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2021.11.30
不動産売買契約を行う際「解除はできるのかな」と不安になる方も多いかもしれません。 結論から先にいうと、不動産売買契約は解除できます。 しかし、いわゆる契約解除は約束を破ることにつながるため、不動産業者によっては違約金などのペナルティが発生します。 それだけではなく、そもそもの契約解除の条件が厳しいところも多いです。 その一方、自己都合による契約解除なのか不動産業者都合による契約解除なのかでも変わります。 今回はそれら不動産の売買契約が解除できるのかどうかについて解説します。 また、契約解除の条件はもちろん違約金などのペナルティがどうなるのかについても説明するので、これから不動産売買契約するという方にお読みいただけると幸いです。 目次 不動産売買契約とは? 不動産売買契約の流れ 売買契約締結後の解約・解除はできるのか? 解除が認められる場合と認められない場合 契約の解除が認められるパターン 契約解除は簡単ではない! まとめ 不動産売買契約とは? そもそも不動産売買契約がどのようなものなのかわからない方もいらっしゃるかもしれません。 これはとても噛み砕いて言うと、不動産の売買時に交わす契約のことです。 不動産に関しては売主と買主が存在し、それぞれが不動産売買契約を交わして初めて契約の履行となります。 売主は土地や建物などの不動産を買主に移転することを約束し、買主は売主に対価となる代金を支払うことを約束しなければなりません。 その際に交わすものが不動産売買契約となります。一見すると難しく聞こえるかもしれませんが、これは商品の売買における基本的な契約となります。 たとえば、ある商品を購入した際、書面で契約書を書くこともあるかもしれません。 これらも商品を引き渡す対価として代金を支払う契約となります。 その不動産バージョンが不動産売買契約だと捉えておきましょう。 ちなみに、不動産業者を通さずに売主と買主が直接やり取りする方法もあります。 その場合は不動産売買契約をせず、口頭契約でも取引自体は可能です。 実際に法律などに抵触することもなく、両者が同意しているのであれば口頭契約でも構いません。 しかし、書面として残っていない場合、どうしても後々になってからトラブルが発生する可能性も否めません。 実際に書面があれば証拠として残しておけるため、契約内容の確認なども含めて安心できます。 なお、宅地建物取引業法により、不動産業者に対して物件を売買する際は不動産業者に対して契約内容に制限が設けられています。 特に、不動産の売買契約はプロが相手だと何かと不利になることも多いため、法律を味方につけて契約を進めることが必要です。 不動産に関する知識や技術においてオーナーと不動産業者とでは不利益な契約が結ばれる可能性もゼロではないため、保護の観点からも書面に残すことが重要といえます。 宅地建物取引業法では不動産売買契約の書面化を義務化しています。 不動産売買契約の流れ 不動産売買契約においては必要なものを準備して契約を交わすだけです。 しかし、流れを知らないと何も進まないので、まずは不動産売買契約に必要なものと流れを把握しておきましょう。 以下、不動産売買契約に必要なものです。 身分証明書 印鑑証明書 実印 住民票 登記済権利証または登記識別情報 固定資産税納税通知書および固定資産評価証明書 土地測量図 境界確認書 建築確認済証および検査済証 建築設計図書 工事記録書 修繕計画書 そのほかの書類 不動産売買契約の際に必要となる書類は、必ず以上の通りになるとは限りません。 求められる書類はそれぞれ異なるため、適宜用意するかたちとなります。 本人確認書類と印鑑さえあれば不動産売買契約できる不動産業者もあります。 ただし、必ず必要となる書類もいくつかあるので、事前に確認して準備を進めておくのが鉄則です。 また、書類だけではなく手付金や手数料、収入印紙などが必要となることもあります。 そのほか、不動産売買契約の流れも知っておくことが必要です。 以下、不動産売買契約の流れとなります。 重要事項説明書の読み合わせ 売買契約の申込み 署名・捺印 手付金の支払い 売買契約の締結 不動産売買契約ではまず、対象となる不動産の権利関係を確認し、法律上の制限などもないか確認します。 その後、不動産の管理状態を確認し、契約解除に関する事項も確認します。 その後、物件の調査が実施されているかどうかの内容も確認しておきましょう。 それらを重要事項説明書などで確認した後、売買契約の申込みとなります。 その際、お互いが理解して納得というかたちとなれば、署名・捺印をして手付金を支払います。 最後に売買契約を締結し、不動産売買契約の完了です。 実際には流れが変わることもあるため、心配が拭えないということなら専門家にも相談して手伝ってもらうことをおすすめします。 特に、素人とプロとのやり取りは難しいものもあるので、専門家に仲介してもらうだけでも心強いです。 売買契約締結後の解約・解除はできるのか? 一度、売買契約が締結されると、原則としては契約が完了されるまで両者契約を破ることはできなくなります。 当然ながら契約はお互いに約束を守るということを前提として締結するものなので、どちらか一方的に破棄するということはできないわけです。 しかし、それでも契約解除したいケースというのが発生します。 そういった特殊なケースによっては途中で解除可能です。 その場合、売主買主の両方が申請できます。 たとえ一度交わした不動産売買契約であっても、申し出が許諾されれば契約解除は可能ということです。 しかし、解除が認められる場合と認められない場合があるため、その点はしっかりと確認しておくべきでしょう。 以下、それぞれ不動産売買契約に関する疑問についてまとめます。 解除が認められる場合と認められない場合 原則として売主買主にかかわらず、契約を解除する行為は約束を破る行為と同義となります。 たとえば、売主としては売却が決定していると思っていたのに、買主が購入を取りやめたいと申し出てきた場合、途方に暮れてしまう可能性も出てきます。 その逆もまた然りです。 そういった契約の一方的な破棄はトラブルの原因となるだけでなく、どちらか片方に不利益が生じる可能性が出てきます。 そのため、不動産の売買契約の解除においては一定の要件が設けられています。 仮に売買契約締結後により良い条件で売買できそうな相手を見つけたとしても、勝手に契約を解除するようなことはできません。 それが許されてしまうと一方的に不利益を被る人が出てきてしまいます。 つまり、それら売主買主のどちらか一方に不利益が発生する場合、解除は認められないということです。 逆に、売買契約書の解除原因などで言及している場合、解除が認められることもあります。 そこは条件によって解除が認められるケースと認められないケースが発生するということを理解しておかなくてはなりません。 ちなみに、民法においては売買契約の解除原因の一例として「債務不履行による解除」「契約不適合責任による解除」「手付による解除」などを定義しています。 これらの場合は解除が認められる可能性があります。 そのほかにも契約の解除が認められるパターンというのがあるので、そちらも次の項目で確認しておきましょう。 契約の解除が認められるパターン 前述の通り、契約の解除は「債務不履行による解除」「契約不適合責任による解除」「手付による解除」などが認められています。 以下、それぞれの解除について簡単にまとめるので、例外もあるという一例として理解を深めておきましょう。 ▼債務不履行による解除 仮に履行遅延や不完全履行、履行不能などに陥った場合は契約解除が認められています。 たとえば、不動産売買契約などでは履行遅延などで契約解除に至るケースが多いです。 履行遅延とは売買契約の決済日までに支払いが済んでいない場合や移転登記が行えていない場合など、履行が遅れてしまうことを指します。 その場合は、契約解除が可能です。 また、不完全履行や履行不能など、何らかの理由で契約の履行ができないと判断された場合も契約解除が可能です。 ▼契約不適合責任による解除 契約に関しては不適合責任なども問われることがあります。 これら契約不適合責任が認められる場合、契約解除が認められるケースもあるわけです。 これら契約不適合責任による契約解除の場合、過失や故意でなくとも責任を負う無過失責任となります。 もし仮に、契約不適合責任が認められた場合は契約解除だけではなく、増改築の打診や損害賠償の請求なども行えるケースがあります。 ▼手付による解除 不動産売買契約を結ぶ場合、手付金として総額の1割ほどを支払うことがあります。 これらは別名で解除手付ともよばれ、手付金を放棄もしくは倍額返還することで契約が解除できるようになっているわけです。 つまり、手付を先に行っている場合は例外として契約解除ができる場合もあるということになります。 契約解除は簡単ではない! ここまでの内容を見てみると契約解除自体は絶対にできないとは言い切れないことがわかります。 しかし、契約というものはそう簡単に結んだり破ったりできるものではありません。 不動産売買契約を解除するとなると多くの場合は違約金がかかります。 しかも、それら違約金はペナルティとして換算され、売買価格の1割~2割ほどが相場とされているのです。 仮に4,000万円の物件を売買契約した場合、もしその契約を解除するとなると400~800万円もの違約金が発生する計算となります。 多くの方は住宅ローンなどを組んで返済していくかたちとなるわけですが、契約解除によって違約金が発生すれば別途でペナルティの清算をしなければならないわけです。 しかし、契約解除の際に数百万円もの大金がかかれば、支払いできない方もいます。 つまり、不動産売買契約というのはそう簡単に解除できないものというわけです。 お金が有り余っている方なら話は別ですが、ほとんどの場合は現実的に考えて契約解除が難しいという場合も多いため、契約締結の段階から十分に注意しておきましょう。 まとめ 不動産の売買契約の解除は可能です。 しかし、それはあくまでも特例などの例外がある場合のみです。 通常の手順で契約締結したのであれば、一方的な契約解除は難しいと思っておきましょう。 それでも契約解除したい場合は違約金などのペナルティが発生する可能性もあるため、慎重に判断する必要があります。 土地探しに不安がある、住宅資金に不安がある、家づくりをしたいが何から始めれば良いか分からないなど住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.10.29
夢のマイホームを手に入れる際、親から資金援助を受ける方も少なくありません。 親からの援助が不要だと思っている方であっても、いざ援助してくれるとなると甘えたいというのが正直な気持ちかもしれません。 しかし、その援助をそのまま受けるのは危険です。 実際に家を建てる際などもそうなのですが、親からの資金援助は贈与税の対象となる可能性があるからです。 非課税の特例も用意されているものの、何も知らずに援助だけ受けてしまうと大変なことになるかもしれません。 今回の記事では親から資金援助を受ける際に知っておきたいことを解説します。 特に贈与税についてまったく知らないという方は、ぜひ最後まで読んで一通りの情報を身につけておくと安心です。 目次 贈与税とはなにか? 贈与を非課税にできる「住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例」とは? 「住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例」の概要 人に関する条件 住宅に関する条件 住宅購入時に贈与税がかかる場合の計算方法 「住宅取得等資金贈与の非課税の特例」の注意点 住宅ローン控除と併用するときは適用額に注意 贈与税が0円でも必ず申告が必要 資金援助は黙っていても発覚する 贈与のタイミングによっては特例が適用されない 「住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例」を使用しないほうが節税できるケース 非課税限度額以上に贈与を受けたいときはどうすればよい? 超えた分は贈与税を納める あらかじめ毎年110万円ずつ贈与を受けておく 相続時精算課税を選択する 共有名義にする 住宅購入時に贈与以外で資金の援助を受ける方法 まとめ 贈与税とはなにか? 贈与税とは文字通り第三者から贈与を受けた際に課せられる税金のことです。 今回の記事では親からの援助という視点を基準していますが、財産を与えてくれた相手に関係なく財産を受け取った時点で贈与税が発生します。 これら贈与税は年間110万円の基礎控除が定められているため、110万円以内の贈与であれば課税対象とはなりません。 その場合、当然ながら申告の必要はなく、納税の義務も発生しません。 しかし、逆に110万円を超える財産の贈与を受けた場合は贈与税の課税対象となることを覚えておかなくてはなりません。 仮に住宅の購入資金として親から100万円の援助を受けた場合、贈与税はかかりません。 逆に、親から200万円の援助を受けた場合、贈与税がかかります。 これらは基礎控除110万円が軸となるため、それ以上であれば500万円でも1,000万円でも課税対象となります。 ただし、贈与税には非課税の特例があるので、必ずしも課税されるわけではありません。 贈与を非課税にできる「住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例」とは? 贈与税に関しては非課税にできる特例があります。 これらは正式名称で「住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例」とよばれています。 この特例を活用すれば、本来かかるはずの贈与税を非課税にできる可能性があるわけです。 以下、詳しい内容について見ていきましょう。 「住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例」の概要 贈与税の非課税の特例とは、一定の条件を満たすことで受けられる特例措置のことをいいます。 