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2021.03.29
家を建てる際にはまとまったお金がかかるので、その負担を軽減するためのさまざまな制度が用意されています。その中の一つが「すまい給付金」です。 すまい給付金は現金が受け取れる貴重な制度です。対象となる人はしっかりと活用するために、制度の概要や実際の申請方法について知っておきましょう。 目次 すまい給付金とは? すまい給付金の対象となる条件は? すまい給付金の対象者 給付対象住宅の要件 すまい給付金はいくらもらえる? 住宅ローン控除とは違うのか? すまい給付金の申請方法と流れ 手続きの流れ 申請に必要な書類 すまい給付金がもらえるタイミングは? まとめ すまい給付金とは? すまい給付金(http://sumai-kyufu.jp/)は要件に当てはまる住宅を取得した人のうち、一定の条件を満たす人に対して10~50万円の現金を給付する制度です。 消費税の引き上げに伴い、住宅取得時の負担を軽減するために生まれました。2021年12月末までの実施が予定されています。 住宅を購入する場合、土地部分は消費の対象とならない(使っても減らない)ため消費税が課税されません。しかし建物部分は課税対象となります。 たとえば、土地代が1,000万円、建物代が2,000万円の戸建て住宅を購入した場合、消費税率5%時の消費税は100万円でした。 しかし、消費税率が10%に引き上げられて以降は、同じ建物に対して200万円の消費税が課税されます。つまり100万円の負担増です。 ちなみに、中古住宅の売買についても売主が宅地建物取引業者である場合は消費税の課税対象となります。 個人間の売買では消費税が課税されませんが、仲介手数料を負担しなければなりません。 所得の少ない人ほど消費支出の割合が高く、消費増税の影響が大きくなるといわれているため、すまい給付金は低所得者を主な支給対象としています。 所得額が増えるほど支給額が減る仕組みとなっています。 すまい給付金の対象となる条件は? すまい給付金の対象となる条件は、購入する住宅と購入者のそれぞれについて定められています。 すまい給付金の対象者 すまい給付金は低所得者の住宅取得に伴う負担を軽減するための制度なので、次のような要件が定められています。 主な要件 確認方法 住宅の所有者である 不動産登記簿で持分保有者であることを確認 その住宅に住んでいる 住民票にて住所を確認 収入が一定以下である 消費税率10%時には、収入額の目安が775万円以下(家族構成などにより変動)。都道府県民税の課税証明書にて、所得割額を確認 (住宅ローンを利用しない場合のみ)年齢が50歳以上である 運転免許証などの身分証明書にて確認 (住宅ローンを利用しない場合のみ)収入額の目安が650万円以下である 都道府県民税の課税証明書にて、所得割額を確認 すまい給付金の支給要件における住宅ローンとは、次の3つの要件を満たすものを指します。 契約者が自ら居住する住宅の取得のために借り入れた資金である 償還期間(返済期間)が5年以上である 金融機関などからの借り入れである(住宅ローン減税の対象となる金融機関と同様) つまり、知人や親族からの借り入れは住宅ローンの対象となりません。注意しましょう。 給付対象住宅の要件 すまい給付金には「良質な住宅ストックの形成を促す」という目的もあるので、対象となる住宅の品質に対しても一定の要件が定められています。 主な要件は次の3点です。宅地建物取引業者が販売する中古再販住宅は消費税の課税対象となりますが、個人間の取引では仲介事業者が間に入っても消費税が課税されないので、支給対象とはなりません。 引き上げ後の消費税率(8%もしくは10%)が適用される 床面積が50平米以上である 第三者機関の検査を受け、一定の品質が確認できた住宅である すまい給付金はいくらもらえる? すまい給付金の給付額は、次の式によって算出できます。 たとえば、配偶者と50%ずつの持分割合で住宅を取得している場合は、基礎給付額の半額が給付額となるわけです。 持分割合は、不動産の登記事項証明書(権利部)によって確認します。 給付基礎額×持分割合=給付額 基礎給付額は収入額によって決定しますが、その収入は都道府県民税の所得割額で確認されます。 給付申請時には、元の住所の属する市区町村が発行した個人住民税の課税証明書を提出しましょう。 基礎給付額 収入額の目安 (家族構成など条件により変動。実際の給付額は都道府県民税の所得割額で判断) 50万円 450万円以下 40万円 450万円超525万円以下 30万円 525万円超600万円以下 20万円 600万円超675万円以下 10万円 675万円超775万円以下 課税証明書は毎年5~6月ごろに発行が開始されます。 自治体ごとに切り替え時期が異なるため、すまい給付金では一律して7月1日を切り替え時期と設定しました。 1~6月までの引き渡しでは前年度の課税証明書をもとに給付額を算定し、7月以降はその年の課税証明書をもとに算定します。 所得割額は自治体によって多少の違いがあるため、金額と基礎給付額を正確に照らし合わせることができません。 家族構成による控除の違いなども影響してきます。 自分の場合はどの程度もらえるのか知りたいと思ったら、すまい給付金のポータルサイト上にあるシミュレーションを利用してみましょう。 同じページ内で、住宅ローン減税の控除額を知ることができるシミュレーションも可能です。 住宅ローン控除とは違うのか? すまい給付金と同じく住宅取得時の負担を軽減するための制度として、住宅ローン減税(住宅ローン控除)があります。 しかし、この制度は自分が支払った所得税や住民税の一部から、税額控除を受ける仕組みです。 所得の低い人はそもそも税額が低いため、「控除の枠を使いきれないのでは」「所得の高い人ばかりが得をする」という指摘がありました。 そのため、低所得者層の負担に配慮したこの制度が導入されました。住宅ローン減税とすまい給付金は、重複して申請が可能です。 このほかにも住宅取得に関する贈与税の非課税枠(最大1,500万円)や、新築時最大40万円相当のポイントがもらえる「グリーン住宅ポイント」なども併用が可能です。 すまい給付金の申請方法と流れ すまい給付金の申請は、基本的に住宅を取得した本人が行います。 配偶者と持分割合を分けている場合などは、それぞれに申請手続きを行いましょう。 ハウスメーカーなどに「代理受領申請」をしてもらうことも可能です。その場合、すまい給付金代理受領特約(別の名称である可能性もあり)を締結しましょう。 給付金が住宅事業者に支払われることになり、代金の一部に充当してもらえます。 具体的な手続き方法には「窓口申請」「郵送申請」の2種類があります。代理受領の場合は、郵送による申請はできません。 地域ごとの受付窓口は全国に用意されています。オフィシャルサイトで自分が住む地域の窓口を確認してみましょう。 給付要件等について相談したい場合は、サポートセンターを兼ねている窓口に、必要書類を揃えたうえで相談してみましょう。 手続きの流れ すまい給付金の申請手続きは、次の流れで行います。 申請書類の作成および必要書類の準備 窓口または郵送による提出 審査 給付金の振り込み 申請に必要な書類 申請書類はオフィシャルサイトにまとめられているので、自分に当てはまるものを選んでダウンロードし、作成しましょう。 新築住宅の申請時に提出が必要な書類は、次のようなものです。 給付申請書 住民票(原本でマイナンバーが記載されていないもの) 不動産登記における建物の登記事項証明書・謄本(原本。所有権保存登記されているもの) 個人住民税課税証明書(原本) 工事請負契約書または不動産売買契約書(コピー) 住宅ローンの金銭消費貸借契約書(コピー) 給付金の振込先口座が確認できる書類(通帳等。コピー) 施工中等の検査実施が確認できる書類(住宅瑕疵担保責任保険の付保証明書のコピー、建設住宅性能評価書のコピー、住宅瑕疵担保責任保険法人検査実施確認書の原本のうちいずれか) 住宅ローンを利用しない場合は、金銭消費貸借契約書が必要ありません。その代わり、フラット35Sの基準に適合していることを証明する書類(次のうちいずれか)を添付してください。 フラット35S(2020年12月現在)適合証明書のコピー 現金取得者向け新築対象住宅証明書の原本 長期優良住宅建築等計画認定通知書のコピー フラット35Sの適合基準を満たす設計住宅性能評価書[建設住宅性能評価書でも可]のコピー 低炭素建築物新築等計画認定通知書のコピー ☆2つ以上のBELS評価書のコピー フラット35Sには、耐震等級や劣化対策等級、維持管理対策等級などさまざまな適合基準が設けられており、いずれかの基準を満たしている必要があります。 住民票は引っ越し先の市区町村の窓口で取得し、登記事項証明書は法務局で取得しましょう。課税証明書は引っ越し前の市区町村で取得します。その他の書類は手元にあるはずです。住宅ローン減税の手続きに必要な書類も多いので、家づくりに関連した書類はまとめて一か所に保管しておくことをお勧めします。 申請は、住宅の引き渡しから1年以内に行いましょう。新型コロナウイルスの影響拡大を受け、当面は引き渡しから1年3ヵ月以内に延長されています。 すまい給付金がもらえるタイミングは? 書類に不備がなければ、申請から1ヵ月半~2ヵ月程度で指定した口座に給付金が支払われるはずです。 ただ、新型コロナウイルスの影響により窓口の運営規模が縮小されているため、審査期間が少し長くなるかもしれません。 余裕をもって早めに申請しておきましょう。 まとめ こちらでは、消費増税による住宅取得時の負担を軽減するための制度「すまい給付金」について詳しくご紹介しました。 最大50万円もの現金が受け取れるので、引っ越し代や家具・家電の購入代など、何かと物入りになる住宅取得時にはありがたい制度です。 すまい給付金は今のところ、2021年12月末までの実施予定となっています。 注文住宅の建築には打ち合わせが何度も必要になるので、ハウスメーカーを決めてから入居までには半年から1年近くかかるのが一般的です。 すまい給付金を受け取りたいなら、余裕をもって申請できるよう早目に動いておきましょう。 家づくりの補助金が気になる、住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.03.09
