはできませんが、つなぎ融資は大抵の金融機関で取り扱っており、分割融資は取扱いが限られることを認識しましょう。

その上で、どちらが自分にとって有利になるか比較することが重要です。

● 分割融資:金利が低い・ローン控除が1年目から受けられる

● つなぎ融資:登記費用等がかからない・登録免許税の減税措置が受けられる

金額的にそれほど大きな開きではありませんが、多少なりとも分割融資の方が低く抑えられる可能性はあるでしょう。

住宅ローンの分割融資やつなぎ融資の強みを理解しよう

分割融資やつなぎ融資は、注文住宅を考える際には是非とも利用したいサービスです。

土地代金や建物の着手金、中間金などのまとまった現金を事前に用意することは困難といえます。したがって、一時的に金利や諸費用はかかるものの、分割融資やつなぎ融資を利用して、理想的な注文住宅を完成させましょう。

 

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