特に2015年1月1日~2021年12月31日の間に親などから資金援助を受けた場合、一定の要件を満たしていれば贈与税が非課税対象となるのです。 この特例をフル活用すれば最大3,000万円の贈与まで非課税となります。 この特例では基礎控除110万円を上乗せした金額、つまりは最大3,110万円まで贈与税がかからなくなるため、マイホームを取得する予定の方は活用すべき特例といえます。 しかし、これらの特例は消費税によっても左右され、10%に上がった際には非課税枠も変わってしまいます。 以下、参考までに消費税が10%の物件の非課税限度額です。 ▼消費税8% 契約期間 一般住宅 省エネ等住宅以外 2015/1/1~2015/12/31 1,500万円 1,000万円 2016/1/1~2020/3/31 1,200万円 700万円 2020/4/1~2021/3/31 1,000万円 500万円 2021/4/1~2021/12/31 800万円 300万円 ▼消費税10% 契約期間 一般住宅 省エネ等住宅以外 2019/4/1~2020/3/31 3,000万円 2,500万円 2020/4/1~2021/3/31 1,500万円 1,000万円 2021/4/1~2021/12/31 1,200万円 700万円 これらは消費税10%の場合の非課税枠となるため、消費税8%の物件と条件も変わります。 条件によっては数百万円~数千万円ほど非課税枠が変わることもあるため、その点は税理士などの専門家に相談して対応してもらうことをおすすめします。 なお、贈与税の非課税の特例を受けるには条件もあるため、以下で人に関する条件と住宅に関する条件をそれぞれまとめます。 これらの条件をクリアしていないと特例は受けられないため、必ず確認しておきましょう。 人に関する条件 以下、特例を受ける際の人に関する条件です。 直系尊属からの贈与を受けた人 贈与を受けた年に日本国内に住所がある人 贈与を受けた年の1月1日現在で20歳以上の人 贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下の人 贈与を受けた年の翌年3月15日までに贈与された資金全額を充てる人 贈与を受けた年の翌年3月15日までに入居する人または遅滞なく入居できる人 2009年~2014年の贈与税申告で特例を受けていない人 契約の相手が自身にとって特別の関係がある人でない人 住宅に関する条件 以下、特例を受ける際の住宅に関する条件です。 ▼新築の場合 日本国内の居住用家屋である新築 床面積が50m2以上240m2以下の新築 床面積の半分以上を住居として使用する新築 ▼増改築の場合 日本国内の居住用家屋である増改築 床面積が50m2以上240m2以下の増改築 床面積の半分以上を住居として使用する増改築 工事費が100万円以上で半分以上が住居部分の工事に充てられる増改築 増改築は自身が所有かつ居住している物件であり工事内容証明書類がある増改築 住宅購入時に贈与税がかかる場合の計算方法 では、家を取得する際に資金援助を受けた場合、どのように贈与税を割り出せば良いのでしょうか。 ここからは住宅購入時にかかる贈与税の計算方法を簡単にまとめます。 まずは、課税価格と課税税率と課税額を一覧表にしたものがあるので、そちらをご確認ください。 課税価格 贈与税率 控除額 ~200万円以下 10% - ~400万円以下 15% 10万円 ~600万円以下 20% 30万円 ~1,000万円以下 30% 90万円 ~1,500万円以下 40% 190万円 ~3,000万円以下 45% 265万円 ~4,500万円以下 50% 415万円 4,500万円超~ 55% 640万円 贈与税はそれぞれの財産によって課税対象が変わるものの、以上の一覧表に当てはめて計算すれば簡単に割り出せます。 なお、贈与税の計算式は以下となります。 ・課税価格(贈与財産-110万円)×贈与税率-控除額=贈与税額 これらにそれぞれの財産を当てはめていくことで簡単に計算できます。 仮にここでは贈与財産が3,000万円だった場合、どのような計算方法となるのか以下に示しておきます。 ・課税価格(3,000万円-110万円)×45%-265万円=1,035.5万円 つまり、3,000万円分の財産を贈与された場合は1,035.5万円の贈与税がかかるわけです。 もちろん、これらは家を購入する際の資金援助も含まれます。 そのため、基礎控除を超えるという場合にはきちんと申告しなくてはなりません。 なお、課税価格は贈与される財産によって左右されるため、前述の一覧表を確認しながらいくらになるのか試算しなくてはなりません。 これらの計算はそこまで難しくはありませんが、もし、わからないことがある場合は、税理士などの専門家に相談すると安心です。 「住宅取得等資金贈与の非課税の特例」の注意点 贈与税の非課税の特例は一見すると非常にありがたいもののように思えますが、実は注意しておきたいこともあります。 ここからはこれら特例の注意点を簡単にまとめていくので、1つ1つ確認していきましょう。 住宅ローン控除と併用するときは適用額に注意 家を購入する際、多くの方は住宅ローンを組むはずです。 これら住宅ローンにも実は特例が設けられています。 住宅ローン控除とは住宅ローン残高もしくは住宅取得対価のうち少ない方の1%が所得税から控除される特例のことで、条件次第で10年間控除が受けられる特例措置となります。 しかし、贈与税の特例と所得税の特例を併用する際は、適用額に注意が必要です。 仮に、4,000万円の家に対して借入額3,000万円で贈与額1,500万円だった場合、本来の4,000万円から贈与額1,500万円を差し引くと2500万円となってしまいます。 そうなると借入額の3,000万円中2,500万円が住宅取得等資金となるわけです。 当然、超過した500万円分は住宅ローン控除の対象外となります。 その結果、むしろ負担が増える場合もあるのです。 だからこそ、住宅ローンと併用する場合は適用額に気をつけなくてはなりません。 贈与税が0円でも必ず申告が必要 本来、税金というのは0円であれば申告は不要とされています。 たとえば、個人事業主として何か事業をしていても事業所得が0円だった場合、確定申告は不要です。 贈与に関しても0円であれば確定申告は原則として不要です。 しかし、贈与税の特例を受ける場合は必ず確定申告が必要となります。 そもそも申告がない限り、税務署も特例を適用することはできません。 そのため、贈与税の特例を受けたい場合は2月1日~3月15日までに申告を済ませておきましょう。 なお、申告期限を過ぎてしまうと、最悪の場合は贈与税の特例が受けられない場合もあります。 これらは原則として贈与を受けた翌年に申告することになるため、少しややこしいです。 たとえば、2020年分の適用を受けるなら2021年の2月1日~3月15日までに申告を済ませなくてはならないわけです。 ちなみに、確定申告には以下の書類が必要となります。 こちらも併せて用意しましょう。 申告書 戸籍謄本(戸籍抄本) 登記事項証明書 物件に関する契約書 本人確認書類 これら必要書類をまとめて申告しなくてはなりません。 なお、本人確認書類は免許証や保険証だけでなく、マイナンバーカードや通知書でも問題ありません。 ただし、もしわからないことがあれば管轄の税務署に問い合わせてみてください。 資金援助は黙っていても発覚する 税金というのは誰しも「払いたくない」という気持ちがあるはずです。 直接、手渡しすればバレないと思って資金援助について黙っている方もいます。 たしかに、税務署を通さなければ、課税対象となることもありません。 しかし、当然ながら支払い義務のある税金を逃れようと故意に不正を働けば、脱税という扱いとなります。 資金援助そのものを隠すのはもちろん、援助の金額を過少に申告するのもアウトです。 それら申告事態を避けたり、虚偽の申告をしたりすると法で罰せられる可能性があります。 特に、税務署は毎年税務調査を行っているため、黙っていても発覚します。 そのため、リスクを冒してまで脱税するより、正しい方法で納税することをおすすめします。 贈与税の場合は基礎控除もありますし、特例措置もあります。 これらを活用すればそこまで贈与税が負担となることも多くはないため、資金援助した場合は必ず申告しましょう。 贈与のタイミングによっては特例が適用されない 贈与税でたまにあるのですが、タイミングによって特例が適用されないことがあります。 特に贈与を受けた翌年3月15日までに物件が完成していない場合、特例の対象外となってしまいます。 また、贈与を受けた翌年12月31日までに居住していない場合、こちらも特例の対象外となるのです。そのため、贈与のタイミングには十分に気をつけてください。 そのほか、住宅ローン決済後に贈与を受けた場合、返済に充てた分が特例の対象外となります。 ここは意外な落とし穴となってしまうため、住宅ローンを組む方も注意が必要です。 くれぐれも贈与のタイミングを間違わないよう、特例をフル活用できるタイミングで実行してください。 「住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例」を使用しないほうが節税できるケース 贈与税の非課税の特例はフル活用できれば心強い制度といえます。 しかし、実は使用しない方が節税できるケースもあります。 特に、小規模宅地等の特例を受ける場合は、むしろ贈与税の特例を受けないほうが節税になるわけです。 小規模宅地等の特例は物件の評価額を330m2まで80%軽減できる特例なのですが、贈与税の特例を適用すると逆効果となってしまいます。 特に、物件の評価額を減らせなくなるため、必ずしも贈与税の非課税の特例を受ければ良いということではありません。 また、被相続人の物件を相続する際にも注意が必要です。 この場合、小規模宅地等の特例が適用できるのは配偶者や家族や親戚のみとなります。 配偶者に関しては条件も緩和されているものの、ほかの家族や親戚が家を取得すると小規模宅地等の特例を受けられなくなります。 そのため、どの特例を選択するか慎重に検討しなくてはなりません。 非課税限度額以上に贈与を受けたいときはどうすればよい? 資金援助を考えている方は、非課税限度額以上に贈与を受けたいと考えている方も多いかもしれません。 原則として、特例を受ける場合は限度額に注意が必要なのですが、方法によっては非課税の限度額以上に贈与を受けることも可能です。 以下、特例の限度額以上に贈与を受けたい場合に実践したい方法をまとめます。 超えた分は贈与税を納める 最も正統な方法としては、超えた分の贈与税を納めるというのが安全です。 贈与税は特例によって非課税となる分もあるのですが、それ以上に資金援助を受けたいということなら、きちんと超過分の贈与税を納税しましょう。 正当に納税すれば誰も文句は言いませんし、いくら贈与を受けても問題ありません。 あらかじめ毎年110万円ずつ贈与を受けておく 贈与税の基礎控除は年間で110万円までと定められています。 つまり、1年で110万円ずつまでなら非課税となるわけです。 そのため、資金援助を小分けにするという方法もあります。 1年で1,100円の資金援助をするのと10年かけて毎年110万円ずつ資金援助するのとでは違うということです。 これは極端な例ですが、要は小分けにして資金援助すれば、課税を回避しつつ贈与を受けられます。 相続時精算課税を選択する 相続時精算課税を選択する方法もおすすめです。 これは2,500万円までの贈与に対して、贈与税を非課税とする代わりに相続税を課税するという制度となります。 実は、相続税の方が贈与税に比べて基礎控除も大きいため、節税効果も大きくなります。 うまく活用すれば、より多くの贈与を受けられることになるため、贈与税の非課税の特例をオーバーしそうな場合は相続時精算課税の活用も考えてみましょう。 共有名義にする 日本では古くから一家の大黒柱がオーナーとなり、夢のマイホームを持つというのが通例でした。 しかし、現代は共働きも増えたことによって、必ずしもその限りではなくなっています。 共同名義にすることで1つの物件を複数名で所有・登記できます。 これによって贈与税の基礎控除をより有効活用できるため、相続時精算課税を利用するよりもお得になることが多いです。 住宅購入時に贈与以外で資金の援助を受ける方法 資金援助の際、実は贈与以外で援助を受ける方法があります。 それが「もらう」のではなく「借りる」という方法です。 実は、血縁関係にある親子であっても、融資という概念が適用されます。 つまり、親に資金をもらうのではなく借りることで、より援助を受けられるわけです。 これなら贈与税を回避しつつ、親に返済するというかたちで資金援助してもらえます。 もちろん、これらはあくまでも借りている状態となるため、返済義務が発生します。 どうしても親子間だと曖昧になることも多いため、きちんと契約書などで取り決めて契約するようにしましょう。 まとめ マイホームを手に入れる際、親から資金援助を受ける方も多いです。 しかし、資金援助を受ける場合は贈与税の課税対象となる場合もあります。 原則として贈与税には基礎控除が110万円用意されていますが、まとまった資金援助を受ける場合は簡単に110万円など超えてしまいます。 その一方で、非課税の特例なども用意されているため、上手に活用して節税していくことが求められるでしょう。 ただし、これらは税金に対する知識が必要となるため、税理士など専門家にも相談することをおすすめします。 土地探しに不安がある、住宅資金に不安がある、家づくりをしたいが何から始めれば良いか分からないなど住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.10.29