住宅ローンを組むにあたって、やはり気になるのは「金利」の問題ですよね。 全期間固定型、変動金利型、固定期間選択型といった金利タイプがあるため、どのように違うのか特徴を解説していきます。 また、借り入れ先や借り入れ方法についてもさまざまな種類がありますから、どれを選ぶべきか悩んだときに参考にしてください。 目次 住宅ローンの金利タイプにはどんなタイプがあるのか? 全期間固定型の特徴やメリット・デメリット 変動金利型の特徴やメリット・デメリット 固定期間選択型の特徴やメリット・デメリット 住宅ローンの借入先の選択肢 民間ローンの特徴やメリット・デメリット フラット35の特徴やメリット・デメリット 財形住宅融資の特徴やメリット・デメリット 住宅ローンの借り入れ方法の種類と注意点 ペアローンの特徴やメリット・デメリット 連帯債務の特徴やメリット・デメリット 連帯保証の特徴やメリット・デメリット まとめ 住宅ローンの金利タイプにはどんなタイプがあるのか? 住宅ローンの金利は、たった0.1%違うだけでも、実際に支払う金額には数十万円を超える差が出てしまうこともあります。 住宅ローンはよく確認しながら、最終的に自分にあった物を選びましょう。 住宅ローンの金利は、具体的には「全期間固定型」、「変動金利型」、「固定期間選択型」といったタイプがあります。 ここではそれぞれの特徴を見ていきましょう。 全期間固定型の特徴やメリット・デメリット 簡単に言えば【全期間の金利を固定できるものの、その分金利が高くなりやすい】のが、全期間固定型です。 特徴はなんと言っても、その名前の通りすべての期間においていつでも金利が固定されるという点にあります。 先が見えない社会において、現在の金利だけを参考にしていると金利が上がったときに支払いが厳しいと感じられるようになるかもしれません。 また、固定給ではなく収入の変動が大きい人の場合には、現在から一年後、二年後、十年後、三十年後の経済状況を予想するのは簡単なことではないでしょう。 そうした不安のある人にとって、常に一定の支払いで問題ない全期間固定金利型は非常に魅力的です。 たとえ収入が減ってしまったとしても、返済額は変わらないため収支計画も立てやすくなります。 デメリットとしては、他の金利タイプに比べて、金利がやや高い傾向にあるということ。 「安心」を買った金額として割り切れるかどうかが肝となるでしょう。 また、将来的に金利が上がれば得ではありますが、上昇しなかったときには返済額が多くなり、損に感じられるかもしれません。 全期間固定型の代表的なものに「フラット35」がありますので、のちほど詳しく解説していきます。 変動金利型の特徴やメリット・デメリット 簡単に言えば【金利を抑えられるけれど、先々のことはわからない】のが、変動金利型です。 変動金利型も基本的には名前の通りで、常に金利が変動する可能性があることが特徴です。 金利の変動は、半年に一回を目安に起こる可能性があります。 そのときに改められた金利をもとにして、実際の返済額が5年ごとに変わっていきます。 メリットとしては、他の金利タイプに比べて金利が安くなりやすいことが挙げられます。 しかし、これから先、金利がどうなっていくかはわかりません。 「とにかく今、金利が安ければいい!」という考えでいると、将来的に金利が上昇したとき支払額が増えてしまうこともあるでしょう。 メリットとデメリットが表裏一体であることが、変動金利型の特徴でもあります。 ただし変動金利には、「125%ルール」と呼ばれるルールがあります。 125%ルールとは「仮に金利が大きく上昇したとしても、新たな返済額はそれまでの125%以上にはならない」というルールです。 つまり、これまでの返済額が月々10万円だったのなら、そのあと金利が上昇したとしても返済額が月々12万5000円以上になることはありません。 収入が不安定というわけではない人や、125%ほどの変動をしていくと仮定して計算してもそこまでの痛手にならないと考えられるのならば、変動金利型を選んでみるのもいいかもしれません。 固定期間選択型の特徴やメリット・デメリット 簡単に言えば【一定期間の金利を固定することができるものの、そのあと高くなる可能性がある】のが、固定期間選択型です。 先ほどご紹介した「変動金利型」と「固定金利型」のどちらの要素も兼ね備えた、いいとこ取りのタイプと言えるでしょう。 固定期間選択型では、まず金利を固定する期間を決定します。 10年や20年など任意の期間においては、固定型と同様に金利が一定になります。 そして固定期間が終わったら、そのあと改めて「固定金利型」と「変動金利型」のどちらを選択するか決定します。 状況に合わせて金利を固定にしながら、必要なプランを見直せる点が大きな魅力と言えるでしょう。 先にご紹介した「固定金利型」と「変動金利型」 の両方のいいとこ取りができる一方、注意しなければならない点もあります。 例えば、変動金利型で適用される125%ルールは、固定期間選択型では適用されません。 急激に金利が上昇したときに天井がなくなってしまう点は、デメリットと言えるでしょう。 また、金利の固定期間はよいのですが、終わってからは金利の優遇幅が小さくなり、返済額が増える可能性もあります。 しかし固定期間が終わってしまうまでに繰り上げ返済ができれば、比較的スムーズに返済できます。 余裕のある返済計画が立てられそうであれば、固定期間選択型を選ぶのもよいでしょう。 住宅ローンの借入先の選択肢 住宅ローンの金利については、借入先を選ぶことも大切です。 民間ローン、フラット35、財形住宅融資といったパターンがありますので、それぞれの特徴やメリット・デメリットについて解説していきます。 民間ローンの特徴やメリット・デメリット 簡単に言えば【メガバンクや地方銀行をはじめとしたいわゆる民間の金融機関から借りる】のが、民間ローンです。 民間ローンを展開してる金融機関には、メガバンク、ネット銀行、地方銀行、生命保険会社、農協などが挙げられます。 住宅ローンは、それぞれの金融機関によって異なります。 内容についてもそれぞれに異なり、「金利引き下げキャンペーン」といったキャンペーンも独自に展開されています。 金利タイプやサービスについてもそれぞれに違うため、ホームページや窓口で内容をよく確認することがおすすめです。 民間の住宅ローンを借りるのであれば、金融機関や保証会社の審査を受けなければいけません。 審査に通らなければローンを借りることもできませんので、注意しましょう。 フラット35の特徴やメリット・デメリット 簡単に言えば【民間の金融機関とのあいだに住宅金融支援機構が入って組む】のが、フラット35です。 フラット35では、住宅金融支援機構が民間金融機関を通してローンを組みます。 基本的に「全期間固定金利タイプ」の住宅ローンのみを扱っています。 先ほどご紹介した通り、このタイプではすべての期間で金利が変わりませんので、返済計画が立てやすいのが魅力でしょう。 また、保証会社を通さないことから、金融機関で発生する保証料がかからないのも特徴です。 メガバンクや地方銀行などの銀行のほかに、ネット銀行や住宅ローン専門会社の利用もできます。 こちらも民間ローンと同様に、どの金融機関を利用するかによって金利やサービスが異なります。 財形住宅融資の特徴やメリット・デメリット 簡単に言えば【財形貯蓄を行っている会社員や公務員を対象としている】のが、財形住宅融資です。 財形住宅融資は、企業や職場の福利厚生として活用されることの多い融資です。 利用できる人は、「勤務先にて財形貯蓄を1年以上行った人」のように一定の条件を満たした人のみに限られます。 金利については、毎回5年ごとに見直されますが、固定金利にはできないため、その点には注意してください。 メリットとしては、保証料や融資手数料がかからないことが挙げられます。 諸経費を抑え、出費を最小限にしたいときにうれしい特徴があると言えるでしょう。 また、財形融資はあくまで福利厚生の1つであり、勤務先に財形融資の制度がなければ使用できませんので、先に確認しておくとよいでしょう。 住宅ローンの借り入れ方法の種類と注意点 ここからは住宅ローンの借り入れ方法についてご紹介していきます。 ペアローン・連帯債務・連帯保証といった種類がありますので、こちらもそれぞれの特徴やメリット・デメリットについて解説していきます。 ペアローンの特徴やメリット・デメリット 簡単に言えば【夫婦がそれぞれに異なる住宅ローンを一つずつ、世帯で二つ契約する】のが、ペアローンです。 一般的に、住宅ローンを組むときには一世帯で1つのみ契約することになります。 しかしペアローンを利用すれば、夫と妻でひとつずつ、世帯で2つの契約を結べます。 メリットとして、夫婦それぞれに住宅ローン控除を受けられる点が挙げられます。 控除枠を最大限活用できるため、節税に貢献してくれるでしょう。 また、借入額をできるだけ増やしたいときにもおすすめです。 1人で住宅ローンを利用するケースに比べて、トータルの借入額が増え、これまで手が届かなかった住宅を購入するきっかけになるかもしれません。 一方でデメリットとしては、事務手数料をはじめとした諸費用についても単純に2倍になってしまうことが挙げられます。 金銭面だけでなく、契約のわずらわしさについても倍増したように感じられるかもしれません。 また、住宅ローン控除は所得税に対しての控除のため、どちらかが仕事を辞めたときには受けられなくなってしまいます。 連帯債務の特徴やメリット・デメリット 簡単に言えば【契約者が1名であるのに対し、連帯債務者としてもう1名の連名で契約する】のが、連帯債務です。 連帯債務の場合、主の契約者1名、そして連帯債務者1名の連名によって住宅ローンを契約します。 例えば、夫が契約者、妻が連帯債務者というような形になります。 メリットとして、連帯債務者の収入も含めて、借入額を決定でき、ペアローンと同様に借入額を増やせるという点が挙げられます。 さらに、どちらも住宅ローン控除を適用できることが挙げられます。 しかし契約そのものは1つであることから、ペアローンと違って諸費用や契約のわずらわしさは1契約分に抑えることができます。 デメリットとしては、連帯債務を取り扱っている金融機関そのものが限られていることが挙げられます。 選択肢が少ない中で、条件の合う金融機関などを探さなければいけません。 また、主となる契約者は団体信用生命保険に加入できますが、連帯債務者はできない可能性もありますので注意しましょう。 連帯保証の特徴やメリット・デメリット 簡単に言えば【夫婦のどちらかが返済義務のある債務者、もう一人が保証人となる】のが、連帯保証です。 連帯債務との違いとして、夫婦のうち債務者でない方はあくまで連帯保証人という立場になる点が挙げられます。 連帯保証人は、なんらかの理由によって主となる債務者が返済できなくなったとき、はじめて返済義務が発生します。 メリットとして、あくまで契約そのものは1つに絞られることから、諸費用等が増えないことが挙げられます。 それでいて連帯保証人の返済能力によって借入額を増やせる可能性があることも特徴です。 条件を満たせば収入合算もできますが、物件の名義は単独にできるため、どちらかにしておきたい世帯におすすめです。 デメリットとしては、連帯保証人は債務を負っているわけではないことから、住宅ローン減税や団体信用生命保険の恩恵を受けられないことが挙げられます。 まとめ 今回は、住宅ローンの金利タイプ、借り入れ先、借り入れ方法についてまとめてご紹介していきました。 それぞれに特徴が異なり、違った魅力があるからこそ、状況に応じて最適な金利タイプや借り入れ先、借り入れ方法を選びましょう。 たとえ同じ金額を借りたとしても、どんな契約をするかによって支払わなければならない金額が変わってきますので、最後までよく検討してください。 住宅ローンをはじめ、住宅についてお悩みの方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.03.09