子育てには「2,000万円必要だ」という声もあれば「3,000万円必要だ」という声もあるなど、不安を煽られます。 たしかに、幼稚園や学校をすべて私立に通わせるということであれば、平均して2,500万円ほど必要となることが多いです。 しかし、逆にすべて公立に通わせるということであれば、平均して1,000万円ほどで事足りることも多いです。 つまり、教育費は、公立なのか私立なのかで大きく変わるわけです。 当然ながら、子育てには教育費だけではなく、食費や通信費や水道光熱費、医療費や娯楽費などがかかり、そのほかにも何かと子どもたちのために必要となるお金は多いです。 そのため、すべてまとめるとするとたしかに数千万円は必要となってきます。 今回は、子育て世代の方に向けて、子育てでいくらくらいのお金が必要なのかをまとめます。 特に、教育費に加えて住宅ローンなどを組むと家計が圧迫されるため、困窮した事態に陥らないよう工夫することが重要です。 目次 幼稚園・保育園でかかる教育費 小学校でかかる教育費(公立・私立) 中学校でかかる教育費(公立・私立) 高校でかかる教育費(公立・私立) 塾や家庭教師習い事なども考えておこう 進路次第では高校卒業までに1,195万円以上の差が 大学でかかる教育費(公立・私立) 大学は仕送りや生活費の支援も 子供の教育費はどうやって準備をする? まとめ 幼稚園・保育園でかかる教育費 幼稚園・保育園(公立)の教育費 平均70万円 幼稚園・保育園(私立)の教育費 平均160万円 仮に公立の幼稚園や保育園に3年間通った場合、平均70万円の教育費がかかります。 また、私立の幼稚園や保育園に3年間通った場合、平均160万円の教育費がかかります。 こうした教育費のほか、諸々の生活費がかかってくるわけです。 幼稚園や保育園の場合、公立と私立では3年間で約90万円の差があります。 そのため、年間にすると約30万円もの差が生まれるわけです。 これは決して馬鹿にできないものとなるので、幼稚園や保育園でかかる教育費がどれくらいなのかをきちんと試算して、公立にすべきか私立にすべきかを検討しましょう。 当然ながら、どのような幼稚園や保育園に通うかによっても、教育費は大きく変わってきます。 家計を圧迫しない範囲で選ぶようにしましょう。 特に、子どもたちが幼い時期は自分で「公立に行きたい」「私立に行きたい」と判断することは困難です。 そのため、保護者の方が自身でどちらに通わせるべきなのかを考える必要が出てきます。 小学校でかかる教育費(公立・私立) 小学校(公立)の教育費 平均192万円 小学校(私立)の教育費 平均959万円 仮に公立の小学校に6年間通った場合、平均192万円の教育費がかかります。 また、私立の小学校に6年間通った場合、平均959万円の教育費がかかります。 つまり、年間では、公立で約32万円、私立で約159万円の教育費が必要となります。 これらの教育費のほか、諸々の生活費がかかるだけでなく、子どもたちによっては習い事に通いたがることもあるはずです。 小学校の場合、公立と私立の差はほかの教育機関に比べても非常に大きくなります。 6年間通うことが前提となるため、公立と私立では6年間で約767万円の差が生まれます。 そのため、年間にすると約130万円もの差が生まれるわけです。小学校は通う年数が長い分、その差も大きくなるため、公立にするのか私立にするのかは慎重に判断しなくてはなりません。 もちろん、どのような小学校に通うかによって教育費も全然、違います。 ただし、なかには教育熱心な保護者の方も多く、子どもの意思に反して「公立に通わせる」「私立に通わせる」と勝手に決めてしまう方も少なくありません。 小学生となると自分の意思を持ち始めるので、どの進路に進みたいのかを一緒に考えてみましょう。 中学校でかかる教育費(公立・私立) 中学校(公立)の教育費 平均146万円 中学校(私立)の教育費 平均421万円 仮に公立の中学校に3年間通った場合、平均146万円の教育費がかかります。 また、私立の中学校に3年間通った場合、平均421万円の教育費がかかります。 つまり、年間では公立で約48万円、私立で約140万円の教育費が必要になります。 これらの教育費に加えて生活費がかかるほか、子どもたちも習い事を本格化させたり部活動を始めたりするかもしれません。 さらに、この時期から本格的に塾や家庭教師を活用するなど、教育費はさらにかさむ可能性があります。 中学校の場合、公立と私立の差は比較的、大きいです。 部活はもちろん、塾や家庭教師など、何を始めるかによっても大きな差が生まれるのもこの時期です。 実際に教育費だけでも3年間公立に通うのと私立に通うのとでは約275万円の差が生まれます。 年間にすると約90万円の差が生まれてしまうのです。 中学校に入ると、子どもたちにもいろいろな願望が芽生え始めるので、教育費以外にかかるお金も用意しなくてはなりません。 中学校になるとさらに公立と私立で状況も変わっていくため、保護者としての考え方はもちろん子どもたちにとって何が最良の選択となるのかをきちんと考えていくべきです。 極力、子どもたちの意思を尊重できるよう、やりたいことを目指せるような環境作りが必要です。 高校でかかる教育費(公立・私立) 高校(公立)の教育費 平均137万円 高校(私立)の教育費 平均290万円 仮に公立の高校に3年間通った場合、平均137万円の教育費がかかります。 また、私立の高校に3年間通った場合、平均290万円の教育費がかかります。 つまり、年間では、公立で約17万円、私立で約25万円の教育費が必要だということです。 さらに進学を目指すということなら、それらに加えて数十万円ほどのお金は確保しておかなければなりません。 高校生になると部活動も本格化し、優秀な大学を目指すなら、塾や家庭教師でもさらにお金がかかってしまうかもしれません。 高校ともなると、公立と私立の差はそこまで大きくありません。 3年間、公立に通うのと私立に通うのとでは約153万円の差となります。 これはほかの教育機関に比べてもそこまで大差はなく、比較的どちらの選択肢も視野に入れやすくなるはずです。 しかし、問題なのは、さらに進学するかどうかです。 高校になると公立私立に関係なく、そこからさらにどのような道を目指していくかを決めなくてはなりません。 状況次第では、高校に入ってからアルバイトを始める子どもたちも多いので、お小遣いなどの余計な出費はむしろ減る傾向にあります。 塾や家庭教師習い事なども考えておこう より教育の質を高めるためには、教育機関だけでは物足りないという方もいるかもしれません。 そうなると、子どもたちを塾に通わせたり、家庭教師を雇ったりすることになります。 当然ながら、学校教育とは別の教育を行うには、さらにお金も必要になります。 塾も家庭教師も、月謝で数千円~数万円かかることが多く、年間にすると数万円~数十万円となることが多いです。 そのため、単なる教育費のほかにも塾や家庭教師のことも考えておく必要があります。 そのほか、単なる勉強だけではなく、子どもたちによっては習い事を始めたがることもあります。 近年は、ただ勉強だけさせていれば良いというわけではなく、子どもたちの可能性を広げてあげるためには習い事も重要視されています。 それらの月謝も含め、年間でいくらになるのかも考慮しなくてはなりません。 進路次第では高校卒業までに1,195万円以上の差が 日本の教育機関は大きく分けて公立と私立があります。 これらの進路次第では高校卒業までに数十万円~数百万円以上の差が生まれます。 仮に前述の平均教育費から計算すると、公立と私立では以下のような差が生まれるのです。 公立:合計平均545万円 私立:合計平均1,740万円 つまり、一貫して公立に通わせるのと一貫して私立に通わせるのとでは、約1,195万円の差が生まれる計算となります。 これは非常に大きな差であり、教育費がいかに進路次第で変わってくるかがわかる数字です。 もちろん、公立と私立のどちらが優れているのかは一概には言えません。 しかし、ここまで両者に差があると考えると、選択肢を1つ間違えるだけでも教育費が大きく変わってしまうことを暗示しているといえるでしょう。 なかには、小学校や中学校は公立で、高校や大学から私立に通わせるという方もいるはずです。 そうした場合であっても、教育費に関しては数十万円~数百万円以上変わってくるのです。 保護者としてはより良い環境で子育てしたいと考える方が多いですが、先立つものがないと困難が待ち受けているかもしれません。 しかし、逆にいえば進路次第で教育費を節約できる可能性もあるため、そこは子どもたちがどのような進路に進みたいのか、早い段階で話し合っておくことが重要です。 大学でかかる教育費(公立・私立) 大学(公立)の教育費 平均242万円 大学(私立)の教育費 平均400~543万円 仮に公立の大学に通う場合は4年間で約242万円となり、私立の大学に通う場合は4年間で約400~543万円になります。 大学は国立なのかどうかでも大きく学費が異なるだけでなく、私立となると文系なのか理系なのかでも大きく変わります。 特に、文系は4年で卒業するのが一般的ですが、理系となるとさらに大学院に2年通うこともあるかもしれません。 そうなれば6年で平均802万円にも教育費が膨らんでしまいます。 また、大学は小中高ほど多く設置されているわけではないため、通学するにも下宿するにもお金がかかります。 実家から通う場合は毎月の交通費だけで数万円を超えることも多く、一人暮らしする場合も毎月の生活費だけで数万円~十数万円を超えることがあります。 大学生ともなると自立してくれることが多く、余計な出費などはそこまで多くありません。 しかし、それでも学生である事実は変わらないため、毎日の生活を支援しなくてはならないこともあります。 その場合は、別途でさらにお金がかかるという覚悟が必要です。 大学は仕送りや生活費の支援も 親元を離れて大学に通うとなると、仕送りも必要となるかもしれません。 仕送りの金額は状況によって大きく変わるので厳密にはいえませんが、これらも月間にすると5~10万円ほど必要となってくるでしょう。 そうなれば、年間で60~120万円ほど必要となる計算となります。 それが4年間ないしは6年間となると、非常に大きな金額ということがわかります。 これら大学での生活をどう支援するかによっても状況は変わるでしょう。 特に、子どもたちの教育費だけでなく、そのほかの出費も多くなるため、生活するだけでもどんどんお金が消えていきます。 そのため、もし保護者の方が「支援は難しい」と判断するなら、奨学金制度の活用も考えてみましょう。 しかし、奨学金は借金と変わらないため、利用するかどうかは慎重に検討してください。 子供の教育費はどうやって準備をする? 子どもの教育費に関しては、保護者の方の収入でやりくりすべきです。 特に、支出とのバランスを考えながらやりくりしていけば、小中高までは卒業させられます。 近年は、各教育機関の無償化なども進められているため、公立私立にこだわらないのであれば教育費を削減できます。 また、大学に進む場合も、各種奨学金制度が用意されています。 ただ、これら子どもの教育費は状況次第で変化していくため、特別に必要な教育費だけは必ず確保しておきましょう。 もちろん、身の丈に合った進学先を選ぶことも重要で、私立ばかりを選ぶのではなく公立も選ぶなど、そこは保護者の方の収支に合わせて選択することも大切です。 まとめ 子育てに生涯でいくらかかるのかは条件次第で大きく変わります。 特に、子どもたちを公立の教育機関に通わせるのか、私立の教育機関に通わせるのかで数百万円~数千万円の差が生まれるわけです。 子育てに必要な平均は2,000~3,000万円といわれるものの、すべて公立であれば1,000万円ほどで済むこともある一方、すべて私立であれば2,500万円ほどは最低でもかかることがあります。 そこは生活費を含めると最高で数千万円以上かかることもあるでしょう。 あくまでもこれらはそれぞれの家庭によって違うものの、教育費が家計を圧迫しそうということなら子どもたちの進路のことも真剣に考えなくてはなりません。 特に、住宅ローンを組んでいる方は、家計をいかにやりくりするべきなのかも考えて20年後を見据えておきましょう。 土地探しに不安がある、住宅資金に不安がある、家づくりをしたいが何から始めれば良いか分からないなど住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.10.29
生活していく中で家計のやりくりは決して簡単なものではありません。 限られた収入から支出を計算して、収支のバランスを保っていくのも大変です。 しかし、それらの家計は少し見直すだけで変わることも多く、見直す前と後では収支のバランスが大きく変わることもあります。 ただ、多くの方は「もう見直すところがない」と諦めてしまっているのも事実です。 今回は、そういった方に向けて、誰でもできる簡単な家計の見直し方について解説します。 なかには今日や明日から始められることもあるので、併せてわかりやすく説明します。 ぜひ、この記事を読んで辛い家計を見直し、浮いたお金を貯金や投資に回しましょう。 目次 支出を固定費と変動費にわけよう 固定費と変動費とは? 家計の見直しは固定費からが基本 「住居費」「通信費」「保険料」から着手 変動費は無理のない範囲で見直そう 教育費が増える時期を乗り切る まとめ 支出を固定費と変動費にわけよう 家計のバランスを見る際、重要となるのが収入と支出の割合です。 なかでも支出を細かく分けていくことで、無駄になっている部分が見えてきます。 そのため、まずは支出を固定費と変動費に分けて考えていきましょう。 そうすることで必ず必要な支出とそこまで必要のない支出というのが見えてきます。 多くの方は支出を一緒くたに考えてしまっているため、1つひとつに分けていくだけでも視点が変わります。 新たな視点が生まれると「ここは節約できそうだ」というポイントも見えてくるので、まずは支出を分解して理解するところから始めてみてください。 しかし、そうはいっても「固定費と変動費にはどのようなものがあるの?」と疑問に思う方もいらっしゃると思うので、次の項目で詳しい内容についてまとめます。 固定費と変動費とは? ここからは一般的な家庭での支出についてまとめます。 毎月何となく支払いを済ませていると、どうしても何が家計を圧迫しているのか見えてきません。 そのため、固定費と変動費に分けて、それぞれ毎月いくらくらいかかっているのかを明確にしましょう。 ▼固定費 以下、家計を圧迫する主な固定費となります。 住居費(住宅ローン、家賃) 通信費の基本料(携帯電話、スマホ、タブレット、パソコン、インターネット) 保険料(生命保険、損害保険、火災保険、地震保険) 水道光熱費の基本料 教育費 交通費 車費 その他のローン 定期購入しているもの(健康食品、医薬品、サプリメント) 定期契約しているもの(家庭教師、塾、教室、ジム、プール、ヨガ、サブスク) 固定費には以上のようなものがあります。 なかでも住居費と通信費と保険料は膨らみやすいため、これらの固定費がいかに家計を圧迫しているのか判断しなくてはなりません。 また、これらの固定費のほかにも、ライフラインとして必ず水道光熱費がかかります。 そのほか、教育費や交通費、車費なども毎月かかってくるため、どこか節約できるところがないか見直してみることが大切です。 また、上記のものは生活する上で必ず必要となるものも多いですが、なかには無駄にローンを組んでしまっている方もいるかもしれません。 特に、ローンとまではいわずとも、クレジットカード払いやリボ払いにして支払いを先延ばしにしている方もいます。 こういった支出は家計を圧迫していくだけなので、原則としてローンや分割払いは極力避けるのが賢明です。 そのほか、定期購入しているものや定期契約しているものにも注意です。 これら毎月支払わなくてはならないものが増えれば増えるほど、毎月の固定費も膨らんでいきます。 特に、健康食品や医薬品、サプリメントなどの定期購入しているものは数千円~数万円ほど圧迫されている可能性があります。 また、家庭教師や塾や教室、ジムやプールやヨガなどの定期契約しているものも数千円~数万円ほどに膨らんでいる可能性があるのです。 それらの支払いを減らすことが、固定費の節約につながります。 ▼変動費 以下、家計を圧迫する主な変動費となります。 食費 通信費の使用料(携帯電話、スマホ、タブレット、パソコン、インターネット) 水道光熱費の使用料 日用品代 嗜好品代 美容代 衣服代 交際費 医療費 冠婚葬祭費 変動費には以上のようなものがあります。 なかでも食費や通信費、水道光熱費などは膨らみがちです。 これらは食べれば食べるほど、使えば使うほど支出もかさんでいきます。 しかも、これらはどれくらい使っているのか把握できていない方も多いです。 これら変動費は毎月変わるため、把握するのが大変という理由で目をつぶっている方もいるかもしれません。 しかし、変動費こそしっかりと家計簿などに記録することが重要です。 また、生活していく中で日用品代や嗜好品代が知らず知らずのうちにかかっていることもあります。 それだけでなく、美容代や衣服代など見た目を整えるだけでもお金がかかります。 これらは我慢して節約できるものの、極度に我慢を強いられると生活の質自体が下がってしまうことになります。 そのため、どのラインまで削っても大丈夫なのかを考える必要があるでしょう。 そのほか、交際費や医療費など不定期かつ断続的にかかってくる変動費もあります。 これらの支出も家計を圧迫している可能性があるため、見直すことが重要です。 なお、人生でも定期的に発生するのが冠婚葬祭などのイベントです。 冠婚葬祭は突発的に発生するだけでなく、その支出も大きなものです。 結婚式であれば3~5万円ほどのご祝儀が必要となりますし、お葬式でも1~5万円ほどのお香典が必要となります。 これが身内となると10万円前後必要となるなど、特に冠婚葬祭は変動費の中でも家計を圧迫する原因となるわけです。 突然の出費に慌てずに済むように、積立などで対策しておくことが重要です。 家計の見直しは固定費からが基本 家計の見直しの優先度は「固定費>変動費」となります。 変動費よりも固定費の方が節約の効果が大きく、費用対効果も大きくなるからです。 そのため、まずは変動費を見るよりもまずは固定費に目を向けてみてください。 「住居費」「通信費」「保険料」から着手 家計の見直しをする際には変動費から着手してしまう方がいます。 たしかに食費や通信費や水道光熱費は我慢することで節約可能です。 また、美容代や衣服代なども我慢すれば節約できるものもあります。 しかし、食費や通信費や水道光熱費は変動費でありながらも生活に欠かせないインフラを担う部分です。 無理に節約しようとすると生活の質自体が下がる可能性もあります。 美容代は毎月かかるとは限りませんし、衣服代も一度、購入すれば数ヵ月~数年は持ちます。 そのため、まずは固定費から見直しましょう。 特に、住居費や通信費、保険料などは節約しやすいです。 たとえば、家賃も10万円のところから8万円のところに引っ越すだけで毎月の支払いが減ります。 そのほか、通信費も基本料が3,000~5,000円ほどかかる大手通信キャリアではなく、格安SIMを提供している通信キャリアなどに乗り換えることで数千円ほど浮きます。 保険料も同様で、本当に必要な保険なのかどうかを見直すことで毎月の支払も変わってきます。 このように変動費の節約では我慢が大きいですが、固定費は無駄を見直すことで生活が楽になります。 変動費は無理のない範囲で見直そう 家計が苦しい場合は固定費を見直すことが重要だと前述しましたが、変動費に関しても同様に見直すことが重要です。 しかし、変動費はあくまでも無理のない範囲で見直すことをおすすめします。 なぜなら、変動費を削り過ぎると生活のレベルを下げることに直結するためです。 全体的な生活のレベルに目を向けることで何を削るべきか見えてくるため、固定費を削りつつ、変動費も無理のない範囲で削るのが最適解です。 変動費の中には浪費ともよべる無駄遣いが多々、隠れています。 たとえば、ついつい買い物に出かけた際、必要のない日用品まで買ってしまっていないでしょうか。 コンビニやスーパーに行くと色々なものが売られていることもあり、つい「あれもこれも」と手に取ってしまいがちです。 これは生活のレベルを上げることにはならず、むしろお金だけが無駄に減っていく悪循環となります。 また、嗜好品なども買いすぎてしまっていないでしょうか。 本当に欲しいとは思っていないのに、ストレス解消という大義名分で贅沢品を買ってしまうこともあるかもしれません。 必需品以外にお金をかけすぎると家計が圧迫されます。 そのため、無理のない範囲で見直すことは重要ですが、固定費に比べて変動費は心を少しだけ鬼にすることも重要となってきます。 教育費が増える時期を乗り切る 例外として教育費に関しては、一定の時期を乗り越えられれば徐々に楽になっていきます。 特に1歳~3歳までは自宅でお世話をするということも多いですが、4歳以降は保育園や幼稚園に入園することが多くなります。 その後、6歳からは小学校、13歳からは中学校、16歳からは高校へと進学していくことになり、さらに勉強したい場合は大学や専門学校への入学が待っているわけです。 これら4歳~22歳までの間は教育費がかかることを見越して家計をやりくりしましょう。 特に入学と卒業の時期が重なるため、それに伴って支出も多くなります。 また、小学校から中学校の9年間は、比較的、教育費が低く、貯金しやすい時期です。 定期的にやってくる教育費の増えるタイミングを見計らい、貯金しておくのが賢明です。 なお、近年では家庭教師はもちろん塾や教室に通わせる教育熱心な方もいますが、最低限必要な教育費とは別の出費に関しても、見直すことが重要です。 本当に子供たちが通いたいと思っているのかどうかも視野に入れながら、どこか削れる部分がないか判断してみましょう。 まとめ 家計が辛い場合、まずは住居費や通信費(基本料)や保険料などの固定費から見直しましょう。 その後、余力があれば食費や通信費(使用料)や水道光熱費(使用料)などの変動費も見直してみましょう。 これらの支出はじっくり見直していくことで、月々数千円~数万円の節約になる場合があります。 年間にすると数万円~数十万円以上も浮く可能性があります。 だからこそ、できそうなところからで大丈夫なので、徐々に節約できるところを見直していきましょう。 また、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してみるのもおすすめです。 土地探しに不安がある、住宅資金に不安がある、家づくりをしたいが何から始めれば良いか分からないなど住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.08.30
住宅を取得しようと思ったとき、ほとんどの方は住宅ローンを借りるはずです。 その単位は数百万ではなく数千万に膨らむことも多いです。 その結果、無理な借り入れをすることで住宅ローン破綻を引き起こすことがあります。 そのため、住宅ローンは自身の年収に合った金額を借りなくてはなりません。 しかし、現実には借入限度額や借入可能額を把握しないまま、住宅ローンを組んでしまう方もいます。 今回はその中でも年収500~600万円の方に向けて、3,500~4,000万円の住宅ローンを組むとどうなるのかを紹介します。 結論を先にいうならば、住宅ローン3,500~4,000万円であれば、年収800~1,000万円ほどは必要です。 まずは、この記事の解説を読み進め、年収500~600万円で住宅ローン3,500~4,000万円の場合、返済がどのように変化するのか比較検討してみましょう。 記事の最後には余裕を持って生活するための秘訣や極意も掲載しているので、ぜひ活用してみてください。 目次 年収500~600万円のときの手取から返済可能額を算出 3,500~4,000万円の住宅ローンの返済額はいくら? 元利金等返済のシミュレーション 元金均等返済のシミュレーション 住宅ローン控除を算出 地震保険料と固定資産税について 頭金について 住宅ローンによるギリギリの生活を避けるためにできることは? まとめ 年収500~600万円のときの手取から返済可能額を算出 まずは年収500~600万円の方の手取りを見ていきましょう。 早速結論となりますが、年収500万円であれば手取りは約387万円となります。 これを1ヵ月に換算すると約32万円です。 一方、年収600万円であれば手取りは約458万円となります。 これを1ヵ月に換算すると約38万円です。 これらの数字から返済可能額を算出して返済負担率なども考慮しながら試算すると、住宅ローンの目安も見えてきます。 返済負担率は年収によって決められている返済の負担率のことで、年収400万円を境に30%と35%に分けられています。 つまり、年収500~600万円の方は35%が基準となるわけです。 ただ、これだけでは抽象的でわかりにくいため、具体的に年収500~600万円で計算した場合にどうなるのかを見ていきましょう。 以下、それぞれの変動金利と固定金利による毎月返済額の例です。 ・変動金利(年0.525%):毎月返済額7万8,208円 ・固定金利(年1.300%):毎月返済額8万8,945円 これはあくまでも一例ですが、これに月の手取りを当てはめるとそれぞれの返済負担率が見えてきます。 たとえば、年収500万円であれば月の手取りが約32万円なので、上記の条件なら返済負担率は約24~28%となります。 また、年収600万円であれば月の手取りが約38万円なので、返済負担率は約20~23%となるわけです。 これらはあくまでも3,000万円の住宅ローンを借りた場合となるため、これが3,500~4,000万円のとなると、もう少し返済負担率は高くなります。 そのため、返済計画として無理ではないものの、年収500~600万円であれば3,000万円以下の住宅ローンを組むのが賢明です。 それ以上高くなると生活を圧迫するほか、車などをローンで購入した際に影響が出てきます。 ぜひ、そこは無理のない返済計画を立てられるよう計画を進めていきましょう。 3,500~4,000万円の住宅ローンの返済額はいくら? 3,500~4,000万円の住宅ローンを借りると毎月の返済額は約10万円~12万円、返済総額は約4,000万円~4,500万円となります。 これらは金利ごとに大きく異なるため、自身の条件に当てはめて計算してみる必要が羅います。 ただ、どちらにせよ住宅ローンは金利というものが加わるため、数百万円~1,000万円ほど多く返済することには変わりません。 また、元利均等返済・元金均等返済それぞれで違うため、それらのシチュエーションも見ておく必要があります。 ここでは平均的な住宅ローンの借入額3,000万円を軸に、金利2%で返済期間35年と設定した場合の数字をまとめます。 年収3,500~4,000万円だと、さらに経済的負担は大きくなるため、そこは余裕を持って計画しましょう。 元利金等返済のシミュレーション 返済回数 1回目 120回目 240回目 420回目 元金返済額 49,378円 60,201円 73,517円 99,421円 利息返済額 50,000円 39,177円 25,861円 165円 毎月返済額 99,378円 返済総額 約4,174万円 元利均等返済では毎月返済額が決められており、当初は利息を多めに支払って残高が減るに従って利息の割合も減っていくのが特徴となります。 元金均等返済のシミュレーション 返済回数 1回目 120回目 240回目 420回目 元金返済額 71,428円 利息返済額 50,000円 35,833円 21,547円 119円 毎月返済額 121,428円 107,261円 92,975円 71,787円 返済総額 約4,052万円 元金均等返済では元金返済額が決められており、利息が減っていくことで毎月返済額も減っていく特徴を持っています。 これを年収500~600万円で当てはめると、毎月返済額は約14万5,000円から17万5,000円まで借りられる計算となります。 この条件で金利2%、返済期間35年とすると約6,000~8,000万円までは借り入れできるはずです。 ただし、これでは生活に無理が出てくるので、住宅ローンは4,000万円ほどまでが理想です。 仮にフラット35で金利1.27%とした場合、毎月の返済額は10~12万円となります。 その方が無理なく生活できて安心です。 住宅ローン控除を算出 マイホームを購入した際、最大10年間まで住宅ローン控除を受けられます。 これは住宅ローン残高の1%と定められているものの、条件に当てはまるのであれば活用しない手はありません。 この住宅ローン控除を活用すれば、控除の分だけ毎月収入が入る際に引かれている源泉徴収を差し引けます。 特に所得税や住民税を控除の分だけ還付してもらえるので、経済的負担を一気に軽減できます。 住宅ローン控除は「年間40万円まで」と決められているため、誰もが満額で控除できるかというと、そうではありませんが、それでも活用しない手はありません。 