どんな金融機関で住宅ローンを組むか決めるのは重要ですが、同様に返済方法を検討することも非常に重要です。 住宅ローンでは「元利均等返済」と「元金均等返済」という二つの返済方法から最適な方法を選ぶ必要があります。 それぞれどのような特徴があるのか、メリットやデメリット、向き不向きをあわせて解説していきましょう。 目次 元利均等返済とは 元利均等返済のメリット・デメリット 元金均等返済とは 元金均等返済のメリット・デメリット 元利均等返済と元金均等返済どちらがお得? 自分に向いているのは元利均等返済と元金均等返済のどちら? まとめ 元利均等返済とは 元利均等返済とは、住宅ローンの返済方法の中でも一般的な方法として知られている方法です。 具体的には、元金と利息を合わせ、いつでも均等の額を返済していきます。 金利が変わらなければ毎月の返済額は一定となりますが、元金返済額と利息額の内訳は変わっていきます。 返済をはじめてまもなくのあいだはローン残高が多く、その分利息の方が多くの割合を占めていますが、返済期間が長くなるほどに利息額が減っていくことが特徴です。 元利均等返済のメリット・デメリット メリットとしては、毎月の返済額が変わらず安定しているため、月々の返済計画が立てやすいことが挙げられます。 また、比較的毎月の返済額が少なくなりやすいことも魅力です。 元金均等返済を選んだケースと同じ金額を借りて比較する場合、毎月の負担をできるだけ抑えながら毎月明瞭な返済計画を立てられるでしょう。 デメリットは、完済に至るまでの総返済額が多くなってしまうことです。 少しずつ支払う分にはなかなか自覚しにくいものですが、総返済額を改めて計算したとき、元金均等返済に比べて数十万円の差額が出てしまうケースもめずらしくありません。 また、返済をはじめてしばらくのあいだは利息が多く、ローン残高がなかなか減っていきづらい傾向にあります。 元金均等返済とは 元金均等返済は、返済額ではなく元金に着目し、元金が均等になっていくように返済する方法のことです。 毎月、定められた元金の金額に利息を上乗せし、返済していくことになります。 利息分は支払いをはじめて間もない段階が一番大きく、そのあと元金が少なくなっていくに従ってゆるやかに毎月の負担も減っていきます。 そのため元金均等返済の場合は、返済しはじめてすぐの返済額がもっとも大きくなり、そのあと長い期間返済し続ける中で返済額が減っていくのが特徴と言えるでしょう。 元金均等返済のメリット・デメリット メリットとしては、元利均等返済に比べて元金をスムーズに減らしていける点が挙げられます。 はじめのうちは返済額が多い傾向にありますが、しっかり支払っていけば着実に減っていくため、将来的には楽になりやすいのも大きな魅力でしょう。 総返済額も、元利均等返済に比べて少なく抑えやすいので、完済時にトータルの出費を抑えたいときにもおすすめできます。 デメリットは、返済をはじめたばかりの返済額が、元利均等返済に比べ高いという点です。 実際にどのくらいの金額さが生まれるかはのちほど詳しくご紹介しますが、返済をはじめたばかりで生活費のやりくりが難しい期間と、毎月の返済額が高い期間が被ることから、はじめのうちは生活が苦しく感じられるかもしれません。 長く支払っていくうちに返済額は少しずつ減っていきますが、月々に支払う金額が変動する分、返済計画を立てづらいと感じることもあるでしょう。 元利均等返済と元金均等返済どちらがお得? 元利均等返済と元金均等返済のどちらを選ぶかは、メリットとデメリットの両方を確認した上で決定しましょう。 ここからはシミュレーションとして「借入額3,000万円、固定金利1.5%、30年ローン」のケースにおけるそれぞれの返済方法の金額について考えてみましょう。 上記の条件で、それぞれの返済方法を選んだときの違いを一年目に支払う「初回返済額」、住宅ローンの支払いが完了したときの「総返済額」、総支払額のうちの「利息額」としてまとめてみました。 【元利均等返済の場合】 初回返済額……約10万4千円 総返済額……約3,727万円 利息額……727万円 【元金均等返済の場合】 初回返済額……約12万1千円 総返済額……約3,677万円 利息額……677万円 こうして見ると元利均等返済のほうが、初回返済額に比べて1万7000円安くなっていることがわかるのではないでしょうか。 しかし総返済額については、元金均等返済のほうが50万円安く抑えられています。 毎月の1万7000円の負担の差について、大きい金額と感じるか否かは生活環境によっても異なるでしょう。 利息を少なくしたいのか、一度に支払う金額を少なくしたいのかどちらを優先するか考えておきましょう。 続いて「借入額1,000万円、固定金利3%、20年ローン」のケースでも考えてみます。 【元利均等返済の場合】 初回返済額……約5万5千円 総返済額……約1331万円 利息額……331万円 【元金均等返済の場合】 初回返済額……約6万6千円 総返済額……約1301万円 利息額……301万円 こちらも、初回返済額は元利均等返済のほうが1万1000円分安くなっています。 そして総返済額は、元金均等返済のほうが30万円安くなっています。 あわせて、返済期間が長くなっていく中で返済金額がどのように変動していくのかシミュレーション例を見ていきましょう。 以下は、「借入額3,000万円、固定金利2.0%、30年ローン」の例になります。 【元利均等返済の場合】 返済額 元金 利息 借入金残高 返済開始時点 9万9,378円 5万291円 4万9,087円 2,940万1,997円 返済5年目時点 9万9,378円 5万4,476円 4万4,902円 2,688万6,816円 返済10年目 9万9,378円 6万201円 3万9,177円 2,344万6,504円 【元金均等返済の場合】 返済額 元金 利息 借入金残高 返済開始時点 12万118円 7万1,428円 4万8,690円 2,914万2,864円 返済5年目時点 11万4,403円 7万1,428円 4万2,975円 2,571万4,320円 返済10年目 10万7,261円 7万1,428円 3万5,833円 2,142万8,640円 こうして見ると、元利均等返済であれば月々の返済額は変わりませんが、元金部分は元金均等返済に比べ割合が少なく、利息の支払額も大きくなっています。 元金均等返済なら元金は変わりませんが、返済を重ねるごとに毎月の返済額も減り、借入金残高に大きく差が出ることが分かるかと思います。 一方で、1年目の毎月返済額は元利均等返済に比べて2万740円高くなっています。 さらに「ボーナス返済(半年毎増額返済)」という制度もあります。 これは、毎月の返済だけでなく6ヵ月に一度、つまりボーナスのタイミングでさらに大きな額を返済できるサービスです。 ボーナス返済をする月は決められるので、職場のボーナス支給月が6月と12月なら、7月と1月をボーナス返済月にあてるとよいでしょう。 しかし、会社の状況によってボーナスがカットされる可能性もあることを忘れてはいけません。 特に最近では、新型コロナウイルスの影響により業種を問わず厳しい経営状況に陥っている企業が少なくありません。 突然、ボーナスカットや大幅な減額となる可能性も考えられるでしょう。 ボーナスをあてにして支払予定額をむやみに大きくしてしまうと、のちのち大きな負担になりかねないので注意しましょう。 自分に向いているのは元利均等返済と元金均等返済のどちら? ここまで、元利均等返済と元金均等返済の違いについて解説してきました。 どちらにも異なる特徴があるからこそ、自分に向いているのがどちらなのか見極める必要があります。 まず「元利均等返済」が向いているのは、とにかく月々の返済額を抑えたい人です。 特に借入当初は、現在の出費にくわえて新たに住宅ローンの支払いをしなければならず、お財布の状態を把握するのが厳しい状態にある人もいるでしょう。 そうしたタイミングで、上記のシミュレーションで出てきたように毎月1~2万円といった大きな出費が続くとなると、負担が大きく感じられてしまいます。 月々、無理のない範囲で返済していきたい人にとって魅力的な返済方法と言えるでしょう。 また、毎月の返済額が変わらないことから、将来の家計収支を予想しやすくなりますので、はじめにきっちりとした返済計画を立て、先々を見通すことに安心感を覚える人に向いていると言えるでしょう。 続いて元金均等返済が向いているのは、多少返済額が高くなっても、余裕のあるうちに返済しておきたいと考える人です。 余裕のあるうちになるべくスムーズに元金を減らし、のちのち支払っていく額を小さくしていくことにやりがいを感じられる人には、こちらの返済方法が向いていると言えるでしょう。 また、総支払金額をできるだけ抑えたいと考えている人にもおすすめです。 手持ちの資金や貯金にある程度ゆとりがある人で、長い目で見たときに損のない返済計画にしたいのなら、元金均等返済がよいでしょう。 また、例えば現在の仕事を数年後も続けているかわからない人、収入が減ってしまう可能性がある人、出産や子育てによって出費が増える可能性がある人にもおすすめです。 現在は無理なく返済できていたとしても、将来的にも同じ状態を続けていけるとは限りません。 数年後、子どもが高校や大学へ進学することになったとき、進学先によっては思わぬ高額の教育費に驚くことがあるかもしれません。 そうした予期せぬ出費があったとしても、元金均等返済ならはじめのうちに負担を大きくしておくことで、予測しにくい将来にはある程度負担を減らしリスクを抑えることができます。 まとめ 住宅ローンを決めるにあたって、金利タイプや利用する金融機関を気にする人は多いと思いますが、元利均等返済と元金均等返済のどちらを選ぶか検討することについては忘れがちではないでしょうか。 返済方法が異なることで、月々の負担や総支払額が変わっていきますので、状況にあわせてどちらの返済方法のほうがいいのか、しっかり検討すべきでしょう。 必要に応じてシミュレーションも行いながら、自分にはどちらが向いているのか考えてみてください。 ] 住宅ローンをはじめ、住宅についてお悩みの方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.02.28