できる限りは満額まで控除を活用できるよう、賢く計算することが重要です。 場合によっては所得税も住民税も大幅な削減できるかもしれません。 たとえば、仮に住宅ローン控除額40万円、所得税30万円、住民税10万円をそれぞれ納めている場合は全額控除の対象となります。 ただ、所得税と住民税は控除できる最大額が異なるため、仮に所得税20万円で住民税20万円となった場合は、控除額が減ることを知っておきましょう。 特にその場合、住宅ローン控除は約33万6,500円となります。 これだけでもかなり目減りするため、住宅ローン控除はもちろん、所得税と住民税も含めて試算することが重要です。 なお、年収500万円の場合、所得税は約14万円で住民税が約24万円となります。 この場合は住宅ローン控除による還付金は約23万6,500円となります。 また、年収600万円の場合、所得税は約20万円で住民税が約30万円です。 この場合、還付金は約33万6,500円になります。 どちらの方が得をするかは条件次第ですが、これも状況ごとに違うため、専門家への相談がおすすめです。 地震保険料と固定資産税について 夢の住居を手に入れる際、多くの方は土地や建物ばかりに気を取られてしまいます。 しかし、実際にはほかにもお金がかかります。 なかでも注意しておきたいのが、地震保険料や固定資産税といった固定費です。 これらは毎月支払うものや毎年支払うものとなるため、住宅ローンとは別途で考えておく必要があります。 たとえば、年収500~600万円の人が3,500~4,000万円の住宅ローンを借りると、手取り33~40万円のうち10~12万円をローンの返済に奪われてしまいます。 一見すると手元に残る20~30万円残るため、やりくりによっては生活できないこともありません。 しかし、そこに保険料や税金が加わるとどうなるでしょうか。 このように厳密には住宅ローンの返済だけではなく、保険料や税金の支払いも必要となることを忘れないようにしましょう。 なお、地震保険料は最低でも毎月7,000円ほどかかり、最大であれば毎月3万円ほどかかります。 これはそこまで災害による損失を考えれば高くはありませんが、それでも毎月の支払いとなると安くもありません。 特に固定費は毎月支払わなくてはならないため、住宅ローンは上限まで借りるのではなく、余裕を持って組むことが重要です。 また、固定資産税も年間10万円近くかかる場合があります。 3,500~4,000万円の住宅となるとそれなりに固定資産税も高くなる可能性があるため、さらに経済的負担が大きくなる可能性もあるでしょう。 これら固定費にも十分気をつけておいてください。 頭金について 家を手に入れたいと数年以上考えているのであれば、その期間に頭金を用意しておくというのもおすすめです。 頭金というのは住宅ローンが実行される前に支払うもので、住宅ローンの借り入れを減らすためのものとなります。 そのため、頭金を用意しておけば用意しておくほど、経済的負担も減ります。 仮に頭金として500万円用意できれば、住宅ローンが3,500~4,000万円あるところを3,000~3.500万円まで落とせます。 その分、返済負担率も減るので、生活が少し楽になるでしょう。 事実、毎月の返済額や返済総額を減らせます。 また、返済額はそのままに返済期間を短くすることも可能です。 このように頭金を用意する魅力はたくさんあるので、もし生活を犠牲にしない程度に貯金できる場合は、頭金も用意しておくと良いかもしれません。 ただし、生活を切り詰めて節約して、ギリギリで生活してようやく数百万円貯めるというのはおすすめできません。 あくまでも可能な範囲で頭金を用意しましょう。 住宅ローンによるギリギリの生活を避けるためにできることは? 巷では「住宅ローンの支払いが厳しい」と嘆く声も散見されます。 しかし、適正な住宅ローンを組めば、そこまで生活が困窮することもありません。 そのため、まずはギリギリの生活を避けるためにできることを知っておくべきです。 たとえば、複数の保険に加入している場合は「本当に必要なのかどうか」を考えてみましょう。 自動車に乗らないのに自動車保険に加入するという人はさすがにいないですが、見直してみると無駄な保険に加入してしまっている方もいます。 それらを削減するだけで、毎月数千円~数万円ほど浮くこともあります。 また、自動車などを持つ方も注意が必要です。 自動車は住宅と同じように固定費がかかります。 車検やメンテナンスだけではなく、自動車保険料や自動車税などもあります。 これらを持つ方はより住宅ローンの借り入れを減らすことが必要です。 まとめ 年収500万円~600万円の方であれば、3,500~4,000万円の住宅ローンを組んでも問題はありません。 しかし、これでは返済負担率が少し圧迫気味なので、少し落として3,000万円ほどの住宅ローンにするのがおすすめです。 住宅ローンは条件によって十人十色なので、専門家に相談するのが一番です。 住宅資金に不安がある、家づくりをしたいが何から始めれば良いか分からないなど住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.08.30
家を建てる際、どのような住宅にするのか考えるのが楽しいものです。 しかし、どのようなマイホームにするかによって、実は住宅ローンの金利や税金の控除が変わってきます。 特に、長期優良住宅とよばれる家の場合、低金利でローンを組めるだけでなく税金の控除も受けられます。 そのため、もしマイホームを手に入れるなら長期優良住宅にするのがおすすめです。 しかし、そもそも長期優良住宅がどのようなものなのかわからない方も多いでしょう。 長期優良住宅として認められるためには条件もあるため、概要はもちろん条件も把握しなくてはなりません。 今回は、これから新築で家を建てる方に向けて、どのようなマイホームが長期優良住宅として認定されるのか紹介します。 また、それによって得られる恩恵についても解説します。 この記事を読めば長期優良住宅について理解が深まるため、よりお得に物件を取得したい方はぜひ最後までお読みいただけると幸いです。 目次 長期優良住宅とはどんな家? 長期優良住宅の目的 長期優良住宅の概要 長期優良住宅の認定を受けるための条件 長期優良住宅にはどんなメリットがあるの? 住宅ローン控除 不動産取得税 登録免許税 固定資産税 住宅ローンが低金利で借りられる 長期優良住宅に使える補助金 長期優良住宅の申請手続き まとめ 長期優良住宅とはどんな家? まずは長期優良住宅がどのような家なのかを説明します。 これは噛み砕いて説明すると「長く快適かつ健康に暮らせる家」のことです。 2009年から始まった認定制度によって認められるもので、正式には長期優良住宅認定制度とよばれています。 その認定を受けている物件のことを長期優良住宅と呼ぶわけです。 この長期優良住宅に認定されるためには主に9つの条件をクリアする必要があります。 ただ、そちらは後の「長期優良住宅の認定を受けるための条件」にて説明するので、ここでは簡単な長期優良住宅の目的と概要についてまとめます。 長期優良住宅の目的 長期優良住宅は2009年に施行された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」によって、その目的が明確にされています。 該当の法律によると長期優良住宅は「住宅を長期にわたり使用することにより、住宅の解体や除却に伴う廃棄物の排出を抑制し、環境への負荷を低減するとともに建替えに係る費用の削減によって国民の住宅に対する負担を軽減し、より豊かでより優しい暮らしへの転換を図ること」が目的とされています。 法律の文言はやたらと長くてわかりづらいですが、要は「環境に良くて災害に強い次世代の家を認定すること」が目的ということになるでしょう。 近年は質の高い家も多くなっているものの、それらの中でもより豊かで優しい家を認定するのが長期優良住宅認定制度の目定期となります。 長期優良住宅の概要 長期優良住宅はどのような家が当てはまるのかというと、これは無数にあるためすべて説明していると時間が足りません。 しかし、ある程度、大枠が決まっているため、それら長期優良住宅の概要について簡単に説明します。 まず、長期優良住宅は長く使うための構造及び基礎を有している物件をいいます。 それだけではなく、搭載されている設備や機材に関しても長く用いることを前提としているのが特徴です。 さらに、居住環境などへの配慮を行っていることや一定面積以上の住戸面積を有していることなどが概要となります。 その他、維持保全の期間や方法を定めていることなども含まれます。 こちらも難しくなってしまったのですが、まとめると次世代の家に相応しい基準を満たしているかどうかが長期優良住宅の概要となるわけです。 長期優良住宅の認定を受けるための条件 1.バリアフリー性 将来に備えてバリアフリーのための工事が行えること 2.省エネルギー性 断熱性能を保てるようにしていること 3.可変性 間取りを変更できるようにすること 4.耐震性 地震による変形の度合いを一定以下にすること 5.住居面積 戸建ては75m2以上、集合住宅は55m2の床面積があること 6.住居環境 地域の景観を損なわないデザインになっていること 7.維持保全 保全のための点検や補修の計画が策定されていること 8.維持管理 管理のための更新が簡単であること 9.劣化対策 数世代にわたって生活できること 長期優良住宅の認定を受けるためには、大きく分けて9つの条件があります。 その9つの条件は以上の表にまとめています。 長期優良住宅の認定を受けるためにはこれらの条件を満たさなくてはならないため、1つひとつ確認しておきましょう。 条件を満たせない物件は長期優良住宅としては認められないため、住宅ローンの金利や税金の控除など恩恵を受けられなくなります。 長期優良住宅への認定を目指して家を新築するのなら、きちんと条件を満たしておくことを前提に考えましょう。 ただ、これらは素人がいくら計画したところで形にはできないため、工務店やハウスメーカーに依頼する際に「長期優良住宅の条件を満たした家にしたい」という旨を伝えるのが一番です。 そうすれば不動産業者や建築業者も長期優良住宅となるよう話を進めてくれます。 長期優良住宅にはどんなメリットがあるの? 長期優良住宅がどのようなものか理解したところで、次に長期優良住宅に認定されることでどのような恩恵が受けられるのかを見ていきましょう。 住宅ローン控除 長期優良住宅最大の恩恵といえるのが、住宅ローン控除です。 通常の家でも住宅ローン控除は受けられるのですが、一般住宅だと最大控除額400万円までとなっています。 一方、長期優良住宅だと最大控除額500万円までが住宅ローン控除となります。 つまり、長期優良住宅に認定されるだけで、100万円の控除分がお得になるということです。 住宅ローン控除は確定申告することで、その年から10年間だけ控除を受けられます。 年間で最大40万円まで控除されるため、10年間で400万円とされています。 しかし、長期優良住宅は年間で最大50万円まで控除されるので、10年間で500万円となるわけです。 ただ、住宅ローン控除は実際の納税額が控除額の上限となります。 長期優良住宅を建てたすべての人が10年間で500万円の控除を受けられるわけではありませんので、その点は注意が必要です。 不動産取得税 長期優良住宅であれば不動産取得税もお得になります。 不動産取得税は土地や建物を取得した際にかかる税金です。 売買はもちろん贈与や交換、増改築を含む建築であっても発生する税金となります。 主に床面積が50m2以上~240m2以下の物件が対象です。 これらは各都道府県の条例で定められた申告に対し、課税標準から一定の控除額を引いた後に税率3%をかけて計算されます。 なお、一般住宅では評価額から1,200万円が控除された状態で不動産取得税が計算されます。 一方、長期優良住宅では1,300万円が控除された状態で不動産取得税が計算されるのです。 つまり、不動産取得税も100万円分お得になるということです。 登録免許税 長期優良住宅は登録免許税でも恩恵が受けられます。 物件を新築した場合、法務局にて所有権保存登記が必要となります。 その際にかかる税金が登録免許税です。 これは一般住宅だと評価額に対して0.15%の税金がかかります。 しかし、長期優良住宅だと0.1%まで優遇されます。 その誤差はわずか0.05%ですが、不動産などの評価額は桁違いに大きいため恩恵も大きいです。 固定資産税 長期優良住宅は固定資産税でもお得になります。 固定資産税は床面積が50m2以上~280m2以下の場合に一般住宅の戸建てで3年間、集合住宅で5年間それぞれ2分の1減額されます。 しかし、長期優良住宅であれば戸建てで5年間、集合住宅で7年間それぞれ2分の1減額になるのです。 これも大きな恩恵といえます。 住宅ローンが低金利で借りられる 長期優良住宅は良質な住宅だと認定されているため、さらに低い金利の住宅ローンが組めます。 たとえば、フラット35などではフラット35Sというプランが用意されており、このプランの場合は金利が10年間0.25%引き下げられる場合があります。 特に金利Aプランであれば、通常よりも低金利で住宅ローンが組めるわけです。 これは一見すると誤差に思えるかもしれませんが、条件次第では100万円~数百万円ほどの恩恵を受けられる場合もあります。 特に、借り入れが多くなればなるほど低金利の恩恵も大きいため、長期優良住宅との相互性も高いです。 長期優良住宅に使える補助金 新築住宅 地域型住宅グリーン事業 中古住宅 長期優良住宅化リフォーム推進事業 長期優良住宅の場合、新築であれば地域型住宅グリーン事業、中古であれば長期優良住宅化リフォーム推進事業として補助金が受けられます。 それぞれの補助金は以下の通りです。 ・地域型住宅グリーン事業:最大140万円まで ・長期優良住宅化リフォーム推進事業:最大250万円まで それぞれ条件を満たす必要があるものの、新築で新たに家を建てる場合はもちろんリノベーションなどによって家を蘇らせる場合も補助金が出ます。 これらは申請しないと受けられないため、条件に当てはまるようなら申請しておくべきです。 長期優良住宅の申請手続き ここまで長期優良住宅について学んだわけですが、では、どうやって申請手続きをするのでしょうか。 これに関しては登録住宅性能評価機関で審査を受けた後、所管行政庁へ申請するというのが大まかな流れとなります。 そこで登録住宅性能評価機関での審査に受かれば「適合証」が発行されます。 また、所管行政庁での審査に受かれば「認定通知書」も発行されるため、そこまで認定されてようやく長期優良住宅となるわけです。 なお、申請には数千円~数万円の手数料が必要となるため、あらかじめ用意しなくてはなりません。 これらは認定手数料とよばれるものなので、事前に用意しておきましょう。 まとめ 長期優良住宅は住宅ローンの金利や税金の控除などで恩恵を受けられます。 これから新築で家を建てる場合は、ぜひ長期優良住宅を目指して計画してみるのも良いでしょう。 これらは恩恵として数百万円単位でお得になることもあるので、中古の物件をリノベーションする場合も長期優良住宅にできないかどうか考えてみましょう。 住宅資金に不安がある、家づくりをしたいが何から始めれば良いか分からないなど住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.08.30
夢のマイホームを購入する際、多くの方は住宅ローンを借りるはずです。 しかし、住宅ローンは契約した瞬間に実行されるわけではありません。 住宅ローンは購入した物件が完成してから実行されるのが普通です。 つまり、契約から実行までの間に発生するコストに関しては住宅ローンを利用できず、支払いが困難になることもあり得るのです。 特に、注文住宅は建築途中で着工金・中間金・竣工金などのコストがかかるため、住宅ローンが実行される前から数十万円~数百万円という単位でお金が必要になります。 注文住宅を購入予定かつ住宅ローンを組む予定の方は、注意が必要です。 ただし、その間をつないでくれる「つなぎ融資」とよばれるものがあります。 今回は、つなぎ融資について紹介します。 目次 つなぎ融資とは? つなぎ融資の使い方 つなぎ融資の利用の流れ つなぎ融資の返済のタイミングは? つなぎ融資で発生する費用は? つなぎ融資の試算方法 つなぎ融資を利用する際の注意点 つなぎ融資を使わない選択肢 まとめ つなぎ融資とは? つなぎ融資とは、文字通り住宅ローンが実行されるまでのつなぎとして受けられる融資のことを指します。 住宅ローンの融資が実行されない場合、注文住宅などにかかる着工金・中間金・竣工金などの支払いが困難となることもあるでしょう。 加えて建物代だけではなく土地代などもかかります。 そうした支払いに必要なお金を補填できるのがつなぎ融資です。 まずは、つなぎ融資で知っておきたいことを詳しく見ていきましょう。 つなぎ融資の使い方 つなぎ融資を利用するためには、各金融機関への申し込みが必要となります。 金融機関によってはつなぎ融資に対応していないところもありますが、大手銀行などであれば扱っています。 各金融機関に申し込みをして審査に通れば、融資実行となります。 つなぎ融資もローンの一種であることには変わらないため、当然ながら審査があります。 住宅ローンの審査に受かっている方であれば問題なく通るはずですが、つなぎ融資との兼ね合いで返済負担率に影響が出ることもあるので、注意しましょう。 つなぎ融資の利用の流れ つなぎ融資は各金融機関に申し込んで、審査に受かればすぐにでも実行されます。 まずはつなぎ融資に対応している大手銀行に申し込みをしましょう。 すでに住宅ローンの申し込みを行っている場合は、同じ金融機関に相談してみるのも良いでしょう。 その後、つなぎ融資が実行されたら土地代に当てたり、着工金・中間金・竣工金などに当てたりします。 つなぎ融資の利用に関しては、あくまでも必要な分だけを試算しておくことが重要です。 なお、つなぎ融資の試算方法は後の項目で詳しく説明します。 つなぎ融資の返済のタイミングは? 当然ながら、つなぎ融資もそのほかのローンと同じように返済が必要です。 住宅ローンと同じで借金の部類に含まれるため、来るべき期日までに返済しなくてはなりません。 返済開始のタイミングとしては、住宅ローンが実行されてからが一般的です。 工事のコストを工務店なりハウスメーカーなりに支払うためにつなぎ融資を受けるので、住宅ローンが実行されたときがベストなタイミングです。 住宅ローンが実行されたタイミングであれば、土地代はもちろん着工金・中間金・竣工金を支払っているはずなので、その後にまとめて返済する形が一般的です。 ただ、そこに利息や手数料が加わってくるため、融資を受けたときよりもつなぎ融資の返済総額は膨らんでいます。 そこも含めて考えておかないと、返済が苦しくなってしまうため、十分な返済計画を立てておくことが大切です。 つなぎ融資で発生する費用は? つなぎ融資はただ借りたものをそのまま返せば良いということではありません。 当然ながら、利息や手数料などが発生します。 それだけ以外にもコストがかさむことがあるため、十分に気をつけたいところです。 たとえば、印紙代や印鑑証明代などがかかります。 それだけなら数千円~数万円で済みますが、そこに手数料も別途かかってくることが多いです。 金融機関によっては手数料だけで10万円前後かかることもあります。 多くの金融機関では、それらをまとめて返済するよう定めているため、くれぐれも「住宅ローンが実行されておしまい」ではなく、つなぎ融資の返済についても考えておきましょう。 特に、利息は日割りで計算しなくてはなりません。 これらも後の項目でご説明します。 つなぎ融資の試算方法 つなぎ融資は金利を含めて日割りで計算しなくてはなりません。 そもそも工事がどれくらいで終わるのかは、依頼する工務店やハウスメーカーによって異なるため、それに伴う着工金・中間金・竣工金もそれぞれ違ってきます。 それぞれを計算し、「どれくらい融資が必要なのか」を計算しておく必要があります。 ただし、計算自体はそう難解なものではありません。 土地代はもちろん着工金・中間金・竣工金にそれぞれ金利を掛けて365日で割り、180日や120日や90日など必要な日数を掛けて割り出すだけです。 仮に土地代1,000万円であり金利が3%で180日借りる場合、以下のような計算式となります。 ・1,000万円×3%÷365日×180日=約15万円 そのほかに着工金・中間金・竣工金がそれぞれ必要となるので、上の計算式に当てはめて考えていきましょう。 仮に着工金・中間金・竣工金がそれぞれ600万円であり金利が3%で90~120日借りる場合、以下のような計算式となります。 ・600万円×3%÷365日×90日=約4.5万円(着工金) ・600万円×3%÷365日×120日=約6万円(中間金) ・残りは残金ごとに計算(竣工金) 特に金利と日数は間違いやすいので注意しましょう。 金利はそれぞれの金融機関によって異なるのはもちろん、借りる日数も人によって異なります。 ただし、多くの場合は工事の3ヵ月後に着工金、4ヵ月後に中間金、半年後に残金などという流れで支払うことになります。 その点も目安に日数を計算すると、より必要なつなぎ融資が見えてくるはずです。 住宅ローンが実行される前に必要となるお金を計算しておくことで、おおよそのつなぎ融資が計算できます。 これに合わせて計算していくことで余計な融資を受けずに済みますので、きちんと返済計画を立ててつなぎ融資を活用しましょう。 ただ、つなぎ融資の計算がわからない方も多いでしょう。 その場合は、専門家に相談してみるのもおすすめです。 特に、お金の計算を間違うとつなぎ融資自体に失敗することもあるので、十分に気をつけておきたいところです。 つなぎ融資を利用する際の注意点 つなぎ融資は一見すると住宅ローンが実行されるまでに活用できる便利な融資のように思えます。 たしかに、つなぎ融資は便利なものですが、利用しなくて良いのならそれに越したことはありません。 なぜなら、金利が割高だからです。 ほかのローンと比べても高金利に設定されているため、借りれば借りるほど経済的負担は大きくなります。 以下、主な金融機関別のつなぎ融資の金利(2021年8月時点)となります。 ・楽天銀行:2.620% ・全宅住宅:2.900% ・ARUHI:3.475% 金融機関によってもそれぞれ金利は異なるのですが、どんなに低い金利の金融機関であってもつなぎ融資となると2.5%以上の利息がかかるのです。 金融機関によっては3.5%以上の利息がかかることもあります。 こうした金利の高さがつなぎ融資の注意点です。 つなぎ融資はあくまでも借りているものなので、いずれは返済しなくてはなりません。 そこに大きな利息がかかるとなると、住宅ローンが実行されてからもギリギリの生活を送ることになってしまいます。 原則として、つなぎ融資はまとめて支払うことが多いですが、それでも返済計画に無理がある場合はリスクもそれ相応に大きいです。 そこに手数料などの負担もかかってくるため、事前にシミュレーションを行っておくべきです。 どうしてもシミュレーションが難しい場合は、専門家に相談しましょう。 賢くつなぎ融資を活用したいということなら、金利や手数料の低い金融機関を選ぶなど工夫することも考えてみてください。 つなぎ融資を使わない選択肢 つなぎ融資はあくまでも注文住宅などでかかる土地代のほか、着工金・中間金・竣工金などの支払いが困難な場合に活用すべきものです。 夢のマイホームを建てるためにもともと貯金をしていたという方であれば、つなぎ融資を使わないという選択肢も考えられます。 つなぎ融資も借金と同じなので、組まなくて良いのなら組まないのが一番です。 それこそ頭金を用意している中で余分に貯金できた場合は、工事の前後にかかるコストの支払いに当てても良いでしょう。 あくまでもつなぎ融資は住宅ローンの実行までお金が足りない場合に活用するものです。 なお、近年はつなぎ融資の利息や手数料の高さから、利用する人の数は減りつつあります。 あくまでも、最初から工事で必要となるコストを試算しておき、それに合わせて貯金しておく方が断然、お得です。 なぜなら、あらかじめ用意した貯金で対応できるのなら、利息も手数料も無駄に支払う必要がないためです。 また、そのほかの方法で資金調達する方法もあります。 たとえば、両親や祖父母から援助してもらう方法を選ぶ方も多いです。 贈与というかたちであれば「住宅取得等資金贈与の非課税の特例」を活用することで最大3,000万円まで非課税となる可能性があります。 もし、両親や祖父母が援助してくれるということなら、その言葉に甘えてみるのも良いでしょう。 そのほか、住宅ローンの分割融資によって資金調達する方法もあります。 金融機関によっては土地先行融資などといった名目で住宅ローンの実行よりも前に融資してくれる場合もあるのです。 それら分割融資を活用すれば、お金がない方でも注文住宅などを立てられます。 まとめ 理想のマイホームを建てる際、住宅ローンは欠かせません。 しかし、その住宅ローンは物件が完成した際に実行されるため、その前に必要となるコストは自分の貯金などから支払う必要があります。 そのコストが支払えないという方もいるでしょう。 その際は、金融機関が提供するつなぎ融資を活用しましょう。 ただ、つなぎ融資は必ずしも便利なだけのものではないため、注意点なども確認しながら計画する必要があります。 住宅資金に不安がある、家づくりをしたいが何から始めれば良いか分からないなど住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.07.29
生活していく中で絶対に必要となるランニングコストの一つが光熱費です。 光熱費には電気・ガス・水道などがあり、日々の生活によって上下します。 ただ、工夫次第では大きく節約可能なため、節約方法について知っておくことが大切です。 今回の記事では光熱費を節約するためのポイントを簡単に紹介します。 ちょっと気をつけるだけで毎月数百円~数千円の節約につながるため、ぜひここで解説する節約方法を実践してみましょう。 なお、実践できなくては効果も出ないので、ここでは忙しい毎日を送る方でも簡単にできる節約方法だけを厳選しています。 目次 光熱費とは? 電気代の節約ポイント 電気代の目安 料金のポイント 使い方のポイント ガス代の節約ポイント ガス代の目安 料金のポイント 使い方のポイント 水道代の節約ポイント 水道代の目安 料金のポイント 使い方のポイント まとめ 光熱費とは? そもそも光熱費とは何かをまず知る必要があります。光熱費とは電気・ガス・水道など生活に欠かせないライフラインに関するランニングコストです。 現代人の生活においては普通に暮らすだけでも電気・ガス・水道を使うことになります。当然ながら、これらは無料で使えるわけではありません。 電気であれば電力会社、ガスであればガス会社、水道であれば水道局にお金を支払うわけです。 近年はこれら生活に欠かせないライフラインの自由化も進み、自分で選べるものも多くなっています。 少なくとも水道局は例外ですが、電力会社やガス会社は好みのところを選べます。 そうすることで自分に合ったプランを選択でき、それぞれのプランと使用量によって毎月の支払いが決まります。 光熱費は全国平均で世帯当たり毎月1万円前後とされており、毎年12万円前後かかるとされています。 ここからどれだけ節約できるかがポイントとなってきます。 以下に、電気・ガス・水道それぞれの節約ポイントをまとめます。 電気代の節約ポイント まずは電気代の節約ポイントについて見ていきましょう。 電気代の目安 電気代は全国平均で一世帯につき毎月3,000円前後が目安となります。毎年3万6,000円ほどが電気代に消えていくというわけです。 地域によって違いはあるものの、主にエアコン・テレビ・洗濯機・掃除機・冷蔵庫・炊飯器・電子レンジなどで電気代がかかります。 そのほか、近年はテレワークをする人が増えたことで、パソコンの利用やスマホの充電などでも電気代がかさんでいる人も増えています。 そのため、電気の使用量によっては月5,000~7,000円ほどになる場合もあるでしょう。 また、電気代は季節によっても大きく左右されます。たとえば、夏は冷房を使うことが多くなるため、どうしても電気代が高くなります。 逆に、冬は暖房を使うことで、電気代が上がります。