住宅ローンは誰でも組めるものではなく、審査があることは多くの方が知っています。 なかでも、特に注意しなくてはならないのが病気や持病です。 住宅ローンの審査には本人の健康状態なども加味されることが多く、病気や持病を持っていると審査に落ちる可能性もあります。 今回は、病気で住宅ローンが組めないことや、併せて、持病があっても住宅ローンを利用する方法についても解説します。 住宅ローンを検討していて、現在進行形で病気や持病を持つ方は、ぜひ最後までお読みいただけると幸いです。 この記事を読めば病気や持病のある方でも住宅ローンを組める可能性が出てくるでしょう。 目次 病気で住宅ローンが組めないケースとは 団信の告知事項 団信に加入できなかったときの対処法 ワイド団信を利用する 配偶者に団信をつける 団信への加入が任意のローンを利用する 保険会社を変更する 団信の告知義務に関するよくある疑問 団信は持病があると加入できない? 健康診断書は提出しないといけない? 処方されている薬は提示すべき? 病気や持病の期間はどう数える? 住宅ローンが病気で組めない場合の対処法 まとめ 病気で住宅ローンが組めないケースとは 住宅ローンには審査があり、契約者の健康状態によっては審査に落ちる場合があります。 そのため、病気や持病の状態によっては住宅ローンそのものが組めないケースもあるわけです。 特に、住宅ローンを組む際は団体信用生命保険(団信)への加入が必須とされる場合があり、加入する保険ごとに告知事項というものがあります。 この告知事項を無視することはできず、万が一、故意に黙っていたり隠していたりした場合は告知違反となる可能性があります。 住宅ローンと団信は切っても切れない関係にあるため、もし病気や持病があるのなら住宅ローンだけではなく団信の告知事項にも目を通しておきましょう。 詳しくは以下の項目で団信の告知事項について説明します。 団信の告知事項 ここからは具体的な団信の告知事項について見ていきましょう。 ▼1.告知日より過去3ヵ月以内に医師の診察・検査・治療・投薬を受けたかどうか 団信に加入する際、告知日より過去3ヵ月以内に医師の診察や検査、治療や投薬を受けたかどうか告知しなくてはなりません。 過去3ヵ月以上経過しているものに関しては、告知しなくても問題はありません。 しかし、継続して治療している病気や持病がある場合は告知が必要です。 ▼2.告知日より過去3年以内に対象の疾患で手術を受けたかどうか(または2週間以上にわたって医師の診察・検査・治療・投薬を受けたかどうか) 団信に加入する際、告知日より過去3年以内に対象の疾患で手術を受けたかどうかも告知しなくてはなりません。 また、2週間以上にわたって医師の診察や検査、治療や投薬を受けたかどうかも告知義務が発生します。 詳しい疾患については、以下の表を参考にしてみてください。 脳疾患 脳卒中(脳出血、脳梗塞、くも膜下出血)、脳動脈硬化症、その他脳の病気 眼疾患 緑内障、網膜の病気、角膜の病気 呼吸器疾患 喘息、慢性気管支炎、肺結核、肺気腫、気管支拡張症 心臓疾患 狭心症、心筋梗塞、心臓弁膜症、先天性心臓病、心筋症、高血圧症、不整脈、その他心臓病 肝臓疾患 肝炎、肝硬変、肝機能障害 腎臓疾患 腎炎、ネフローゼ、腎不全 胃腸疾患 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、すい臓炎、クローン病 免疫疾患 高血圧症、糖尿病、貧血症、紫斑病 がん疾患 がん、肉腫、白血病、腫瘍、ポリープ 精神疾患 精神病、うつ病、神経症、てんかん、自律神経失調症、アルコール依存症、薬物依存症、知的障害、認知症 婦人科疾患 子宮筋腫、子宮内膜症、乳腺症、卵巣嚢腫 これらの疾患を患った方は必ず告知しましょう。表にない病気や持病を持っている方で告知義務があるかどうか判断が難しい場合は、団信に詳しい専門家に相談してみることをおすすめします。 ▼3.手足の欠損または機能に障害があるかどうか(背骨・視力・聴力・言語・そしゃく機能に障害があるかどうか) 団信に加入する際、手足の欠損または機能に障害があるかどうかも告知が必要となります。 また、背骨や視力、聴力、言語、咀嚼機能などに障害があるかどうかも告知義務が発生します。 なかでも生活に支障のある高度障害を持つ方は、事前に告知しなくてはなりません。 告知の際には病気だけではなく、障害などの診断名も伝えましょう。 また、障害の原因や時期、治療や投薬を受けた時期、服用している薬の種類、入院の有無や期間、手術の有無や術名、手術の部位なども伝える必要があります。 その後、症状の経過や現在の状態についても明確に伝えなくてはなりません。 より詳しい数値として、検査数値(血糖値、血圧値、肝機能値など、症状に関係するもの)を告知することも重要です。 団信に加入できなかったときの対処法 自身の病気や持病によって団信に加入できなかった場合、団信への加入を必須としている住宅ローンは契約できなくなります。 しかし、その時点で諦めるのは早く、別の方法で団信を活用する方法もあります。 また、そもそも団信が任意の住宅ローンで契約したり、保険会社を変更したりと方法は無数にあるので、ぜひ諦めずにほかの方法を模索しましょう。 ワイド団信を利用する 団信は一種類ではなく、提供する保険会社によって条件が異なります。 特に、病気や持病で団信に加入できなかった場合は、ワイド団信を利用するのがおすすめです。 ワイド団信とは、簡単にいえば通常の団信よりも条件が緩い団信を指します。 そのため、病気や持病があっても加入できる可能性があります。 配偶者に団信をつける もし契約者本人が団信に加入できそうにない場合は、配偶者に団信をつけるという方法もおすすめです。 配偶者が団信に加入する場合、配偶者が審査の対象となります。 つまり、本来契約しようと思っていた方ではなく配偶者が審査対象となるため、配偶者の健康状態が良ければ問題なく団信に加入できます。 そのため、もし団信に加入できなかった場合は、配偶者で再チャレンジしてみましょう。 団信への加入が任意のローンを利用する 住宅ローンの中には団信への加入が任意のものもあります。 たとえば、代表的なものだとフラット35は団信への加入が任意の住宅ローンとなります。 フラット35の団信は「機構団信」とよばれ、強制的に加入させられることもありません。 つまりは団信に加入できなかった方であっても住宅ローンが問題なく組めるわけです。 ただし、通常は金融機関が負担する団信の掛金を契約者自身が負担しなくてはならないので、その点は注意しましょう。 保険会社を変更する 団信に加入できない場合、該当の団信を諦めてほかの保険でカバーするという方法も便利です。 たとえば、生命保険に加入すれば契約者が死亡した場合に保険金が出ます。 また、就労不能保険に加入すれば障害などで働けなくなった際に毎月継続して保険金を受け取れます。 必ずしも団信がすべてではないため、ほかの保険でカバーするという発想も持っておくとある程度の範囲まではカバーできるはずです。 団信の告知義務に関するよくある疑問 団信に加入する際、告知義務が発生することはすでに説明しましたが、これら団信に関しては疑問もいくつか生まれているのではないでしょうか。 ここからは団信に対するよくある質問などを簡単にまとめます。 なお、より詳しく聞きたい場合は専門家への相談をおすすめします。 団信は持病があると加入できない? 団信は病気や持病があると加入できないと思っている方も多いです。 しかし、実は病気や持病があっても加入できる団信は存在しますし、健康状態によっては加入できる場合もあります。 ただし、団信ごとに基準が異なるため、事前に情報収集が必要です。 もし加入できそうにない場合は、条件が緩和されているワイド団信がおすすめです。 ワイド団信であれば加入できる可能性も一段と高くなります。 健康診断書は提出しないといけない? 団信への加入の際、健康診断書の提出が必要かどうか気になる方も多いかもしれません。 結論からいうと、住宅ローンの借り入れだけなら健康診断書の提出は不要です。 ほとんどは告知内容だけで判断されるので、健康診断書まで求められることはありません。 しかし、一定の条件に当てはまる人は健康診断書の提出が求められることもあり、住宅ローンそのものの金額が大きい場合や特約を付与する場合は健康診断書の提出が必要です。 処方されている薬は提示すべき? 医師から薬を処方されている場合は服用指示に該当するため、告知義務が発生します。 そのため、処方されている薬がある場合は事前に告知しましょう。 どのように告知すべきかわからない場合は、医師に薬についての具体的な情報も聞いておくと安心です。 病気や持病の期間はどう数える? 病気や持病がある場合は初診日もしくは再診日からカウントします。 薬が処方されている場合は服用期間についてもカウントしなくてはなりません。 これらの期間を偽ると、団信の審査で落とされる可能性もあるので注意してください。 住宅ローンが病気で組めない場合の対処法 病気や持病があることで住宅ローンを組めない場合、どうすれば良いのでしょうか。 これに関しては完治が見込めるものであれば、完治してから住宅ローンを借り入れるのがおすすめです。 完治した状態なら団信にも問題なく加入できるため、住宅ローンも問題なく組めます。 もちろん、住宅ローンの審査は契約者本人の健康状態だけが審査されるものではないため、他の審査項目も加味して判断しましょう。 ただし、住宅ローンは完済までの年齢なども加味されるため、頭金を貯めるなどの事情がない限りは早めに組んでしまった方が後々、楽です。 病気や持病が完治するまで待っているとどうしても借入時の年齢が上がってしまい、完済時の年齢も上がってしまいます。 その結果、住宅ローンの審査に落ちてしまうこともあるでしょう。そうなれば本末転倒です。 そのため、住宅ローンが病気や持病で組めない場合はすぐにでも組める金融機関を探すか、保険会社を変えることも検討してみてください。 金融機関によっては病気や持病があっても審査に通る場合があります。 どうしても住宅ローンが必要な場合は、諦めずに専門家などの力を借りるのもおすすめです。 まとめ 住宅ローンは病気や持病があると審査に落ちてしまう可能性があります。 特に、団信に加入できない場合は連動して住宅ローンも契約できなくなる場合があるので、告知義務なども含めて条件をクリアすることが重要です。 その一方、病気や持病があっても契約できる住宅ローンや団信がありますし、加入が任意のフラット35などもあります。 そこは自身の健康状態に合わせて選んでいくことが大切です。 住宅資金に不安がある、家づくりをしたいが何から始めれば良いか分からないなど住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.02.28