季節によっては洗濯や掃除の頻度も増えるため、その度に電気代がかさむことも想定しなくてはなりません。 料金のポイント 電気代は契約する電力会社によって大きく異なります。そのため、まず電気代を節約したいと思った場合は電力会社の見直しを検討しましょう。 もしくはプランを比較することで新たな発見もあるはずです。 そういった小さな工夫で電気代も徐々に浮いていきます。月々1,000円浮くだけでも、年間にすれば1万2,000円の節約になります。 ちなみに、近年はオール電化など新たな選択肢も増えたことで、電気とガスを一本化する人もいるでしょう。 その場合はガス代がなくなり、電気代に一本化されます。そうした一本化を提供している電力会社やプランを活用することで、節約を狙うことも可能です。 使い方のポイント 電気代は家電の使い方を工夫するだけでも大きな節約になります。 たとえば、使っていない家電のコンセントは抜いたり、電源を切っておいたり、そもそも電気の使用量が増えないようにすることで節約になります。 家電の中にはコンセントをつないでいるだけで電気を消費することもあるため、電源を切るだけではなくコンセントから抜いておくことも大切です。 また、近年の家電の中には節電機能を搭載したものも多くなっています。 これらは省エネ家電ともよばれており、エネルギー効率が良いものやエネルギー消費が少ないものもあります。 通常の家電に比べると値は張りますが、長い目で見ると節約になるため、それら節電に特化した家電を選ぶというのも立派な節約になるでしょう。 そのほか、照明はこまめに消したり、テレビを点けっぱなしするのをやめたり、日常生活でできることはたくさんあります。 ガス代の節約ポイント 次にガス代の節約ポイントについて見ていきましょう。 ガス代の目安 ガス代も全国平均で毎月3,000円前後かかります。毎年3万6,000円前後はガス代として消えているわけです。 これは家族構成などによっても異なり、子供や孫と同居している方の場合は毎月5,000円前後で毎年6万円前後ほどかかることもあります。 ガス代は主にお風呂やシャワーの他、自炊などをする場合にかかります。そのため、どうしても同居人が増えると、それに比例してガス代も増幅してしまう傾向にあるのです。 ガスには主に都市ガスとプロパンガスの2種類があり、どちらを選ぶかによって目安も変わってきます。 全国平均で見ると都市ガスに比べてプロパンガスの方が割高になっています。 そのため、どちらのガスを使うかによっても大きくガス代の目安は変わってくるでしょう。 料金のポイント ガス代は都市ガスとプロパンガスで大きく違うため、まずはどちらを選ぶべきなのかをきちんと考えましょう。 条件次第なところはあるもののほとんどは都市ガスよりプロパンガスの方が高くなるため、もし節約したいなら都市ガスを選ぶことから始めるべきです。 そうすることで月々数百円~数千円の節約になることもあります。 東京ガスを目安に考えると、都市ガスは1ヵ月のガス使用量が30m2の場合だと20~80m2の基本料金が約1,036.80円となります。 それ以降は1m2当たりの基準料金が約128.08円となります。 その一方、プロパンガスは供給元で変わるものの東京都の平均では20m2の基本料金が1,573円、従量単価が1m2につき475円となっています。 これは20m2の使用料として試算した目安ですが、これを見る限りはやはりプロパンガスより都市ガスの方が割安です。 ただ、物件によっては都市ガスとプロパンガスを選べない場合もあるため、持ち家ではなく賃貸で暮らす方は要注意です。 使い方のポイント ガス代に関しても、とにかく使わないようにすることが最大の節約になります。 普段お風呂やシャワーを45分使っているところ、30分にするだけでも節約になるでしょう。 また、お風呂にお湯を張るところ、シャワーだけで済ませるだけでも節約になります。このように使用量自体を減らすことが節約になります。 また、自炊する方は調理時間を少なくすることで節約になるはずです。 ガスコンロを長時間使うような料理の場合、やはりそれに伴ってガス代も高くなります。 一見すると「自炊=節約」と考えがちですが、状況次第でガス代がかさむことは加味しておきたいものです。 そのほか、北国などの降雪地帯ではガスストーブを用いる方も多いでしょう。 夏はまったくかからないものの、冬はガスストーブだけで数千円~数万円となることもあるため、北国では特に注意しましょう。 水道代の節約ポイント 最後に水道代の節約ポイントについて見ていきましょう。 水道代の目安 水道代も全国平均で一世帯で2ヵ月で3,000前後かかります。年間では1万8,000円前後となるため、意外とばかになりません。 水道代は主にお風呂やシャワー、トイレ、キッチンなどの水回りで発生します。多くの水道会社では2ヵ月に1回の請求で、水の使用量に応じて請求されます。 毎日入るお風呂やシャワーはもちろん、トイレやキッチンで水を流します。 あまり水道代がかさむという印象はないかもしれませんが、水回りは常に使用することになるため、節約できる部分は節約することをおすすめします。 料金のポイント 水道代はとにかく水回りを使わなければ、節約になります。 より具体的に見ていくと、例えば1リットル0.24円とした場合、使用量を1分減らすだけで月々約86円の節約になります。 これは年間で約1,037円の節約となります。たとえば、お風呂やシャワーで使う水を1日5分だけ減らせば、毎月約430円、年間では約5,185円の節約になります。 水道局を変えるということはできないため、極力、使用量を減らすことによって節約していきましょう。 少し減らすだけでは目に見えて節約している感覚もないでしょうが、1日に使う水を5分減らすだけで年間では4桁以上の節約になるのです。 千里の道も一歩から、まずは日々の水の無駄遣いを減らしていきましょう。 使い方のポイント 水道代は水の使用量を少し工夫するだけで節約になります。 たとえば、毎日のシャワーがついつい長時間になっている方は、逆にお湯を張った方が節約になる場合もあります。 特に、家族の人数が多い場合は、家族全員がシャワーを浴びるより、お湯を張ってお風呂に入った方が安上がりです。 また、トイレをいつも「大」で流している方は「小」で流すなどの工夫も大切です。「大」と「小」では単純に流れる水の量が倍近く変わるため、年間で考えると大きな節約になります。 そのほか、キッチンで洗い物をする際は水を貯めて洗ったり、衣服を洗濯する際には節水モードを活用したり、水回りでできる節約方法はたくさんあります。1つひとつは小さなことですが、すべて実行すれば節約効果も実感できるはずです。 まとめ 光熱費は主に電気・ガス・水道の3つを節約することで、毎月2,000~3,000円ほどの節約になります。 すべて合計すると毎月1万円ほどかかるのが普通ですが、それを約7,000~8,000円ほどに節約できれば年間で2万4,000~3万6,000円ほどの節約になります。 決して何十万円も節約できるわけではないですが、年間で家電1つ分のお金が浮くと思えば大きいですよね。こればかりは「やったもの勝ち」なので、ぜひ記事を参考にしながら節約してみてください。 家づくりをしたいものの何から始めればよいか分からないなど、住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.07.29
日本人の平均年収は400~500万円ほどといわれますが、これはあくまでも平均値となります。 中央値で見ると年収300万円前後の方が多いでしょう。 家を購入する際には年収300万円ではいくらまでのものを購入できるのかを試算しておくことがポイントです。 今回は、年収300万円前後の方が家を購入する際、いくらまでなら購入できるのかについて簡単にまとめます。 難しい言葉は使わないで解説しますので、もしこれから家を購入しようと思っているのなら、ぜひ今回の解説に目を通してみてください。 なお、ここでは2,500万円の住宅ローンを組んだ際の返済についてもまとめます。 1つの目安として考えてみてください。 目次 年収300万円のときの手取から返済可能額を算出 2500万円の住宅ローンの返済額はいくら? 住宅ローン控除を算出 地震保険料と固定資産税について 頭金について まとめ 年収300万円のときの手取から返済可能額を算出 年収300万円といっても、保険料や税金が差し引かれて手取りは低くなってしまいます。 あくまでも単純計算ですが、年収300万円であれば手取りは約240万円~245万円前後となるはずです。 つまり、月収に換算すると月々20万円ほどとなります。 これを軸に住宅ローンを組んでいかないと返済計画が頓挫する可能性があります。 現行の法律では返済負担率というものが設定されており、年収400万円以下か以上かによって借り入れできるパーセンテージが定められています。 原則として年収300万円の方であれば、年収に対して30%までしか借り入れできません。 そのため、借り入れは年間で90万円までとなるのです。 また、それ自体が返済可能額となります。 つまり、上限で借り入れを行った場合、返済期間が35年であれば単純計算で3,150万円までは借り入れできるということになります。 しかし、そこに金利が追加されるため、実際には2,500万円ほどまでしか借りられません。 変動金利か固定金利かでも変わるほか、これらはあくまでも上限まで借り入れした場合の計算なので、注意してください。 余裕のある生活を送りたい場合は、年収が300万円であっても住宅ローンの返済額は月々約6万円までにするなど工夫が必要です。 2,500万円の住宅ローンであれば35年返済で年間約71万円の返済となるため、12ヵ月で割ると月々で約6万円の返済となります。 この試算であれば無理なく返済できるでしょう。 ただし、それ以上となると返済負担率を超えてしまうため、そもそも生活が立ち行かなくなることもあります。 あくまでも返済負担率は契約者本人の生活を守るためなので、いくらまで借りられるかはきちんと考えておく必要があります。 一般的に住宅ローンの返済総額は年収の5~6倍が適正とされているため、そちらも目安に試算してみることをおすすめします。 たとえば、年収300万円であれば、1,500~1,800万円が適正です。 そのほか、生活にかかるランニングコストは他にもあるため、貯金などのことも考えると月々の返済額はもう少し減らしても良いかもしれません。 2500万円の住宅ローンの返済額はいくら? 年収300万円の方は手取りに換算すると月々20万円ほどが自由に使えるはずです。 その条件で仮に住宅ローンを2,500万円で組んだ場合、35年返済で年間約71万円の返済となります。 それを12ヵ月とすると、1ヵ月当たり月々約6万円の返済となります。 そこに金利が加えられるため、年収300万円であれば、月収20万円のうちの3分の1ほどが返済に消えていくという計算となるわけです。 これは固定金利なのか変動金利なのかでも異なりますし、住宅ローン控除を活用するかどうかでも変わるのですが、目安としては月々約6万円の返済をするというルートで考えていきましょう。 仮に年収300万円の契約者本人が元利均等返済、年利1.27%で2,500万円の住宅ローンを組んだ場合、月々の返済額は金利を含めて7.4万円ほどになります。 これではさすがに手取り20万円に対しては経済的負担が大きいため、少し返済額を減らす工夫も必要です。 ただ、あくまでもこれは年収が今後も増えないことを前提に考えているので、安定した職業に就いていて今後も昇級や昇格が見込めるということなら、年収300万円でも2,500万円の住宅ローンを組んで良いでしょう。 そこは自分のライフプランを念頭において計算していくと良いかもしれません。 その一方、結婚して育児をする予定の方や両親の介護を予定している方は、住宅ローン以外のランニングコストも増えていきます。 自身が病気や怪我をしてしまうこともあるほか、障害などで働けなくなるリスクもあるでしょう。 年収300万円であれば住宅ローンも2,500万円ほどまでは組めますが、よりリスクに備えるのであれば住宅ローンを2,000万円ほどに抑えるのもありです。 上記の条件と同じ条件で2,000万円の住宅ローンを組んだ場合、月々の返済額は約6万円となります。 これなら万が一のことがあっても、さほど困窮した事態には陥らないでしょう。 それらも含めて検討していくことが重要です。 なお、自分に適切な住宅ローンがわからない方は、プロの専門家に相談してみるのもおすすめです。 なお、カーローンなど他の融資を受けている場合は、そちらも含めた返済負担率で計算しなくてはなりません。 車を購入しないのであれば問題ないですが、カーローンを組んで購入する場合は住宅ローンも1,500~1,800万円ほどにした方が賢明な場合があるため、借り入れの併用にも十分気をつけておきましょう。 住宅ローン控除を算出 住宅ローンには住宅ローン控除と呼ばれるものがあります。 住宅ローン控除とは、住宅ローン残高の1%が所得税・住民税から控除される制度です。 これらは毎年2~3月の間に実施される確定申告によって還付してもらえる制度です。 例えば、年収300万円の方が2,500万円の住宅ローンを返済期間35年で組んで金利1%だった場合、年間の返済額が約71万円となり、住宅ローン1年目の住宅ローン残高は約2,429万円となります。 住宅ローン控除ではその1%に当たる約24万円が還付されることになるわけです。 これはかなり大きい金額ではないでしょうか。 ちなみに、住宅ローン控除は家を購入してから10年間受けられるため、活用しない手はありません。 家を購入しているにもかかわらず、住宅ローン控除を受けていない人はただただ損をしていることになります。 これらの制度は年収が高いとか低いとか関係なく、住宅ローン残高に対して還付される仕組みとなっています。 そのため、住宅ローンを組んだ方は必ず毎年2~3月に行われる確定申告で還付申請しましょう。 この還付申請についてわからないことがあれば、税務署に相談することをおすすめします。 確定申告期間は税務署も税理士を増員して対応しているため、住宅ローン控除に関する相談も可能です。 そこで的確な住宅ローン控除を受ければ、数百万円単位で還付を受けられます。 なお、税務署は確定申告しないことには還付してくれないため、必ず自分で確定申告するということを覚えておいてください。 住宅ローン控除の条件としては年間で最大40万円などいくつか条件があるのですが、所得税や住民税によって還付を受けられるというのは恩恵も大きいです。 ただ、住宅ローン控除は住宅ローン残高に対して計算されるものなので、返済によって元本が減れば控除も減ります。 そのため、住宅ローン控除を前提として返済していくのはおすすめしません。 地震保険料と固定資産税について 家を購入した際、契約者本人による保険への加入が必要となります。 まず必須とされているのが火災保険です。 その火災保険の特約として一緒に加入できるのが地震保険です。 日本では災害も多く、火災や地震の被害に遭うこともあります。 その一方、通常の火災保険だけでは地震には対応できないため、特約として地震保険を付けておくことをおすすめします。 なお、火災だけではなく他の災害もカバーした保険に加入する場合、月々約7,000円~3万円前後の保険料がかかります。 これは年間にすると8万4,000円~36万円となるため、加入すべきかどうかは入念に考えておきましょう。 もちろん、特約を活用すべきかどうかは任意のため、必要ない場合はカットしても問題はありません。 ただ、万が一に備えたい場合は決して加入が不要とも言い切れません。 そこは各々が判断すべきことです。 また、家を購入した際に知っておきたいのが固定資産税です。 固定資産税とは文字通り家などの固定資産に対してかかる税金です。 1月1日時点で固定資産を持っている方は固定資産税がかかります。 これらは所有している不動産ごとに異なるため、厳密に計算するのが難しいです。 そのため、税理士などに相談していくらくらいかかるのか把握しておくことが重要です。 原則として固定資産税評価額は市場価格の60%ほどとされ税率が1.4%なので、仮に2,000万円の物件であれば以下のような計算となります。 ・固定資産税=2,000万円×60%×1.4%=8万4,000円 新築物件の場合は初年度から3年間は半額になる特例を適用できるため、そこまで固定資産税が高くなるということはありません。 ただ、それでも物件によっては年間で数万円単位の固定資産税がかかる点は注意が必要です。 これらは住宅ローンなどとは別途で支払わなくてはならないため、こちらもランニングコストとして計算しておかなくてはなりません。 頭金について 住宅ローンはすべて借りる必要もありません。 たとえば、2,500万円の物件を購入する際、頭金を500万円用意しておけば住宅ローンも2,000万円だけで済みます。 結果、毎月の経済的負担を減らせます。 仮に返済期間35年で金利1.27%だった場合、通常は月々の返済が約7.5万円になるのに対して、約6万円まで下げられます。 頭金を用意するだけで月々の負担がかなり軽減されるため、用意できる場合は極力頭金を用意しておきましょう。 夫婦共働きで年間100万円貯金すれば、5年で頭金を500万円ほど用意できます。 そこから住宅ローンを組んで遅くはありませんし、月々の経済的負担も軽減できて万々歳です。 まとめ 年収300万円であれば、単なる返済負担率だけ見ると返済期間35年で3,150万円までは借り入れられると思っている方も多いです。 しかし、現状はそこに金利などが含まれるため、上限としては2,500万円ほどとなります。 これ以上借りると返済が重くなり、返済計画自体が頓挫する可能性も出てきます。 そのため、年収300万円の方は住宅ローンを上限2,500万円までに抑え、月々の返済も約6万円前後に抑えるのが賢明です。 そうすれば無理なく返済していけるでしょう。 家づくりをしたいものの何から始めればよいか分からないなど、住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。
2021.07.29
生活にかかるランニングコストの中でも、大きな比重を占めているのが保険料です。 保険は万が一に備えて加入するものですが、肝心の「万が一」がやってこない限りは恩恵を受けられません。 しかし、かといって「じゃあ保険に加入しない方が良い」と判断するのは危険です。 なかでも、医療保険などは万が一に病気や怪我をしてしまった際、その医療費をカバーしてくれる保険なので加入しておいて損はありません。 ただ、黙って保険料を払い続けるのはもったいないです。 できれば保険料を節約して、日々のランニングコストを抑えましょう。 たとえば、現在加入している保険プランを見直すことで、大幅な保険料の節約に繋がることもあります。 そこで、ここでは保険プランの見直し方法や最低限必要となる保障などについてまとめます。 ぜひ、保険に加入している方で「保険料が重荷になっている」という方は、積極的に見直してみましょう。 目次 節約以外の医療保険を見直す理由 ニーズに合わせるため 保険料を合わせるため ライフステージに合わせるため 社会情勢に合わせるため 医療保険を見直すメリットは? 保険料を抑えられる 保障内容を最適化できる 医療保険を見直すデメリットは? 保険料が上がるかもしれない 余計な保障をつけられる 医療保険を見直すタイミングとは? 保険を更新するとき 収入支出が変わったとき ライフステージが変わったとき 社会情勢が変わったとき 医療保険を見直すポイントとは? 保障内容は適切かどうか 保険料は最適かどうか 特約が付加できるかどうか 医療保険を見直す際の注意点 まとめ 節約以外の医療保険を見直す理由 保険料は性別や年齢によって変わるので具体的に算出することは難しいですが、月々1万円~2万5,000円ほど、人によっては月々3万円ほどの保険料を支払っている方が多いようです。 つまり、年間で12~30万円ほどを保険料として支払っているのです。 これが多いと感じるか少ないと感じるかは人それぞれですが、見直すことで経済的負担を減らせる可能性があります。 まずは医療保険などを見直すべき理由について見ていきましょう。 ニーズに合わせるため 長い人生でどのような病気や怪我をするのかわかりません。 ただ、人によって体質などが異なるため、警戒すべき病気や怪我も変わってきます。 医療保険の保障がニーズと合っていない場合、無駄に保険料を支払っていることになるわけです。 自分のニーズにより合った保険へと、見直しが必要となります。 保険料を合わせるため 医療保険はそれぞれの保険会社を通して契約するのが基本ですが、実は保険会社によって保険料が大きく異なります。 同じ保障内容なのに高い保険料を払っている場合は、安い保険料の保険会社に乗り換える必要があります。 その点でも医療保険の見直しは重要です。 ライフステージに合わせるため 人生では何が起こるかわかりません。 学校を卒業して新卒で務めた会社で40年働くという時代はすでに終わり、人によっては起業したり転職したり、はたまた病気やケガ、障害などが原因で離職したり休職したりすることもあるでしょう。 また、結婚したり育児をしたり老後を迎えたりと、人生は数年数十年というスパンで大きな変化を迎えます。 それに合わせるためにも医療保険は見直しておきたいところです。 特に、家族を持つ方は生命保険の見直しなども進めておくべきです。 社会情勢に合わせるため 社会情勢は常に変化しています。 景気が良くなったり悪くなったりするのはもちろん、経済そのものが何かしらの理由で大打撃を受けることもあるでしょう。 逆に好転して羽振りが良くなる人もいるかもしれません。 社会情勢は常に変化し、それに合わせて収入も変化するため、医療保険を見直すことも大切です。 医療保険を見直すメリットは? ここからは医療保険を見直すメリットについて紹介します。 保険料を抑えられる 医療保険を見直せば、保険料を抑えられる可能性があります。 月々数万円の保険料を払っていたところを数千円に抑えられる場合もあるため、たとえば、年間数十万円の保険料を払っている場合、数万円以上も抑えられるわけです。 医療保険だけではそこまで大きな節約効果は見込めないものの、生命保険などとも合わせて見直せば、大きな節約になります。 保障内容を最適化できる 医療保険を見直すことで、保障内容を最適化できます。 保険に関して情報がない人は、保険会社に勧められるまま契約してしまうこともあるでしょう。 その場合、不要な保障内容までつけられている可能性があります。 医療保険では警戒していない病気や怪我の保障もつけられていることがあるため、きちんと見直して最適化することが重要です。 医療保険を見直すデメリットは? ここからは医療保険を見直すデメリットについて解説します。 保険料が上がるかもしれない 医療保険を見直したところ、逆に保険料が上がるという可能性もあります。 たとえば、若い頃は病気や怪我の心配もなかったものの、年齢を重ねれば重ねるほど不安になる方も多いです。 その結果、あれこれと保障内容を組み込むことで、かえって保険料が増えてしまうこともあります。 節約のための見直しなので、従来の支払いを超えない範囲で見直す必要があります。 余計な保障をつけられる 医療保険を見直すことで、逆にセールスマンの口車に乗せられることもあるかもしれません。 保険会社は保険という商品を売りたいので、「あれもあった方が安心」「これもあった方が安全」と進めてきます。 素直な性格の方なとは、言われるがままにそのまま契約してしまうこともあるでしょう。 その結果、余計な保障をつけられてしまうこともあるため、十分に注意してください。 医療保険を見直すタイミングとは? では、医療保険はいつ見直せば良いのでしょうか。 これに関しては「これ」といった決まりがありません。 ただ、見直すべきタイミングもあるので、以下を参考にしてみてください。 保険を更新するとき いうまでもありませんが、保険を更新するときが一番最適な見直しのタイミングといえます。 保険というのは一度加入したら半永久的に加入するというものではなく、必要に応じて更新できる商品です。 逆にいえば、更新の際に見直すことで、節約できる余地がないかどうかも判断できます。 まずは保険の更新時により節約できる商品がないか検討してみましょう。 収入支出が変わったとき 人生、何が起こるかわからないのは当然ですが、なかでも収入支出が変化したときは保険の見直しをすべきです。 たとえば、収入が月々30万円あったのが20万円まで下がってしまった場合、今まで通り同じ医療保険に加入したままにしておくべきではありません。 また、子供や孫などが増えて支出が上がってしまった場合なども医療保険の見直しが必要です。 収入支出が変わったときは、保険を見直すタイミングだと考えましょう。 ライフステージが変わったとき ライフステージが変わったときも保険の見直し時です。 就職・結婚・出産・転職・介護などで収入や家族の人数が増減した際にも保険を見直すべきです。 たとえば、独身の時に必要は保証は、自分自身の生活だけが対象となりますが、結婚・出産で配偶者や子どもが家族に加わると、家族全員を守れるような保障内容に変更しなければならなくなります。 社会情勢が変わったとき 社会情勢が変わったにもかかわらず、今までと同じように暮らしていると家系がマイナスになってしまうことも多いです。 社会情勢は自分でコントロールできるものではないため、時代が変わったのならそれに合わせて医療保険なども見直すべきです。 医療保険を見直すポイントとは? ここまで医療保険を見直すメリットやデメリット、ポイントについてまとめてきました。 しかし、見直すとはいっても「どこ」を見直せば良いのかわからない方も多いでしょう。 ここでは医療保険を見直すポイントをまとめてご紹介します。 保障内容は適切かどうか 医療保険は主に病気や怪我に備える保険で、入院給付金や手術給付金を受け取れます。 また、単に病気や怪我とはいっても、がんや急性心筋梗塞や脳卒中などのほかに先進医療が必要となる場合もあるでしょう。 そのため、医療保険を見直す際は保証内容が適切かどうかをきちんと考えて選ぶべきです。 保険料は最適かどうか 保険料が重荷になっている方も少なくありません。 加入する保険会社によって保険料が違うため、医療保険を見直すなら保険料が自分の収入支出と見合っているか検討する必要も出てきます。 保険料が重圧となって毎日のランニングコストを圧迫するようでは、適切とはいえません。 特約が付加できるかどうか 保険の中には特約が付与できるものもあります。 たとえば、がん・急性心筋梗塞・脳卒中などは三大疾病とよばれて恐れられています。 持病のある人などで、より多くの病気や怪我を発症するリスクを抱えた人もいるでしょう。 その場合、五大疾病や八大疾病に対応できる特約付きの保険に加入すべきかどうかも考えましょう。 医療保険を見直す際の注意点 医療保険は健康な方も不健康な方も加入しておくべきものなのですが、だからといって何でもかんでも加入すれば良いということではありません。 特に、多くの方が陥りやすいのですが、セールスマンにいわれるがままに加入してしまうこともあります。 しかし、セールスマンはあくまでも保険という商品を売りたいだけであることが多く、本当に加入者の人生まで考えてくれている人は一握りです。 医療保険を見直す際は、自分でしっかりと検討しましょう。 また、もし気になる保険商品があったとしても、インターネットなどを活用して細部まで調べておくことが必要です。 それでもわからない場合は保険の専門家に相談してみるのも良いでしょう。 なお、保険によっては審査があり、本人の健康状態などによっては加入できないケースもあります。 すでに病気や怪我を発症してしまっている方は審査に落ちてしまうことが多いため、これらの点にも注意しておきましょう。 まとめ 節約しているのに一向に生活が楽にならない方は、保険料などの固定費がかさんでいる場合も多いです。 保険料の節約に関しても考えてみましょう。 特に、医療保険は大きな負担となっていることもあるので、適切に見直すべきです。 この記事では保険プランの見直し方法や最低限の保障についてわかりやすくまとめたので、どうしても保険料が負担となっている方は、一度、医療保険を見直してみてはいかがでしょうか。 家づくりをしたいものの何から始めればよいか分からないなど、住宅についてのお悩みがある方は、以下より来場にてお気軽にご相談ください。