家を購入した際は住宅ローン減税を受ける方も多いです。 「住宅ローン控除」ともよばれるもので、正式名称は「住宅借入金等特別控除」とよばれます。 住宅ローン減税は、家を新築した際や増改築した際に利用できる制度となっています。 しかし、実はほかにふるさと納税なども併用できる場合があるのです。 今回は、住宅ローン減税とふるさと納税の併用について紹介します。 両者の特徴を解説するのはもちろん、手続き方法や計算方法についてもまとめます。 さらにはポイントや注意点も説明するので、住宅ローン減税とふるさと納税を併用したい方は、ぜひ参考にしてみてください。 記事の最後には、年収別のモデルケースなども記載しています。 目次 住宅ローン控除とは?ふるさと納税とは? 住宅ローン控除とは? ふるさと納税とは? ふるさと納税の控除手続き方法 確定申告による方法 ワンストップ特例制度による方法 ふるさと納税と住宅ローン控除併用時の計算方法 住宅ローン控除とふるさと納税の併用のポイント・注意点 併用しても控除はそれぞれ適用 特例を利用の検討 併用している方の年収別モデルケース 年収400万円(住宅ローン控除20万円)で1年目の場合 年収600万円(住宅ローン控除30万円)で2年目以降の場合 まとめ 住宅ローン控除とは?ふるさと納税とは? まずは住宅ローン控除とふるさと納税について知ることが重要です。 ここでは住宅ローン控除とふるさと納税がどのようなものか簡単に説明するので、最初に目を通しておくと、その後の説明も理解しやすくなるはずです。 住宅ローン控除とは? 住宅ローン控除とは所得の合計3,000万円以下の方が一定の住宅ローンを利用して新築・増改築する場合に利用できる制度です。 これらは、その年に納税した所得税から控除されるもので、住宅ローンの年末残高の1%、最大40万円までが控除されます。 また、長期優良住宅であれば最大50万円まで、個人間売買の中古物件であれば20万円まで控除される制度です。 住宅ローン控除の期間は10年間と定められており、11年目からは通常の所得税を支払うのが特徴です。 ただし、最大限まで活用すれば1年で最大40万円の控除を10年間受けられるため、10年で最大400万円まで控除を受けられることになります。 住宅ローン控除を受けない手はありません。 ふるさと納税とは? ふるさと納税とは、納税者が自ら選んだ応援したい任意の自治体に寄付することをいいます。 国民の税金に対する意識向上や地域社会の活性化を目的としたものです。 ほとんどの場合は返礼品などが用意されており、単なる寄付というよりも希望の返礼品が目当てで寄付する人が多いです。 これら寄付をすることで、最低自己負担金2,000円を除き、寄付の金額がそのまま所得税などから控除されます。 また、住民税などからも控除できるのが特徴です。 ふるさと納税は、寄付した方の年収などによって上限が設けられているのですが、返礼品によっては最大3割相当の返礼品を受け取れます。 かつては上限が定められていなかったのですが、近年はふるさと納税の返礼品の競争が激化したことで、上限が定められるようになりました。 ただ、納税すれば税金の控除を受けられるため、返礼品のみが恩恵ともいえません。 節税という観点でいうとメリットが大きいものです。 ふるさと納税の控除手続き方法 ここからはふるさと納税の控除手続き方法について説明します。 住宅ローン控除手続きに関してはわかりやすいですが、ふるさと納税の控除手続きは少し煩雑なので注意しましょう。 確定申告による方法 ふるさと納税は確定申告による方法で手続き可能です。 まずは寄付する自治体を選びましょう。 その後、寄付の申請をして所定の方法で入金するかたちとなります。 寄付が完了すれば、自治体から返礼品と併せて確定申告に必要な寄付金受領証明書が届きます。 これを使って翌年の2月16日~3月15日までに確定申告するだけです。 一見するとややこしいように思えるかもしれませんが、実際にやることはとても簡単です。 ワンストップ特例制度による方法 ふるさと納税はワンストップ特例制度による方法でも手続き可能です。 まずは確定申告による方法と同じように、寄付する自治体を選びます。 その後、寄付の申請をして所定の方法で入金します。 ここまでは確定申告による方法と同じです。 ただ、そこからワンストップ特例制度に必要な「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を入手しなくてはなりません。 これらは総務省や自治体のホームページやサイトから入手し、翌年の1月10日までに届くよう必要事項を記入して寄付した自治体に送付します。 ふるさと納税と住宅ローン控除併用時の計算方法 ここからはふるさと納税と住宅ローン控除併用時の計算方法を見ていきましょう。 なお、ここではわかりやすくするために、所得税10万円、住民税15万円(所得割14万円)、所得税率10%、住宅ローン控除額20万円を例に計算します。 まずは所得税から住宅ローン控除額を控除します。 今回の場合は所得税が10万円で住宅ローン控除が20万円なので、10万円ほど余る計算です。 その余った10万円分を住民税から差し引きます。 今回の場合は住民税が15万円なので、10万円で住宅ローン控除を使いきれる計算となります。 以上の計算から、残り5万円までふるさと納税の控除を受けられる計算となります。 ただし、今回は住民税の所得割が14万円と仮定しているため、その場合のふるさと納税の控除上限は2万8,000円となります。 そこからふるさと納税できる金額を計算すると、3万7,000円になります。 なお、ワンストップ特例制度を受ける場合は、所得税から住宅ローンの控除額を控除しなくてはなりません。 その際、控除しきれなかった分は、控除残額につき住民税から控除限度額まで控除できます。 これらは所得税の課税所得金額7%(最大13万6,500円)までとされています。 最後に、残った住民税からふるさと納税の寄付金額を控除するかたちです。 住宅ローン控除とふるさと納税の併用のポイント・注意点 住宅ローン控除とふるさと納税の併用に関しては、いくつかのポイントと注意点を把握しておきましょう。 ここからはそれらのポイントと注意点を簡単にまとめるので、ぜひこちらも目を通しておいてください。 併用しても控除はそれぞれ適用 住宅ローン控除とふるさと納税はそれぞれ条件に応じて所得税や住民税から控除が受けられます。 これらは納めた税金以上の金額は控除されないため、住宅ローン控除を利用しても控除しきれない場合に、ふるさと納税による控除が真価を発揮します。 実際に住宅ローン控除では所得税や住民税から控除しきれない分が発生することも多いです。 その際、ふるさと納税を行っておけば、その分の控除が受けられます。 ただし、確定申告の際、ふるさと納税の寄附金額は本人の所得税から控除される仕組みとなっています。 そのため、所得税が減ることで、同じく所得税から控除する住宅ローン控除の金額が減ってしまう可能性もあります。 また、住宅ローン控除では所得税から控除しきれなかった額がある場合には住民税からも控除できますが、その上限は課税される所得金額の7%(最大13万6,500円)までとなっています。 必ずしも併用によって恩恵を最大限に活用できるわけではないことを念頭に、計算してみる必要があります。 特例を利用の検討 住宅ローンとふるさと納税を併用するのなら、ワンストップ特例制度を活用するのも良いでしょう。 ワンストップ特例制度は、条件次第で確定申告を介さずに控除を受けられる制度です。 この特例を利用すれば住民税の控除というかたちで控除されます。 この特例の場合は所得税から控除されないため、住宅ローン控除に与える影響も小さくなるわけです。 この方法を活用すれば上手に住宅ローンとふるさと納税を併用できるでしょう。 しかし、住宅ローン控除の1年目に限り、ワンストップ特例制度は利用できません。 また、そのほかの確定申告が必要となる場合もワンストップ特例制度が利用できません。 そのため、あくまでも条件次第となることを覚えておきましょう。 確定申告は事業所得がある方や不動産所得がある方のほか、給与収入が2,000万円を超える会社員や副業収入が20万円を超える会社員なども必要です。 さらに医療費控除の手続きや投資をしている方なども必要となってきます。 これらの点には注意が必要です。 併用している方の年収別モデルケース 最後に住宅ローン控除とふるさと納税を併用している方のモデルケースをまとめます。 ここでは日本のおおよその平均年収とされる400~600万円の場合をモデルケースとしてまとめます。 年収400万円(住宅ローン控除20万円)で1年目の場合 年収400万円の場合、ふるさと納税の上限は約4万2,100円となります。ここではより計算をわかりやすくするため、所得税を9万円と想定します。 この場合、住宅ローン控除20万円を所得税9万円から差し引くわけですが、-11万円の余りが生じる計算となります。 この-11万円を住民税から差し引く計算です。 そうして割り出されるのが4万2,000円となります。 ただし、住民税からの控除は上限があるので、すべて控除できるかどうかは微妙なラインです。 ぜひ一度、自分の条件に当てはめてシミュレーションしてみましょう。 年収600万円(住宅ローン控除30万円)で2年目以降の場合 年収600万円の場合、ふるさと納税の上限は約6万9,000円となります。 ここではわかりやすくするために、所得税を18万円と想定します。 この場合、住宅ローン控除30万円を所得税18万円から差し引くわけですが、-12万円の余りが生じる計算となります。 これら-12万円を住民税から差し引く計算となります。それによって割り出されるのが6万9,000円となります。 これらも住民税からの控除に上限があるため、すべて控除できるかどうかは条件によって変わる可能性があります。 まとめ 住宅ローン減税とふるさと納税は併用できます。 所得税から差し引くのはもちろん、住民税からも差し引けます。しかし、併用によってはどちらかの控除に条件が発生することもあり、両者の恩恵を最大限に活かせない場合もあります。 住宅ローン控除やふるさと納税に強い専門家に相談するなど、控除を最大限に活用できる方法を模索しましょう。 住宅資金に不安がある、家づくりをしたいが何から始めれば良いか分からないなど住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.02.28
家を建築や購入を考える際、モデルハウス見学が便利です。 しかし、モデルハウス見学とはいっても、どのような要点を押さえれば良いのかわからない方も多いかもしれません。 まずは、モデルハウスの見学について知ることが大切です。 今回は、モデルハウス見学を考えている方のために、知っておきたいポイントをまとめます。 モデルハウス見学において知っておいて損はないコツもまとめるので、ぜひ参考にしていただけると幸いです。 この記事を読めばモデルハウス見学の種類や魅力、流れ、注意点、チェックポイントなどがわかるはずです。 目次 モデルハウスは住宅展示場タイプと分譲タイプの2種類 モデルハウス見学をするメリット 実物の家を体験できる 比較検討に役立つ モデルハウス見学の流れ 要望をまとめる 説明を受ける 予約する チェックリストを作る 見学する モデルハウス見学に初めていくときの注意点 担当者の対応を見る 気になる部分を聞く CGや3Dで確認する こだわりを絞っておく 家族や親戚と一緒に行く モデルハウス見学でチェックすべき場所 生活の導線 収納の場所 間取りの配置 コンセントの数や位置 日当たりや風通しの有無 住宅以外にも見ておくこと モデルハウス見学後に行った方が良いこと まとめ モデルハウスは住宅展示場タイプと分譲タイプの2種類 モデルハウス見学には、主に住宅展示場タイプと分譲タイプがあります。 住宅展示場タイプは、本物の物件とは別途用意された物件を見学するタイプで、分譲タイプは本物の物件を見学するタイプとなります。 どちらも実物を見学できるため、よりリアルなライフスタイルを想像したいという方に最適です。 しかし、どちらのタイプとなるかは工務店やハウスメーカーによっても異なります。 そのため、申し込みの段階でどの対応になるのかを把握しておきましょう。 特に、どちらのタイプが良くてどちらのタイプが悪いということはないため、自身に合った方を選びましょう。 モデルハウス見学をするメリット モデルハウス見学をする魅力は多々あります。 ここからは、モデルハウス見学をすることによって得られる魅力についてまとめます。 もちろん、人によって何が魅力かは違うため、実際に体験してから判断するというのもおすすめです。 まずはその中でも特に大きいメリット2つについて説明します。 実物の家を体験できる モデルハウス見学を行うことで得られる魅力の1つ目が、実物の家を体験できることにあります。 これこそがモデルハウス見学最大の魅力といえるでしょう。 近年はCGや3Dによるモデルが用意されているため、実際にはモデルハウス見学をしなくても家の雰囲気を掴むことはできます。 しかし、それだけではその場の空気を肌で感じることはできません。 モデルハウス見学であれば、自分たちが生活するイメージを実際の家の中で膨らませられるのです。 当然ながら、モデルハウスは実寸大で作られているので、模型にはない情報が詰まっています。 いわば新しい家での生活を疑似体験できるのがモデルハウス見学なのです。 比較検討に役立つ モデルハウス見学を行うことで得られる魅力の2つ目が、比較検討に役立つことにあります。 家を取得したら、何年、何十年と生活することになるため、向こう数十年以上生活することを念頭に置いて考えなくてはなりません。 そのため、実寸大の家を見ることが重要です。 特に、モデルハウス見学をしておくことで比較検討しやすくなり、ほかの家との違いも肌で感じられるはずです。 それこそがより良い家選びにつながるため、できる限り多くのモデルハウス見学をしておきましょう。 モデルハウス見学の流れ では、モデルハウス見学はどのような流れで行うのでしょうか。 これに関しては簡単に5つのステップで考えていくとわかりやすいです。 ただし、工務店やハウスメーカーによってモデルハウス見学の流れは異なるため、あくまでも一例として考えておきましょう。 要望をまとめる まずは自身が理想とする家の要望をまとめておきましょう。 これを参考にしながら、工務店やハウスメーカーはモデルハウス見学の準備を進めます。 この際、要望があまりまとまっていないと、やはり提案できることも限られてきてしまいます。 そのため、最初に自分たちの要望をまとめておいて、その中で具体的なモデルハウス見学を計画していくのがおすすめです。 説明を受ける 工務店やハウスメーカーごとにモデルハウス見学が異なるため、おおよその要望が決まった後は説明を受けましょう。 モデルハウス見学についての説明はもちろん、住宅に関することや設備機材に関すること、そのほかの地域情報なども説明してもらうとわかりやすいです。 特に、初めて家の建築や購入を考えている方は、わからないことも多いかもしれません。それらも説明の際に聞いておくと安心です。 予約する モデルハウスは予約しなくても見学させてくれる場合もありますが、近年は予約必須となっているところも増えつつあります。 やはり案内できる物件も限りがあるため、事前に予約することで時間を効率的に使った方が良いです。 モデルハウス見学の場合は予約しておけばいくつかの物件も見られ、より比較検討もしやすくなります。 そういった意味でも、モデルハウス見学は予約を原則として考えましょう。 チェックリストを作る モデルハウス見学は細かなポイントを見なくてはならないため、事前にチェックリストを作っておくのもおすすめです。 絶対に外せない要素をチェックリストにまとめておくことで、より理想に近い物件を見つけられるでしょう。 特に、モデルハウス見学を行っている最中は忘れてしまうこともあるため、譲れないことはチェックリストにまとめておきましょう。 見学する 最後に実際に見学を行います。 見学では、1日じっくりと見られる人もいれば、半日しか見られないという人もいるでしょう。 工務店やハウスメーカーによっては、モデルハウスの状態も加味して、数十分~数時間程度しか見学させてくれない場合もあります。 チェックリストに入れた項目について隅々まで確認するためにも、極力、時間を有効活用できるように見学しましょう。 モデルハウス見学に初めていくときの注意点 モデルハウス見学に初めて参加する方は不安や心配も多いかもしれません。 そこで、ここからはモデルハウス見学に参加する際に知っておきたい注意点についてまとめます。 担当者の対応を見る モデルハウス見学にはそれぞれ担当者がつきます。 この担当者によってモデルハウス見学が充実するかどうかが決まります。 もちろん、どの担当者もきちんとモデルハウス見学の業務を任されているため、余程のことがない限りは失敗することもないでしょう。 しかし、担当者によってやはり相性というのがあります。 新人なのかベテランなのかで持っている情報量も違ってきますし、説明のうまさというのも違ってきます。 当然ながら、接客の気持ち良さなども違ってきます。 だからこそ、担当者の対応を見て、合わないと感じた場合は変えてもらえるように相談してみてください。 気になる部分を聞く 気になることがある場合は、先に聞いておくことをおすすめします。 後になってから聞こうと思っても、忘れてしまうこともあるからです。 そうなると、いざ生活を始めてから「思っていたのと違った」というミスマッチが生まれてしまうでしょう。 もし、気になる部分が少しでもあるなら、まず担当者に質問してみてください。 質問することで新たな情報を得られることも多く、より充実したモデルハウス見学となるはずです。 CGや3Dで確認する 近年はモデルハウスを持たない工務店やハウスメーカーで、CGや3Dを使った見学などが主流となりつつあります。 これらは実際の家と同じモデルを見られるため、よりイメージも膨らむでしょう。 モデルハウス見学とセットで行っておくのがおすすめです。 どちらの方法で見るかによって印象が変わるだけでなく、CGや3Dで気づけなかったことにモデルハウス見学で気づくということもあります。 その逆もまた然りです。 そのため、多面的に見学できるように両方で見学を行うのがベストです。 こだわりを絞っておく 家づくりではこだわりを詰め込みたいという方も多く、あれもこれもと詰め込んでしまう方も多いです。 結局、どれも深くチェックできずに終わり、モデルハウス見学に失敗してしまう可能性があります。 そのため、こだわりは「これは譲れない」というものに絞るのがおすすめです。 モデルハウス見学の担当者もそれに合わせて対応してくれます。 こだわりが強い方は特に、こだわりを絞っておくことをおすすめします。 家族や親戚と一緒に行く モデルハウス見学に関しては、家族や親戚と一緒に行くのもおすすめです。 特に、一緒に住むことになる同居人と見に行くことで、色々な意見交換ができます。 自分が気づけなかった部分も見えてくるため、新たな発見にもつながるでしょう。 モデルハウス見学でチェックすべき場所 実際にモデルハウス見学に参加する場合、何をチェックすべきなのでしょうか。 ここからはチェックすべき場所について簡単にまとめます。 生活の導線 まずは住宅の設備や機材などを含め、生活の動線がどうなっているのかを把握しましょう。 生活してからでないとわからない部分もありますが、たとえば、実際に自分が家事をしているところをイメージしながらチェックするのがおすすめです。 収納の場所 収納の場所についても把握しておきましょう。 生活してから収納が少なかったことを嘆いても、後の祭りです。 自身がどれくらいの収納を求めているのかも考えてチェックしましょう。 間取りの配置 間取りの配置がどうなっているのかも重要です。 リビングやダイニング、キッチンのほかにも浴室や寝室などを含めて考えなくてはなりません。 子供がいるのなら、子供部屋なども考えるなど、より細かな間取りの配置もチェックしておいてください。 コンセントの数や位置 意外と忘れがちなのがコンセントの数や位置です。 これらは家具家電を使用する際に必要となってくるため、必ずチェックしておきましょう。そのほかの家具家電の配置も一緒に考えておくと、より生活がイメージしやすいです。 日当たりや風通しの有無 もし、モデルハウス見学をするなら日当たりや風通しの有無もチェックしておいてください。 立地によっても変わってきますが、これらは生活に直結する要素なので、確認しておきたいものです。 季節や時間によってどう変わるのかも把握できればベストです。 住宅以外にも見ておくこと モデルハウス見学は住宅を見るためのものですが、それ以外にも見ておきたいことは多いです。 たとえば、外装です。 どうしてもモデルハウス見学では内装ばかり見てしまいがちです。 しかし、内装と外装をセットで見ることが大切です。 ベランダやバルコニー、庭や門などがどうなっているのかも把握しておきましょう。 モデルハウス見学後に行った方が良いこと モデルハウス見学後はアンケートにも回答しましょう。 アンケートに答える仮定で考えをまとめる中で気づきを得られ、今後のモデルハウス見学をより良いものにすることができます。 また、モデルハウス見学で集めた情報などを整理することも重要です。 現場にはスマートフォンやパソコンを持ち込み、メモしながら情報をまとめていくのがおすすめです。 こうすることでモデルハウス見学が終わってから、より具体的な比較検討に入れます。 最後に、モデルハウス見学に参加した配偶者だけでなく、両親祖父母や子供たちの意見も参考にしてみましょう。 感想を共有することで見えてくることもあるからです。 まとめ モデルハウス見学は工務店やハウスメーカーに申し込めば、すぐに体験でき、単にリアルな生活を体験できるだけでなく、比較検討にも役立ちます。 見ておくと役に立つことも多いので、可能な限り見学しておきましょう。 ここではモデルハウス見学がどういったものでどのような魅力があるのかを伝えましたが、「百聞は一見に如かず」です。 まずは工務店やハウスメーカーに相談してみましょう。 住宅資金に不安がある、家づくりをしたいが何から始めれば良いか分からないなど住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.02.28
ビルトインガレージは、インナーガレージともよばれるもので、限られた土地や建物であっても設置可能な車庫です。 しかし、実際に導入を検討するのなら、ビルトインガレージのメリット・デメリットを把握しておく必要があります。 そこで今回は、ビルトインガレージの特徴はもちろんメリット・デメリットを紹介します。 併せて必要なものや設置したいもの、法規制や緩和措置、失敗しやすいポイントや注意点についても解説します。 これから家や車を取得する方は、ぜひ最後までお読みください。 この記事を読めば、ビルトインガレージのことが理解できるはずです。 目次 ビルトインガレージ(インナーガレージ)とは? ビルトインガレージを作るメリット 家から直接出入りできる 雨や風の影響を避けられる 日当たりや風通しに配慮できる 土地が狭くても駐車できる 税金が安くなるかもしれない 車庫以外にも活用できる ビルトインガレージを作るデメリット 家の前が暗くなる 騒音や振動が気になる 排気や臭気が気になる 間取りが狭くなる 予算がかさむ ビルトインガレージに必要なもの・設置したいもの ビルトインガレージと法規制の緩和措置 建蔽率 容積率 ビルトインガレージで失敗するポイント・注意点 まとめ ビルトインガレージ(インナーガレージ)とは? ビルトインガレージは別名でインナーガレージともよばれるものです。 本来、家に車庫を設置する場合は、家屋とは切り離して設置することが多いですが、ビルトインガレージは家屋に埋め込んで設置するのが特徴です。 駐車するスペースが建物に取り込まれるため、土地に限りがある方にとっては心強い味方となってくれます。 車庫の中でも場所を取らないため、より限られた土地や建物を有効活用したい際におすすめです。 ただし、ビルトインガレージを導入にはメリットもあればデメリットもあるため、それぞれを考慮しなくてはなりません。 以下の項目からビルトインガレージのメリット・デメリットを説明するので、ぜひ参考にしてみてください。 ビルトインガレージを作るメリット まずはビルトインガレージを設置するメリットを見ていきましょう。 家から直接出入りできる ビルトインガレージは家屋の中に車庫を設置するため、家から直接出入りできるのが魅力です。 家屋と切り離して車庫を設置している場合、家を出入りする際に天候の影響を受けることがあります。 それらを防げるのがビルトインガレージです。 ビルトインガレージがあれば家から直接出入りできるため、わざわざ外に出る必要がありません。 そのため、生活する中で使い勝手の良さを肌で感じられるのではないでしょうか。 特に、毎日のように車に乗るという方は家から直接出入りできるだけでもかなり楽になるでしょう。 雨や風の影響を避けられる ビルトインガレージがあることで雨や風の影響を避けられるのも魅力の1つです。家によっては車を敷地内にそのまま駐車している方もいますが、その場合は雨風の影響を受けやすくなります。場合によっては傷や凹みなどの原因にもなってしまいます。 こうした天候の影響を受けない魅力は大きいです。 特に、雪や雹などが降る地域の場合、天気次第で車の老朽化や劣化が進みやすくなることもあるでしょう。 単にビルトインガレージは車を守るという観点でも優秀なものといえます。 階 日当たりや風通しに配慮できる ビルトインガレージは原則として1階部分に作ることになるため、2階部分をリビングにするなど日当たりや風通しに配慮できるのが特徴でもあります。 1階部分はどうしても暗くなってしまうのですが、2階部分は開放的な間取りにできます。 リビングだけではなくダイニングなども2階部分に取り入れることで、より日当たりや風通しの良い住環境を作れます。 当然ながら、日当たりや風通しは住環境に直結するので、あえてビルトインガレージを取り入れて2階部分を生活の軸にするのもおすすめです。 土地が狭くても駐車できる ビルトインガレージなら土地が狭くても駐車できます。やはり土地が広くないと車庫は設置できないのですが、ビルトインガレージにすればそもそも土地を圧迫することもありません。 そのため、土地が狭いという方にも最適です。 建物に直接組み込むのがビルトインガレージの特徴なので、建物にそこまで広さを求めないということならビルトインガレージを採用する価値は十分にあるでしょう。 税金が安くなるかもしれない ビルトインガレージを搭載した家は税金が安くなるかもしれません。 特に、固定資産税が安くなることが多いため、節税を考えている人にもビルトインガレージは最適です。 固定資産税を浮かせたい方にとってビルトインガレージは心強い味方となるでしょう。 しかし、ビルトインガレージに必須となるシャッターを電動のものにした場合は例外です。 電動のシャッターの場合は課税対象となる場合もあります。 税金がどのように課せられるのか、税理士などの専門家への相談もおすすめです。 車庫以外にも活用できる ビルトインガレージは車庫ではあるものの、車庫以外にも活用できます。 たとえば、空いているスペースを活用してDIYをすることはもちろん、そのほかの趣味を楽しむスペースとしても活用できます。 特に、スペースを活用すれば、自分だけの空間も作れるでしょう。 また、単純に車のメンテナンスをする際にも役立ちます。 ビルトインガレージは十分な空間を確保することも多いため、通常の車庫に比べてもスペースを有効活用できます。 車いじりが好きな人にとっては、これ以上ない魅力といえるかもしれません。 ビルトインガレージを作るデメリット 次にビルトインガレージを設置するデメリットを見ていきましょう。 家の前が暗くなる ビルトインガレージは家の前が暗くなってしまいます。 リビングやダイニングがある場合はその明かりによって家の前も照らされるわけですが、ビルトインガレージとなると照明でも搭載しない限りはかなり暗くなってしまいます。 それが犯罪の原因となることもあるので注意しましょう。 特に、人気のない場所では空き巣や不法侵入を許してしまうことにもつながるため、暗さに対する何かしらの対策が必要となってきます。 騒音や振動が気になる ビルトインガレージを導入すると、どうしても騒音や振動が気になります。 家の中に車庫があるようなものなので、出入りする度に騒音や振動がダイレクトに伝わってきます。 そのため、早朝や深夜に出入りする場合は、特に注意が必要です。 それによって同居するパートナーや子ども、孫などから苦情が入ることもあるでしょう。 ビルトインガレージは便利なものである反面、それら住環境にも影響を与えるということを理解しておく必要があるでしょう。 排気や臭気が気になる ビルトインガレージとなると中でエンジンをかけたりアイドリングさせたりすることになります。そのため、どうしても排気や臭気が気になる場合があります。 特に、匂いに敏感な方にとっては、車から出るガスなどに不快感を覚えたり体調不良につながるかもしれません。 ビルトインガレージの場合は閉め切られた空間となるため、中にガスが充満することもあります。 定期的な空気の入れ替えが必要となるでしょう。 間取りが狭くなる ビルトインガレージは1階部分に設置することが多いため、どうしても1階の間取りが狭くなります。 2階部分を有効活用すれば問題ないものの、敷地面積によっては、1階部分の間取りは選択肢が狭まってしまうでしょう。 予算がかさむ ビルトインガレージを接地するとなると、それなりに予算も必要となります。 住宅ローンを組む場合、経済的負担も大きくなるため、導入は慎重に判断しなくてはなりません。 限られた条件の中で家を取得する場合は、ビルトインガレージが必要に必要なのかどうかも検討すべきです。 ビルトインガレージに必要なもの・設置したいもの ビルトインガレージを導入する際には、いくつか必要なものや設置したいものがあります。 ここからは、併せて設置したいものについてご紹介しましょう。 まず、ビルトインガレージに必要なもの、設置したいものは以下の通りです。 照明 収納 空調 監視カメラ 大まかにこれら4つの設備や機材が必要となります。 もちろん、絶対に設置すべきとはいいませんが、照明や収納は必要となるでしょう。 ビルトインガレージはその便利さが特徴なのですが、どうしても内部と外部に照明がないと暗いです。 そのため、照明は必須です。 また、車庫としてメンテナンスが行えるよう、収納もいくつか取り入れておきたいものです。 さらに、ビルトインガレージの中は空気が籠りやすいので、空調も整えておきましょう。 換気ができるようにしておくことはもちろん、暑さや寒さにも対応できるようにしておくと安心です。 そのほか、監視カメラなども設置しておくと、セキュリティにも一役買ってくれます。 ビルトインガレージと法規制の緩和措置 特定の土地に建物を作る際、建築基準法によって制限が設けられています。 特に、建蔽率と容積率に関しては土地によって作れる建物の条件が細かく指定されているのが特徴です。 もちろん、ビルトインガレージについても法規制や緩和措置があります。 以下、建蔽率と容積率のビルトインガレージの条件についてまとめます。 建蔽率 ・外壁のない部分が4m以上続いていること ・柱の間隔が2m以上あること ・天井の高さが2.1m以上あること ・地階を除いた階数が1であること ビルトインガレージを導入する際、以上の条件を満たさなくてはなりません。 しかし、ビルトインガレージの場合は「外壁のない部分が4m以上続いていること」に該当しないため、適応できません。 そこは注意が必要となります。 容積率 ・延べ床面積の1/5以下であること ビルトインガレージなどの車庫は延べ床面積の1/5までは、延べ床面積に算入しないという決まりがあります。 そのため、それ以下であれば除外して計算できます。 ビルトインガレージで失敗するポイント・注意点 ビルトインガレージは便利なものである反面、導入することによって騒音や振動、排気や臭気がどうしても気になってしまいます。 そのため、パートナーや子ども、孫などと同居する場合は、導入に慎重にならなくてはなりません。 特に、まだ大きな音や揺れ、刺激の強い匂いに慣れていない赤ちゃんがいる方は導入を見送った方が良いかもしれません。 また、ビルトインガレージは生活導線についてもきちんと考える必要があるでしょう。 特に、ビルトインガレージの位置や広さによっては荷物の運搬が大変になるだけでなく、乗り降りストレスとなる場合もあります。 実際に生活する様子を思い浮かべて、導入を検討しましょう。 まとめ ビルトインガレージは限られた敷地の中に車庫を作れるため、土地や建物に限りがある方におすすめです。 導入するメリットも多々ありますが、ビルトインガレージにはデメリットもあります。人によってはよく考えずに導入して、後悔することもあります。 そのため、もしビルトインガレージを導入するなら、メリット・デメリットをきちんと検討しましょう。 住宅資金に不安がある、家づくりをしたいが何から始めれば良いか分からないなど住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.02.28
テレワークの普及により、近年は職場に通う必要のない方が増えています。 パソコンやスマホがあれば仕事ができ、むしろテレワークの方が集中できるという方も多いでしょう。 その結果、最近では郊外に引っ越す方も現れています。 今回は、テレワークを機に引っ越しを考えている方に向けて、郊外に住み替えるメリット・デメリットを紹介します。 また、この記事では東京郊外でおすすめのエリアも解説します。 テレワークによって引っ越しを考えている方は、ぜひ最後までお読みいただけると幸いです。 この記事を読めばテレワークを軸に郊外に引っ越すべきなのかどうか、新しいライフスタイルを考えるのに役立つはずです。 目次 テレワークの普及で郊外への移住が増えている? テレワークで郊外に住み替えるメリット 騒音や振動が少ない ストレスから逃れられる 支援制度が充実している コストが抑えられる テレワークで郊外に住み替えるデメリット 孤独感や閉鎖感がある 交通インフラが整っていない 地域特有の付き合いがある エリアが限られている テレワークを機に郊外に住む場合、物件選びのポイントや注意点は? まとめ テレワークの普及で郊外への移住が増えている? 近年、テレワークが徐々に普及し始めています。実際にテレワークを体験したという方も多いのではないでしょうか。 緊急事態宣言の解除後、再び職場に通う生活に戻った方の中には「このままテレワークが良かった…」と思った方もいるはずです。 テレワークをきっかけに、思い切って郊外に引っ越してのんびりと暮らしたいという方も多いです。 かつては職場に通うのが常識だったこともあり、職場から離れたところに居住する選択肢はありませんでした。 しかし、新たなライフスタイルが模索される中、郊外に住んでテレワークで仕事をするという暮らし方も十分に現実味を帯びてきています。 郊外への移住者が増えているという公式なデータはまだありませんが、今後、増えていくことが予測されます。 郊外でテレワークをしながら暮らしたいと少しでも考えている方は、今後のライフスタイルについても一度、考えてみてはいかがでしょうか。 テレワークで郊外に住み替えるメリット ここからはテレワークで郊外に住み替えるメリットについて説明します。 騒音や振動が少ない やはり郊外最大の魅力となるのが、騒音や振動の少なさです。 どうしても都心で暮らしていると近隣住民の話し声や足音など生活音が聞こえてくることもありますし、車道から伝わる振動などが伝わってくることもあります。 郊外では人が密集して生活しているわけではないため、騒音や振動を感じにくいでしょう。 静かに暮らしたいという方にとってこれ以上の魅力はありません。 それでいて、静けさの中にも風の音や水の音など自然音が聞こえてくるため、心地よく過ごせるのではないでしょうか。 ストレスから逃れられる 都心にいると職場への移動はもちろん、日々の生活の中でも人が多く、それが何かとストレスにつながりがりです。 人は人といることで幸せを感じることも多いですが、人がストレスの溜まる原因になることもあります。 そして、ストレスが原因で心や体を壊す人は少なくありません。 郊外だと、そもそも人が密集していないため、人込みや満員電車のストレスから逃れられますし、テレワークになれば、職場で毎日のように会っていた上司や先輩、部下や後輩などの煩わしい人間関係からも解放されるでしょう。 特に、人づきあいがストレスとなりがちな方に、郊外への引っ越しはおすすめです。 支援制度が充実している テレワークによる郊外の引っ越しの際、支援制度を受けられる場合があります。 たとえば、東京では2021年度から「東京で仕事を続けつつ郊外に引っ越した人」を対象に、最大100万円の補助金を支給することが決定されています。 そのほか、移住に際して支援制度を導入している企業も増え、テレワークをしながら移住する方であれば数万円~数十万円ほどの補助金を受けられる場合もあります。 また、引っ越しに役立つ支援制度も増えており、条件によっては一律で10万円支給されるといった自治体もあります。 コストが抑えられる 郊外であれば戸建てであっても賃貸であっても、ランニングコストを低く抑えられます。 単に物件が安いだけでなく、家賃なども安いのです。 そのため、戸建てはもちろん集合住宅に住みたいという方にとっても恩恵は大きいでしょう。 今後、テレワークで郊外に移住する方が増えれば、相場も上がってくる可能性があります。 今のうちに住宅を取得しておけば、かなりのコストを抑えることができかもしれません。 テレワークで郊外に住み替えるデメリット ここからはテレワークで郊外に住み替えるデメリットについて説明します。 孤独感や閉鎖感がある テレワークという働き方は住む場所に限らず、孤独感や閉鎖感があるものです。 体験した方であればわかるかもしれませんが、仕事によっては1日にまったく誰とも会話しないという方もいるでしょう。 それが快適だと思える方にとっては良いのですが、寂しさや虚しさを感じる方にとっては郊外への引っ越しは向いていません。 テレワークでただでさえ人との交流が減っている時に、さらに人の少ない郊外に移住することで、人とのつながりが極端になくなってしまうかもしれません。 そういった意味では、郊外に住み替えるのも魅力ばかりではないといえます。 交通インフラが整っていない 郊外はどうしても都心に比べてインフラが整っていません。 生活に必要な水道・ガス・電気といったインフラは整っていたとしても、交通機関などのインフラは心許ないでといえます。 そのため、マイカーが必要となることも多いでしょう。 地方であれば物件も家賃もかなり安いですが、自動車やバイクを持つとなると維持費がかかります。それらのランニングコストを考えると、必ずしも安くなるとは限らないということも頭に入れておきたいものです。 地域特有の付き合いがある 都心から近い郊外では、そこまで地域のお付き合いが強要されることはないでしょう しかし、居住する地域によっては、いわゆる「村社会」が残っていて、その地域特有の付き合いを求められるかもしれません。 年長者や古参の人たちへの挨拶はもちろん、年間行事などにも強制的に参加させられることも…。 こうした地域特有の付き合いが苦手な方にとって、郊外への移住は勇気がいるでしょう。 エリアが限られている 郊外は都心とは違い、戸建ても集合住宅も建築されているエリアが限られてきます。 自分で家を建てる場合は良いですが、賃貸の場合、そもそも物件が少ないため、借りようと思ってもなかなか見つからないこともあるでしょう。 そのため、移住先のエリアがどうしても限られてきます。 住みたいエリアによっても違いますが、制約の中で良い場所を見つけていく必要があります。 テレワークを機に郊外に住む場合、物件選びのポイントや注意点は? テレワークを機に郊外に移住するのなら、物件選びが重要になってきます。 特に、戸建てを建てるのなら別ですが、集合住宅を選ぶ場合は要注意です。 たとえば、テレワークに必要不可欠なインターネット環境がどうなっているのかは真っ先に確認しておくべきです。 通信環境が悪いと仕事にも支障が出ます。 そのため、物件を選ぶ場合は通信環境に必ず目を向ける必要があるでしょう。 また、テレワークでは部屋の一角を仕事のスペースとするため、広さに関しても十分に確保しておく必要があります。 特に、賃貸の中には占有スペースが狭小な物件もあるため、仕事のスペースを確保しながらも生活に影響の出ない十分な広さの間取りを選びましょう。 まとめ テレワークが普及したことで、近年は郊外に住むという方も増えています。 しかし、郊外に引っ越すのはメリットもあればデメリットもあります。 それらを天秤にかけて、どちらのライフスタイルの方が良いのか、いま一度、考えてみましょう。 住宅資金に不安がある、家づくりをしたいが何から始めれば良いか分からないなど住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。